帰り道


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つかさに告白してから1週間が過ぎた
告白した帰り道に説明していたお陰で何度かつかさが口を滑りそうになる事はあったけれど
今の所は誰にもばれていないみたい
「でもな~」
このまま隠し通せるわけがない
高校を卒業と同時に2人で駆け落ちでもするか?という事も考えてみたりしているけど
そんなものやれるわけがない
それにちょっと問題だってある
「やっぱさ・・・」
私たちの今の関係なんてお互い家族に言えるわけがない
例え言ったとしても反対されるのが関の山だ
でも反対されたからって簡単に別れられるわけもない
つかさはアレで意思は固いのだから絶対に反対されても別れないと思う
もちろん私だってどんなに反対されようがつかさと一緒に居続けるつもりだ
「でももし本当にそうなったら」
間違いなくつかさと家族の関係は悪くなる。私のせいで
「そんなのは嫌だ」
つかさが悲しむような事は絶対にしたくない
家族と仲が悪くなるなんてつかさには耐えられない程辛い事だろうし
私は・・・まああんなだし別にいいかなとか思ってたりするけど
とにかくそれだけは避けたい。だから駆け落ちなんてバカな考えもやらない
「何かいい方法ないのかな~」
椅子の背もたれによっかかって考え事をしているとふいにドアが開いた
「こなちゃん遊びに来たよ~」
そこには何故かつかさの姿があった
私は驚いて椅子から立ち上がりつかさの方へと歩いた
「つかさ!?こんな時間にどうしたの?」
「こなちゃんに会いたくてつい来ちゃったの」
つかさのこういうストレートな答えに思わず赤面してしまった
つかさって絶対に『歯に衣を着せる』って事を知らないよね
『―ゃん』
でもこういった所もつかさの魅力なんだけどね
とりあえず立ったまま話すのはあれなのでベットに腰を掛けてゆっくり話しを聞く事にした
「そりゃ私だって会いたかったけどいきなり来るとびっくりするよ・・・しかも何の連絡もなしに」
「えへへごめんね~・・・こなちゃん」
するとつかさはさっきまでの笑顔とは別に何処か考えてるような表情になった
まさかかがみか誰かにこの事ばれた?
『-姉ちゃん』
そんな少しの不安を抱えながらも私は勇気を出してつかさに聞く事にした
「何?どうしたのつかさ?そんな顔をして」
「大好き」
「え?」
考えてもいなかった返答だった
いやこれはこれで心が躍る位嬉しい事だけど
「いや、その、私も大好き・・・だよ?」
ん?つかさの様子がおかしいぞ?
何でどんどん顔を私へと近づけるの?
「つ、つかさ?」
ちょっと裏声になったのが気になったけど
それよりも何よりも今のつかさの行動の方に頭がいっぱいだった
「こなちゃん大好き~!」
「え?ちょ、つかさぁ~?!」
「お姉ちゃん?」
「・・・へ?ゆーちゃん?ってのわ!」
さっきまでつかさがいたと思っていたのに何故かゆーちゃんになっていた事に私はびっくりして思わず椅子から落ちて
ドダン!!と景気の良い音と共に床に思いっきりぶつかった
かなり痛い
それにしてもつかさとベットにいたのに何で椅子の上に戻ってるんだ?
「痛ぅ」
「ちょ、お姉ちゃん大丈夫!?」
「え?あぁ大丈夫だよ」
もしかして
「・・・夢?」
つかさが入ってきた所から全部夢?
