753 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 01:56:01 ID:vK5HI2uD
「だってねぇ……。書き手の理想の姿で現れるっていう、最初の設定から外れ
ちゃってるんだもの。あなたも運がなかったのよ」
「そ……そんなぁぁ……! わっ……私はここに、誤字脱字の修正に来ただけ
で……んん……っ!」
 秘部の敏感な部分を甘噛みされ、4989少女は仰け反った。
「おおお! 湧き上がるぞ! エナジーが! ハニー! もっと君を愛したい!」
 いよいよ興奮した誤字職人が、終には4989少女の太腿を抱えあげる。
「ちょ……っ!? な、なに言ってるですかぁ……っ! 誤字職人さん!
 ま、待って……! そ、それ以上は……だ、ダメですぅっ! ぁあん……っ」
 もはや禁断少女の存在も、4989少女の哀願も聞こえてはいない。
 散々自分で慰め、使い込んできたのであろう、黒光りする一物を、先程貫き
そこなった、4989少女の蜜壷にあてがう。
「君と僕の間に、障害なんか何もないのさ! さぁ、今こそひとつになろう!
マイ・ハニー!」
 ぐちゅぐちゅと4989少女の愛液で己を濡らし、秘部をかき分け、入り口に
先端を擦り付ける。
「だ、だからぁ……っ! その言葉使いはやめてって……んぁっ……!
 き、禁断さぁん……っ! た、助けてぇぇ……っ! きゃぁぁっ!」

 ずぶり、と誤字職人の一物の先端が、4989少女の蜜壷に飲み込まれる。
「…………んぁぁぁっ! い、いやぁぁぁっ! ダメですぅぅぅ……っ!」
 快楽とは別の、破瓜の痛みが4989に悲鳴をあげさせる。
 誤字職人の肉棒が、4989少女の内部へずぶりずぶりと浸入し、根元迄埋
め込まれる。

「ついに一つになれたよ、マイ・ハニー! やはり障害がある方が、愛って燃
え上がるものなんだね!」
 4989処女の最奥まで到達した誤字職人が、歓喜の雄叫びをあげる。
「……っっ! な、なに勝手な事言ってるですかぁ……っ! は、早くっ……!
 ぬ、抜いてくださ~いっ! い、痛いんですぅ……っ……てばぁ……っ!」
「ぬ、ヌく!? なんて卑猥な言葉を、その可愛い唇から言うんだ! ハニー」

 嗚咽をあげながら、誤字職人に抽迭され、結合部を中心に全身が揺さぶら
れている4989少女の耳元で、禁断少女が囁いた。
「やれやれ。事情はどうあれ、結局あなたは私の商売敵だったみたいね。妖
精候補生さん」

 ギシギシとベッドに押し付けられ、貫かれながら、4989少女は切れ切れの
涙声で訴える。
「そ、そんなぁ……っ! わ、私は……ただのぉっ……! んぁっ……!」
「誤字脱字を直して回る修正妖精だと言うんでしょ? でも、結果的には、私
の任務を横取りしちゃったじゃない。……ん? ちょっと待ってよ……?」



754 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 01:57:27 ID:vK5HI2uD
 禁断少女の瞳が怪しく光る。ほっそりした指先で、4989少女を貫いている、
誤字職人の背中をつっ……となぞった。
 誤字職人は一瞬、落雷したように仰け反ると、4989少女の股を更に大きく
抱え上げ、蜜壷内部への突き上げを激しくしてゆく。
「あぁっ……! あんっ……! あん……っ! き、禁断さん……! ひ、酷い
ですぅ……っ! きゃぁぁっ……! い、痛いんですぅ……っ!」
 大きな瞳から涙がぽろぽろ零れ、誤字職人の抽送の勢いで宙に飛び散る。
「初めてだったんだね……! ハニー! 僕はもう感激で一杯さっ!」
 誤字職人が4989少女の破瓜のしるしを見て、嬉しそうに腰を動かす。

