東京大学教養学部基礎科学科2008年進学者WIKI
生体機構概論
最終更新:
kisokagaku2008
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2003年の過去問を解いてみたので、解答を載せてみます。
1番が分からないので誰か追加してくださいっ!
間違ってる所あったら訂正してくださいね。
(*・ェ・*)ノ~☆ヨロシク♪
1番が分からないので誰か追加してくださいっ!
間違ってる所あったら訂正してくださいね。
(*・ェ・*)ノ~☆ヨロシク♪
2003年生体機構概論過去問
1
1)
8残基
(TAAがストップコドンなので、これがセンス鎖であることが分かる。Aを、下線のところから3つずつに区切って数えれば次にでてくるストップコドンは9つ目のTAA。センス鎖であることが分からなくてもこの場合は解ける)
(TAAがストップコドンなので、これがセンス鎖であることが分かる。Aを、下線のところから3つずつに区切って数えれば次にでてくるストップコドンは9つ目のTAA。センス鎖であることが分からなくてもこの場合は解ける)
2)
ストップコドンの前の配列が違うから、蛋白質をエドマン分解してC末端の配列を決めればいいと思うのですが、2つも思い浮かびません。
分子量2万のタンパク質で8残基くらい違っても重さじゃ分離できないよね。。。
難点としては、エドマン分解は本来N末端配列を決める方法なので、C末端ペプチドを単離する必要があります。
分子量2万のタンパク質で8残基くらい違っても重さじゃ分離できないよね。。。
難点としては、エドマン分解は本来N末端配列を決める方法なので、C末端ペプチドを単離する必要があります。
と書きましたが、この問題が教科書の第4章にあることを考えると、アラインメントとドットマトリックスプロットなのかもしれません。
2
電荷の総和に関して
[+2] ⇔ [+1] ⇔ [0] ⇔ [-1]
pKa(2.0) pKa(4.2) pKa(9.5)
[+2] ⇔ [+1] ⇔ [0] ⇔ [-1]
pKa(2.0) pKa(4.2) pKa(9.5)
で平衡状態にあるので、等電点pHは4.2と9.5の間にあると予想できる。
この時、等電点は2[+2]+[+1]=[-1]であるが、pKa(2.0)はpH単位で5程度異なり
無視できると考えられるので
pI=(4.2+9.5)/2=6.85≒6.9
この時、等電点は2[+2]+[+1]=[-1]であるが、pKa(2.0)はpH単位で5程度異なり
無視できると考えられるので
pI=(4.2+9.5)/2=6.85≒6.9
p42~43参照
3
1)
グリシン:不斉炭素原子をもたないため、L体、D体の区別が唯一ない
プロリン:正確にはアミノ酸ではなくイミノ酸であり、メチレン基が4個つながった側鎖の先端がアミノ基と結合した形になっている。
プロリン:正確にはアミノ酸ではなくイミノ酸であり、メチレン基が4個つながった側鎖の先端がアミノ基と結合した形になっている。
2)
グリシン:β炭素がないため比較的自由な構造をとることができ、ポリぺプチド鎖の折れ曲がり部位の多く存在し、タンパク質が高次構造を形成する上で特殊な役割を担っている。
プロリン:二面角の一方が固定されているため、硬い構造を生じる。また、水素結合を可能にする水素が欠けているため二次構造の形成を不利にする。
プロリン:二面角の一方が固定されているため、硬い構造を生じる。また、水素結合を可能にする水素が欠けているため二次構造の形成を不利にする。
p27、37~38参照
3)
3本鎖を形成する。
(Gly-Pro-HyProの場合はコラーゲンを形成する)
(Gly-Pro-HyProの場合はコラーゲンを形成する)
p53参照
4
硫安分画(塩析のこと):溶解度の違い?