つーかつかさに押し倒される夢見るとかどんだけ私は欲求不満なんだ。恥ずかしい・・・
むしろ『つかさ依存症』とか『つかさ欠乏症』、しまいには『つかさ中毒』とか診断されかねないんじゃないかな
「?何が?」
「え?いや何でもないよ。うん」
さっきから私の様子がおかしい事に首を傾げているみたい
そりゃ誰だっていきなり椅子から落ちて「夢?」なんて事言ってきたら不審に思う
私も間違いなく思うだろうし
「ふ~ん・・・あっそうだ!お姉ちゃんご飯出来たよって言いに来たの」
ご飯が出来た事を知らせに来たのか
ノックぐらいしてもいいような・・・いやゆーちゃんなら100%するはずだから単に私が妄想の世界に入ってて気づかなかったのか
恐るべし妄想の世界、まあ妄想の力は前から知ってたけどなんとなく言いたくなった
「あ、うん今行く」

・・・

「ふあぁぁ・・・」
結局昨日はあれから一睡も出来なかった
寝ようとするとどうしてもあの時の妄想が思い出してしまって興奮してしまって寝付けなかった
仕方ないのでゲームとか見てなかったアニメを消化していたら朝になっていた
「おはよ~こなちゃん」「お~す」
後ろからつかさとかがみの声がした
「あ、おはよ・・・」
後ろを向いて挨拶をしようとしたけど
つかさの顔を見たらやっぱり昨日の妄想の事を思い出してしまって直視出来なかった
そんなわけで思わず顔を背けた。どう考えても怪しい行動
その事にかがみがちょっかいを出してきた
「どうしたのあんた?いつになく変だけど」
「別に何でもないよ!」
私を見てかがみは呆れるようなため息をした
「・・・何?」
「どうせその様子じゃまた寝不足か何かでしょ?」
鋭い。流石かがみ
私の顔から予想が当たったと感じたのか勝ち誇ったような顔で私を見る
「やっぱりね、まーたゲームか?」
だけど流石につかさとの事を妄想して寝れなかったとは気づかなかったみたい
てか気づいたらまっがーれ↓の組織に十分入れるぐらいのエスパーとしての素質があると思う
だけど本当の事を言うわけには行かないし誤魔化すのにはちょうどよかったかな
「そうなんだよ~、ほら最近ヒゲオヤジの新作出たでしょ?噂によると緑の弟も使えるみたいでさ。それでつい」
「ったくあんたって奴は」
呆れるようなかがみを横目に何となくつかさの方を見た
するとつかさと目が合った
つかさもそれに気づいたのかいつものつかさスマイルで私を見る
この笑顔は私にとって神に対するチェーンソーや大魔王に対する光の玉なんか目に入らないぐらいの弱点な気がする
はっきりいって今の私にとってはこの笑顔を見ないと1日が始まらない。それぐらい大事な物になってる気がする
「あれ?そういえば今日かがみ来ないね」
退屈な授業を終えてやっと昼休み
今の私にとってつかさと沢山いられるこの時間が学校での何よりも楽しみになっていた
それにしても全然気づかなかったけどつかさがかがみの話題を出したことでようやくいないことに気づいた
「ゆきちゃんもいないよね~」
「あっそういえば」
みゆきさんの事も忘れてた
「私にはつかささえいればいいや」とか言いかけたけど流石にそれは友達としてどうかと思ったのでやめた
そういえばかがみはまだしもみゆきさんは私達と食べない時あるってどこで食べてるのかな?
今度付けてみようかな。もしかしたらロマンスがあるかもしれないし
「何か二人っきりでお昼ご飯って久しぶりだね~」
「ほとんどかがみとみゆきさんいるからね~。4人で食べるの楽しいからいいんだけどね」
「あ、こなちゃん」
「ん?どうしたの?」
「ん~こなちゃんここ」
つかさが頬っぺたを指している
「何?」
特に変わった様子もないけど
一生懸命何かを伝えようとしているつかさは可愛らしい
こう・・・動物を思い出させるようなそんな雰囲気がある
「む~・・・エイ」
「何?つかひゃ!?」
つかさの行動が何が伝えたいのかよく分からなく首を傾げていたら
突然つかさが私の頬っぺたを舐めて来た
あまりにもいきなりな行動に思わず裏声が出た
つーかこんな教室でそんなことしないで!誰かに見られてたらどうするの!
「こなちゃんほっぺにチョコついてたよ~」
「だったら声で教えてよ!誰かに見られたらどうするの!」
幸いな事に誰も気づいてないらしいから良いけど
「だって声で言っちゃったら確実に気づいちゃうでしょ?」
え?気づかせたいんじゃないの?つかささんよく意味が分かりませんが?