 突き上げられるたびに4989少女の口から、小さな声がこぼれている。
「……どうやら勘違いしてたみたい。あなたの理想の姿になったって事は……。
今回の私のターゲットはあなただったのよ! 修正妖精さん」
 誤字職人に抽迭されながら、4989少女は禁断少女の言葉に驚く。
「は、はい……? ……んぁん……っ! あんっ! い、言ってる意味が、……
わ、わかりませぇん!」
 禁断少女は両脚を抱えられ、抽迭される4989少女の小さな乳首を指先で
つついた。
「きゃぅん! なっ……何するですかぁ……っ!? 禁断さん……っ!」
 禁断少女は嫣然と笑い、4989少女の顔を覗き込んだ。
「やっぱりね……。私達が現れる時、異性の姿とは限らないのよ。相手をエク
スタシーに導き、達しさせるのが私達の役目。今、あなたを刺激してわかった
わ。やはり私のターゲットはそこのサルじゃなくてあなたよ! 修正妖精さん」
 禁断少女はそう言うと、誤字職人に貫かれた4989少女の唇を奪った。

「……んっ……! ……んん……っ!?」
 禁断少女の紅い唇が、4989少女の濡れる唇をなぞり、開いた口内に舌を
差し込む。貫かれ、喘ぐ4989少女の舌に、禁断少女の舌が絡みつき、細や
かでねっとりした愛撫が4989少女を支配してゆく。
 破瓜の痛みで喘いでいた、4989少女の表情が、潤んだ表情に変わる。
「……どう? 禁断のくちづけは甘美でしょう? あなたの唾液から、沢山のエ
ナジーが私にも注がれてきているわ。サルが夢中になるのも、当然ね」
「そ、そんなぁ……っ! 誤字職人さんだけでも一杯なのに……んっ! む…
…無理っ……ですぅ……っ! んんん……っ!」
 舌と舌を絡めながら、禁断少女は4989少女を貫いている、誤字職人の前
に跨り、四つ這いになって4989少女を愛撫し始める。
「……ふぁ……っ! き、禁断さん……っ? あぁん……っ!」
 禁断少女の重みで、突き上げられても体が揺さぶられる事が無くなった。

 しなやかな指先が、ささやかな4989少女の乳房を彷徨い、小さな突起を刺
激し始めた。
「……! ひゃぅん!? き、禁断さん……っ! す、すごいエッチですぅ……っ」
「ふふ……。女同士の体ですもの。どうすれば気持ちいいか、股間にいるサ
ルなんかより、ずっとわかるわよ」
 ほっそりとした桃色の舌が、4989少女の乳房と乳首を羽のように軽いタッ
チで這い回る。
 誤字職人に突き上げられ、禁断少女の甘美な愛撫に、4989少女はあられ
もない喘ぎ声を放ち続けた。

755 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 01:59:55 ID:vK5HI2uD
 高く上げた腰を誤字職人に見せつけ、4989少女を愉悦させている禁断少
女に、誤字職人は怒って抗議をする。
「こ、こらっ! どけよ! 僕とハニーの愛の営みを邪魔するな! 僕のハニー
が見えないじゃないか!」
 眼前に禁断少女の濡れた蜜壷を見せ付けられ、思わず生唾を飲みながら、
誤字職人は禁断少女を排除しようとする。
 禁断少女はそんな誤字職人の言葉も聞かず、腰をくねらせ、4989少女の
上半身を愛撫し続ける。
 明らかに4989少女の反応が、自分の時よりも甘く甘美なものに変わり、内
部の締め付けも緩やかになっていた。
「ふっ……。どうやらアナタより、私の方がこの子を感じさせられるようね」
 挑発的に局部を振り、勝ち誇った蜜壷からは愛液を滴らせている。

「く、くっそ~! 僕とハニーの邪魔をするなっ! こ、こうなったら、お前から
先に犯してやるぞっ!」
 4989少女の乳首を舌で弄びながら、禁断少女は嘲るように振り向いた。
「……できるものならやってごらんなさい。あなたにプロの仕事を教えてあげ
るわ!」
「こ、後悔するなよっ! このデカパイ女めっ!」
 誤字職人は4989少女から濡れそぼった一物を引き抜くと、眼前の禁断少
女の蜜壷を、怒りを込めて挿し貫いた。
「……んっ……!」
 4989少女の上で、禁断少女が軽く仰け反る。