↑硫酸アンモニウムの塩析を利用します
タンパク質によって沈殿傾向が異なるので分離できます。
イオン交換クロマトグラフィー:分子の荷電状態の違い
疎水性クロマトグラフィー:疎水性の違い
ゲルろ過クロマトグラフィー:分子の大きさ
SDS電気泳動:分子量の違い
↑硫酸アンモニウムの塩析を利用します
タンパク質によって沈殿傾向が異なるので分離できます。
イオン交換クロマトグラフィー:分子の荷電状態の違い
疎水性クロマトグラフィー:疎水性の違い
ゲルろ過クロマトグラフィー:分子の大きさ
SDS電気泳動:分子量の違い
3章6を参照
5
K1=k1+k2
K2=k1k2/(k1+k2)
K2=k1k2/(k1+k2)
計算方法はp170,171を参照。
2006年
別の人が2006年を解いてみました。間違いはご指摘願います。
高校化学をやっていませんし、物性も不可でしたので、化学関係は他の方に任せます。というか分かりません。
高校化学をやっていませんし、物性も不可でしたので、化学関係は他の方に任せます。というか分かりません。
1
2003年の2を参照。
(2.2+9.0)/2=5.6
(2.2+9.0)/2=5.6
↑pH2.2はかなり等電点からずれているので(9.0+10.0)/2=9.5だと思います。
リシンは塩基性アミノ酸なので2003年の2とは少し異なります。
↑その通りだと思います。すみませんでした。
2
a
k=[PA]/[P][A]
ν=[PA]/([P]+[PA])=k[P][A]/([P]+k[P][A])=k[A]/(1+k[A])
ν=[PA]/([P]+[PA])=k[P][A]/([P]+k[P][A])=k[A]/(1+k[A])
b
ν ̄=nk[A]/(1+k[A])
c
[A]→∞でν ̄はnに近づく。
ν ̄=n/2で[A]=1/kよりkももとまる。
グラフはルートみたいな形
ν ̄=n/2で[A]=1/kよりkももとまる。
グラフはルートみたいな形
d
1/ν ̄=ν',1/k=k',1/[A]=A'とする。(1)
ν ̄=n/(k'A'+1)
ν'=A'/nk+1/n
傾き1/nk,切片1/nの直線
両逆数プロットでは、直線に(最小2乗法などで)近似すればよく、傾きや切片がグラフからすぐにもとまるので、実用的である。
ν ̄=n/(k'A'+1)
ν'=A'/nk+1/n
傾き1/nk,切片1/nの直線
両逆数プロットでは、直線に(最小2乗法などで)近似すればよく、傾きや切片がグラフからすぐにもとまるので、実用的である。
e
(1)よりn[A]=ν ̄k'+ν ̄[A]
したがって
ν ̄/[A]=nk-kν ̄
したがって
ν ̄/[A]=nk-kν ̄
f
ヒルプロットは、リガンドの協同性を調べるプロットである。ヒルプロットの傾きが常に1であるならば、協同性がなしと考えられ、ある濃度領域で1よりも大きければ性の協同性があるといえる。1よりも小さい傾きがある場合は、結合部位が2種類以上あるとも考えられるため、すぐに負の協同性を持つとはいえない。
図は教科書図7.8を見てください。
図は教科書図7.8を見てください。
g
???
3
a
塩析とかはじめて聞きました。。。
b
陰イオン交換体
この酵素の等電点は5.6で、8よりも小さいため、酵素は溶液中で負に帯電していると考えられるから。
この酵素の等電点は5.6で、8よりも小さいため、酵素は溶液中で負に帯電していると考えられるから。
c
タンパク質の種類によって結合の程度が異なるからとかかな?
イオンとタンパク質が結合部位を競合するためイオン強度をあげるとタンパク質は解離する
イオンとタンパク質が結合部位を競合するためイオン強度をあげるとタンパク質は解離する
d
ゲル濾過:ゲルの中を分子が進む速度によって分離する方法。大きな分子よりも小さな分子のほうがゲルを通り抜けるのが速いことを利用して分離する。
SDS電気泳動:SDSを一定の割合でタンパク質に結合させ、単位長さあたり一定の電荷を持つようにする。そして電気泳動にかけ、分離する。
SDS電気泳動:SDSを一定の割合でタンパク質に結合させ、単位長さあたり一定の電荷を持つようにする。そして電気泳動にかけ、分離する。
e
???
f
熱による変性を防ぐため。また、他の酵素や細菌のコンタミネーションによる酵素の分解や酸化などを防ぐため。
4
疎水性相互作用?解離反応?
エントロピーの増大はエンタルピーの減少に起因している。
エントロピーの増大はエンタルピーの減少に起因している。
疎水性相互作用です。疎水性分子が会合することで会合面で疎水水和していた水分子が閉め出され水分子のエントロピーが増大します
5
ラマチャンドランプロットとは、3次元座標の代わりに2面角をプロットしたものである。ペプチド結合などのために許される角度の組み合わせは少なく、これによって蛋白質の2次構造が分かる。