「だから指で教えたら気づかない可能性もあるでしょ?その時は舐めてあげようかなって思って」
「でもさぁ・・・」
う~ん・・・完全につかさの天然っぷりに振り回されてる気がする
このままじゃかろうじて保っていた主導権が(そもそも保てたか微妙な気がしないでもないけど)つかさに行ってしまう
そうなったらもう色々歯止めが利かなくて危ない気がするな
「恋愛経験だって私のが上なんだ!私のがリードしてあげないと」
まあゲームの中での話しだけど
「え、何?こなちゃん?」
「いや何でもないよ!」
「ふ~ん・・・慌ててるこなちゃんも可愛いね」
そういうとつかさは私の頭を撫で始めた
「ちょ、つかさ恥ずかしいよ」
あれ?そういえば私ゲームでも天然系のキャラ落とすの苦手な方だった気が・・・
そんな昼休みも早々と過ぎていきようやく放課後になった
それにしても体育→お昼ご飯→物理のコンボはやばい。
どのくらいやばいって制御不能の重破斬ぐらいやばい気がする。・・・これは言いすぎだね
とにかく私は開始5分で意識が朦朧として10分には早々とKO負けした
この最凶コンボを食らって眠くならない人は相当の強者だけだと思うよね
と前につかさと話してたら「そんなのあんたらだけだ」とかがみに馬鹿にされたな
「かがみ来ないね~」
「そだね~」
いつもの通り教室でかがみからの連絡を待っていた
普段はここにみゆきさんもいるんだけど、今日は用事があるとかなんとか
・・・そういえばみゆきさんって毎週何かと用事あるな~
これは怪しい今度本当につけてみよ
「あ、メール」
つかさの携帯にメールが届いたらしい
どうでもいいけどその着信音の「バルサミコス~」って何?微妙につかさっぽい声なんだけど
「お姉ちゃん今日は日下部さんの勉強会するから先帰ってていいって~」
「へ~みさきちのね~」
かがみって文句言う割にはみさきちの事良く面倒見るよね
まあかがみがうちのクラスに良く遊びには来るけど毎時間の事じゃないしね
来るのはせいぜいお昼休みに来るぐらいだし。後は私が宿題見せてもらうかつかさが借り物に行くときだもんね
なんだかんだでみさきち達との方が居る時間長い
「まあ仕方ないよね。帰ろうか?つかさ」
「うん!」
昇降口に行くまでの間に何気なく「何でみさきちの勉強会してるんだろね~」と言ったら
「こなちゃん忘れたの?来週テストだよ?」と言われた
忘れてた・・・出来る事ならそのまま忘れていたかったよ
「あ~ぁやる気起きないな~」
お父さんと賭けするにも今欲しいものなんてないしな~
Wiiも持ってるし、PS3と360もお父さん持ってるし
せいぜい今度出るハルヒかな?でもそれは自分で買うし
「アハハ、でもやらないとダメだよ~?」
「そうなんだけどね~・・・あ、雨」
昇降口で靴を履き替え外に出ようとしたら雨が降っていた
つかさとの話に夢中で気づかなかったな
「あ、本当だ。どうしよ・・・傘なんて持ってきてないよ~」
「ん~そうだ!ちょっと待ってて」
確かこの辺に
「あった!」
「それってこなちゃんの?」
「うん。昨日置き傘しておきたんだよ~」
我ながらナイスタイミング。職員用の傘もあるけどそれだったら「じゃあ2本借りよっか」ってなるしね
何の違和感なく相合傘出来る絶好のチャンスを逃すわけにいかないもんね
ここは絶対にイベントが起きるだろうし、セーブを取っといて確実にフラグゲットのチャンス!
ってもう私とつかさは恋愛フラグは成立してるけどね・・・しかもセーブとか現実ではないし
でもこれはもっと親密になれるフラグだよね。きっと
出来ることなら私に主導権が来る事を祈ろう
「それじゃあ行こっか」
「うん!」
こうして私はこの先に親密になれるイベントがある事を祈ってつかさと下校し始めた
「それでね~鬼娘専用変身銃の話まで読んだの~」
「つかさって読むの遅いよね。貸して4日ぐらいなのにまだ4巻までしか読んでないんだ?」
「時々良くわからない事書いてあるからお姉ちゃんに聞いたり何回も読み直したりしてるからかな?」
「あー確かにつかさには分からないネタとかもあるかもね。てかほとんどそうじゃない?」
「でもかわいいし面白いと思うよ」
雨の降る帰り道に私がつかさに貸した漫画の話をしてた
ストラップとか持ってるしキャラ名は知ってるのに読んだことないって言ってたので
でも流石につかさには濃すぎかな・・・ちゃんと面白さが伝わってるのか不安
「あ、そうそう今度のテストで成績良かったらお父さんがDS買ってくれるって言ったの」
「え?本当に?じゃあつかさとも色々出来るね」
そういえばかがみは自分で買ったって言ってたけどつかさは持ってなかったな
かがみとはWi-Fiで萌えドリルで対戦したり動物の森やったりしてるけど
つかさとやれるなんて思ってもいなかったから嬉しいな
「うん!ソフトはねポケモン買おうかなって思ってるの。こなちゃん好きって言ってたし」
「ポケモンかーいいね。全部3匹ずつ確保してあるから欲しいポケモンあったら上げるよ」
例え配布専用の伝説系でもつかさの為ならあげれる
チケ3枚買って3人で見に行ったからダークライだって3匹いるもん
ちなみに見に行ったのは私とゆーちゃんとお父さん
身長のおかげで何の違和感もないからね
「わ~いありがと~こなちゃん」
出た!私キラーのつかさスマイル
これを見ると胸の中が何か暖かい感じになるんだよね。いつまでも見ていたいものだ
「でも成績良くないとダメだし・・・今度の所あまり自信ないんだよね」
さっきまで笑っていたと思ったら今度はションボリ顔になった
ションボリしてるつかさも可愛いけど私は笑顔の方が好き
どうでもいいけどつかさのテンションに合わさってリボンもションボリしてるけど神経繋がってるの?