 やっと股間を押し広げ、摩擦していた異物から開放された4989少女が、今
度は代わりに貫かれた禁断少女を気遣う。
「き、禁断さんっ!? だ、大丈夫ですかぁっ?」
 禁断少女は返事をする代わりに、4989少女に甘いキスをする。
「……んん……っ!? き、禁断さ……ぁんっ……」
 誤字職人に突き上げられながらも、禁断少女は4989少女を愛撫する。
「ん……っ! いいわ……。あなたの破瓜の印が、私の中に注がれてる……。
す、すごいパワーよ! あなたの、今迄修正して来た作品の力も宿ってるの
ね……っ!」
 誤字職人に乱暴に突き上げられながら、禁断少女は濡れそぼった4989少
女の蜜壷に指を差し込む。
「……きゃぅんっ!? そ、そこはまだ……っ……」
 しなやかな指が、4989少女の内部を優しく擦りあげる。
「大丈夫……痛くないでしょ? 私はこれでもプロよ……んんっ……!」
「……は、はい……っ! き、気持ちいい……ですぅ……っ! あぁん!」

 自分自身に貫かれながらも、睦まじく4989少女と絡み合っている禁断少
女に、誤字職人の嫉妬の炎が燃え盛った。
 彼女を屈服させ、再びハニーと愛し合いたい! その思いが誤字職人の抽
迭を激しくさせる。


756 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:01:11 ID:vK5HI2uD
*
「ほら、イけよ! イッちゃえよ! 僕とハニーを邪魔する悪魔め!」
 禁断少女の蜜壷の最奥にある、固い蕾を突き上げる。
「あぁ……っ! い、いい……っ!」
 最奥を攻め立てられ、禁断少女が仰け反る。

「き、禁断さんっ……! ま、負けないでくださいぃ~っ!」
「あ、あなたのパワーが、彼にも乗り移ってるのね……。んっ……! で、でも!
大丈夫よ……っ! 今あなたと繋がってるのは私なんだから……っ!」
 禁断少女が秘部を意識的に締め付ける。誤字職人を咥え込んだまま、激し
く腰を揺り動かした。

「……うっ……ううっ……!」
 誤字職人の顔が切なそうに上気する。このままでは先に果ててしまうと察し、
禁断少女の秘部から、一次撤退を試みる。
「う……うわ……っ! ぬ、抜けない……っ!?」
「……プロの底力を教えてあげるといったでしょう? ほら、さっさと果てなさい!」

4989少女の乳首と秘所を愛撫し、喘がせながら、禁断少女はさらに誤字
職人を咥えこんでいる内部をきつく締め上げた。
「うっ……! ギブギブッ! アッー!」
 誤字職人はついに悲愴な喘ぎとともに果て、禁断少女の中に精を放った。
 がっくりと力が抜け、高くあげた禁断少女の尻の上にもたれかかる。
 禁断少女は四つ這いのまま、後蹴りを放ち、果てた誤字職人を場外に落と
した。

「……か、勝ったんですか!? 禁断さん……っ?」
 4989少女の胸に倒れ掛かり、荒い息をはく禁断少女を抱きしめながら、
4989少女は感嘆の声を漏らした。
「え、ええ……。なかなかの強敵だったわ……」
「す、すごいですぅっ! あんなにすごい誤字職人さんに勝つなんて!」
 額に汗を浮かばせて、禁断少女は微笑んだ。
「すごい思いをするのはこれからよ……。修正妖精候補さん。あなたの知らな
い世界に、これから私が連れて行ってあげる……!」
 真っ赤な唇が4989少女の耳朶を甘噛みし、舌を這わせ始める。
「え……! ちょ、ちょっと待ってくださぁ……ぁぁん……っ!」

 誤字職人に汚された体を、禁断少女の舌が丹念に舐め清める。
 もう、破瓜もすませ、半分以上開発された4989少女の体は、きっちりと調
律された楽器のように、甘く切なく反応する。
 誤字職人に刻まれた、胸の赤い刻印さえもが、禁断少女の舌によって拭い
消された。
 まだうっすらとピンク色の破瓜の印を滲ませる、4989少女の秘肉にも、禁
断少女の赤い舌とほっそりした指が差し込まれた。ゆっくりと蠢き、汚された
内部を4989少女の愛液で洗い清める。
 淫らな水音が響き、4989少女を狂ったようによがらせ、仰け反らせた。
 誤字職人とは違う、ポイントを押さえた舌使いとフィンガー・テクニックだ。
 4989少女の体はリズミカルに反応し、悦楽の喘ぎを放ち続ける。


757 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:01:46 ID:uIedn5gn
支援

758 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:02:05 ID:vK5HI2uD
「案外、男の人は知らないのよね。女はここだけでもイけちゃうって事を……」
 禁断少女は呟くと、艶やかに輝き、小さく猛った4989少女の一番敏感な部
分を軽くかじった。
「……きゃぅぅん……っ! き、禁断さん……っ! へ、変になりそうですぅっ」
「……まだよ。……もっと、もっと、高みまで登りなさい。全てのパワーを開放
するのよ!」
 敏感な突起を舌で弄くり、悪戯そうに禁断少女が呟く。
「……だ、ダメですっ……! す、全てを開放したら……な、何が起こるのか、
わかりませぇ……んっ!」
 悦楽で途切れ途切れになりながら、4989少女は絶頂に達する事への恐
怖感を打ち明ける。
 頂上近くまで上り詰めながら、なおも抵抗を示す4989少女に、禁断少女は
少し焦れた。蜜壷に挿し込んでいる指で、Gスポットを刺激する。
「きゃぁぁん……っ! だ、ダメですぅ~っ!」
「知らない世界を、あなたも見てみたいでしょ? 強情を張らずに身を委ねな
さいな」
 4989少女の秘所に尖る先端を強く吸い、内部のGスポットを連打する。

「……だ、ダメぇぇぇぇ……っ!」

 ついに4989少女は痙攣したように小刻みに震え、性の頂上へと上り詰め
てしまった。

 びくん、びくんと体を仰け反らせ、うっとりと焦点の合わない瞳を宙に彷徨わ
せる。4989少女の発するエクスタシーのパワーが、舌先と指を伝って、禁断
少女に流れ込む。
「く……っ! 予想以上に莫大なエナジーだわ……。この娘、これでまだ候補
生なの……っ?」

 半分意識を失った4989少女は、朦朧とした意識でブツブツと呟き始める。
「……? なぁに? 夢でも見ているのかしら?」
 流れ込むエナジーに恍惚としながら、禁断少女は愛しそうに4989少女を
見つめていた。


759 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:04:39 ID:vK5HI2uD
ベッドの下に蹴り落とされ、失神していた誤字職人が、いきなり復活して飛び
起きる。
 幸福そうに達している4989少女と、傍らに寄り添う禁断少女を見つけると、
どす黒い怒りを顕わにして、二人の間に乱入した。
「ちょ……! 今更何するのよ! もう、あなたの出番は終わってるの!」
「黙れ黙れ! よくも僕のハニーを汚したなっ! ハニー! 僕がわかるかい」
 4989少女は虚ろな瞳で誤字職人を見上げる。
「……はい、先生。緊急再生魔法を発動ですね……」
 ブツブツと小声で呟き始める。禁断少女は、はっとして少女から離れた。
「ハニー! ハニー! 僕だよ! さぁ、今こそ深く愛し合おう!」
 誤字職人は、人形のように脱力している4989少女を抱きしめる。
「……緊急再生魔法、発動します」
 再び少女の足を抱え広げた誤字職人は、少女の言葉に気づかない。
「バ、バカッ! 離れなさい! 危険よっ!」
 ベッドの隅に退避した、禁断少女が呼びかける。
「へっ! もうお前のトラップになんか引っかからないぞ! さぁ、ハニー! 行
くよ!」
 再び猛る一物を、4989少女の蜜壷にあてがった時だった。
 4989少女の瞳がかっと見開かれ、唇から凛とした声が発せられる。

「誤字誤字開放! 全ての誤字よ! この書き手の文章に全て戻れっ!」

「――ちょ、ちょっと……! その呪文は……!」
 焦る禁断少女も巻き込んで、真っ黒な竜巻が音を立てて舞い上がった。

 舞うように文字の羅列が室内を覆い、誤字職人にも襲い掛かる。
「な、なんだ!? この見覚えのある文字の羅列は……っ!?」
 誤字職人は突然起こったこの現象に驚き、呆然としてあたりを舞い散る文
字の羅列に視線を合わせた。

 い淫です……あたしなんかっ!
 痔分がそんなに鰓いと主ってるの?
 あ鳴るに淹れられた女が注僧に歌うつ。
 南無でそんなこ戸をいうの?
 ……い屋ぁ!いれひゃらめぇぇ!……
 ……渡しはあ鉈を哀史てるわ…
 etc……
 etc……
「う。うわぁぁっぁぁ! やめろ! やめてくれぇぇ!」
「や、やめなさい! 妖精候補さん! その呪文はあまりに危険よっ!」
 過去打ち間違えた誤字脱字全てが、誤字職人の脳内に蘇りスレで嘲られ、
恥辱で泣いた記憶が蘇ってくる。



760 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:05:59 ID:vK5HI2uD
「ご、ご免! ごめんよぉぉぉ! シリアスな場面にギャグな誤字誤爆入れて、
台無しでした! すいません! すいません!」

 4989少女を抱きかかえていた誤字職人は、黒い竜巻に巻きつくされると、
枕の下に頭を隠して謝りはじめた。エロパロデビューしてから数年、何度も見
直したはずなのに発見される誤字への恥辱に苛まれる。

 耳に栓をしても、眼をつぶっても、過去消し去る事のできない誤字脱字が誤
字職人を襲う。
「……恐ろしい呪文ね……。職人全てが背を向け、見なかった事にしたい事
実を、そしてあなた方がこっそり直してあげていた過去の恥部が、今この恥知
らずな書き手さえも責め苛んでいるわ……」
 禁断少女は、アマチュアだとたかをくくっていた4989少女の魔力に、身震
いを覚えた。そして、恥辱で逆に猛り立っている誤字職人を見下ろすと、ぼん
やり座って呆けている、4989少女を揺り起こした。
「修正妖精さん! しっかりしなさい! ともかくこの魔法をどうにかして!」
 激しく揺り起こされ、ようやく4989少女が正気に返る。
「あれ……? 禁断さん……? ど、どうしたんですかぁ……?」
「いいから! この魔法を止めて!」
 やっと周囲の惨状に気づいた4989少女は、慌てて誤字召還魔法を唱える。
 黒い竜巻が煙と化し、やがて天井から消えて行った。

「……あんな危ない呪文を持っていたなんて、正直驚いたわ。あれは職人殺
しの、まさに最強最悪の呪文よ。私がもっと経験の浅い禁断少女なら、あの
呪文で一緒に壊されていたわ」
 4989少女は慌ててぺこぺこと頭を下げる。
「す、すいません! すいません! なんだか講義中の夢を見ちゃったみたい
ですぅ~」
 さっきまで恐ろしい魔法を使っていた少女とは思えない頼りなさに、禁断少
女は吹き出してしまう。
「あなたのエナジーは職人さんより魅力だけど、ちょっと諸刃の刃ねぇ……。
まぁ、今回はあなたプラスアルファで、この職人さんの精もいただけたし。まぁ、
よしとしますか」
「ど、どうもご迷惑をおかけしましたぁ……」
 照れくさそうに頭を掻きつつ、4989少女はもう一度、頭を下げた。


761 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:07:19 ID:vK5HI2uD
「それより、今日の実習はどうなるの? 誤字開放しちゃったら、最初からやり
直し?」
「い、いえ……。あれは緊急再生魔法なので。誤字職人さんは、デビュー当時
の職人さんに戻っちゃったんです……。だから、修正すべき作品も消えちゃっ
て……。追試でしょうね。それより着て帰る服が無くて困ってますぅ~」
 禁断少女は目を丸くした。
「あんなにすごい魔法を使えるんだから、服位出せるんじゃないの?」
 4989少女は急に真面目な顔つきになる。
「無理です。誤字修正だって、手作業なんですよ? 私達の世界は、まだまだ
発展途上なんですっ」

 ――そういえば手作業だったわね……。

「……いいわ。私は電脳世界の禁断少女。モニターから出れば物質化される
けど、変える時にはモニターからなの。サイズは合わないだろうけど、私の服
を着ていきなさい」
「えっ……! いいんですか? あんなに高そうなお洋服……!」
「いいのよ。今夜はあなたに膨大なエナジーを貰っちゃったし。ささやかなお礼」
「あ、ありがとうございますぅっ!」

 こうして、受験ナンバー4989少女と禁断少女の、奇妙な邂逅が終わった。






762 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:08:21 ID:vK5HI2uD
 ――そして、更に数年後。

 ハチミツ色の明るい髪に、豊かな胸とキュッとしまったウェスト、それを強調
するようなヒップを持った美少女が、傍らで職人を寝かせつけ、一心不乱にキ
ーボードを叩いていた。
「ふぇ~ん……! この人も誤字脱字が酷すぎですぅ~!」
 思わず泣き言を呟いている。
 そこへ、頭上の方から、なんだか聞き覚えのある声がしてきた。
「あら……? あなた、もしかして……!? 修正妖精さん?」
 呼ばれて思わず上を向くと、そこには数年前の3級妖精だった自分の姿が
浮かんでいた。
「えぇっ……!? も、もしかして、禁断さんですかぁっ?」
「すっごい偶然ねぇ……。お久しぶり。元気だった? 今回は姿が逆転ね」
 ぴょんととこに飛び降りると、ロリ顔貧乳の少女が微笑んだ。
「その様子だと、あれから進級できたみたいね。おめでとう!」
 すると、ハチミツ色の髪と同じ色の瞳の少女が、急に眼に涙を潤ませる。
「めでたくなんて無いんですぅ……っ! あれから大変だったんですよぅ!」
 ハチミツ色の瞳の少女は、自分より小さい禁断少女の胸に泣きついた。

 どうやら、あの時の事が原因らしかった。
 通信機器のワッペンが破けてしまい、相手の声は聞こえなかったが、受信
装置は無事だったらしい。
 4989少女が襲われ、陵辱された後、私こと禁断少女にエクスタシーを教え
込まれた経過が、全て傍受されていたのだという。

「あんまり私が気持ちよさそうな声だったので、先生は卒倒し、他の受験生は、
みんな禁断候補生に転向しちゃったんですぅ! おかげで私は繰り上がり1
級妖精になったんですが、一人で5地区の管轄なんですよぅ! 先生方も現
役に戻ったんですが、お年なので……」

 泣き付いてくる修正妖精の手には、あのときの誤字職人と同じ、キーダコが
出来上がっていた。


763 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:09:03 ID:vK5HI2uD
 ――そういえば、最近出番が少ないと思ったわ……。禁断少女が溢れちゃ
ってたわけね……。

「そ、それは大変だったわね……。あなたもいっそ、転職しちゃおうとは思わな
かったの?」
 ハチミツ色の瞳をした、今は立派な修正少女は、頬を赤く染めて禁断少女を
潤んだ瞳で見つめ返した。
「何度かは考えました……。でも、こうして続けていれば、また、会えるんじゃ
ないかな、って……。覚えてます? この職人さん。あの時の誤字職人さんな
んですよぅ。相変わらず誤字脱字が多いけど……。ここに来たらもしかしてと
思って……」
 禁断少女は驚いたように修正少女を見上げた。
「あなた……、私にもう一度会いたかったの?」
 修正少女は頬を染めて、こくりと頷く。あの時の3級妖精ではない。
 今や立派な1級妖精だ。達する時のエナジーも、半端なものではないだろう。

 ロリ姿だった禁断少女は、修正少女に口づけをした。
「わかったわ。ちょっと待ってて……。あなたの想念にインプットしなおして、男
性体になってくる。逞しい男根で、あなたを攻めて攻めて一杯イかせてあげる。
 覚悟していなさい。 ――今夜は一睡も寝かせないわよ?」

 修正少女は期待に潤んだ瞳で頷いた。ロリ姿の禁断少女は……ちょっぴり
スリルと興奮で、とびきり大きな男根の男性になってこようとモニターの中に
戻って行った。

                 終わり


764 名前:修正少女[sage] 投稿日:2008/03/18(火) 02:13:43 ID:vK5HI2uD
以上です。

長々と最後まで読んで下さった方はありがとうございます。
また、NGでスルーしてくださっている方もありがとうございます。

詰め込みましたが、22レスもの長きに渡り使用させていただきました事も、
ここでお詫びをさせていただきます。
最終更新:2008年03月26日 06:09