「そうだ!明日から私たちも勉強会しよっか?」
「勉強会?私とこなちゃんで?」
「私たちだけでやっても結果は見えてるよ」
私とつかさだけでやったって上がるはずもない
むしろ私はつかさばかり見てて余計悪くなりそうな気がする
「でもお姉ちゃんは日下部さん達と勉強会あるよ?」
「ふっふ~ん」
私はつかさの前に指を突き出した
「かがみより優秀な人がいるじゃない」
「お姉ちゃんより・・・?あぁ!ゆきちゃん!」
「そ。みゆきさんに聞きながらやれば大丈夫でしょ?それにかがみには自宅で教えてもらえばいいわけだし
学校でも家でも両方で教えてもらえるでしょ?それなら成績も上がるんじゃない?」
それに勉強会を口実に少しでもつかさと一緒にいたいってのが目的なんだけどね
「そっか~ナイスアイディアだよこなちゃん!さっそくゆきちゃんに大丈夫かメール・・・キャ!」
「つかさ!?」
携帯を取り出そうとしたら雨のせいで足を滑らせてつかさがこけそうになった
私は無我夢中にそれを受け止めようと傘を放り出してつかさを支えた
「つかさ大丈夫?」
「こなちゃん・・・」
ん?何かつかさの様子が変だな
どこかぶつけたのかな?
「どうしたのつかさ?何処か痛いの?」
「痛くないけど・・・その」
いつものつかさには考えられない程赤面してる
こんなつかさも・・・私は今日一日で何回「つかさが可愛い」って言ったのかな
もう完全に病気だね。うん
それにしてもやけにつかさの顔が近い・・・な
「あ」
ここでようやく自分たちの格好に気づいた
つかさを支えるために片膝をついてる私
その私に抱きしめられてるつかさ。顔の距離は目の前。20㎝ぐらいかな?
とにかく本当に目前と言う感じだった
これ以上近づいたらキス一直線の如く
「えと、その」
「・・・」
これは色々と恥ずかしい
恥ずかしいなんてレベルじゃない
顔から火が出てもおかしくないぐらい顔が熱い
「・・・あ、ありがとうこなちゃん。お陰でこけないで済んだよ」
「え?う、うん」
つかさがよいしょっと立ち上がろうとしている
・・・これでいいんだよね?でも何かやり残してるような
『もっとつかさと親密になりたい』
―!!
「あれ?こなちゃん?」
立ち上がろうとしたつかさの肩をギュっと押さえ込んだ
当然私が押さえたせいでつかさは立ち上がれずに再び私の胸元に倒れこんだ
「ねぇつかさ?」
「え?何?こなちゃん?」
何で押さえられたのか分からずにキョトンとした顔のまま私の顔を見ている
「私さぁ」
告白した時よりは全然緊張しない
でも今回含めてこんな事言うなんて私の人生では2回目だ。2回で慣れるはずもない
しかしここで言わなければ恐らくずっと私には主導権なんて来る事はないと本能で悟った
今日のお昼みたいにつかさに振り回されっぱなしになると
それはそれで構わないけど・・・告白したのは私だ
やっぱり告白した私がつかさを導いてあげるべきなんじゃないかと思う
だから言う
「つかさとキスしたいな」
「ほえ?」
最初はポカーンとした顔をして首をかしげていたが
だんだんわかって来たらしく両手を胸の前に置き縮こまるような体勢でどんどん顔が赤くなっていった
「え?キキキキ、キス!?」
「そうだよ?」
ワンテンポ遅れて気づくところなんともつかさらしいリアクションなんだろ
「ダメじゃないけど・・・その・・・ほら」
下校時間という事もあり陵桜学園の生徒がちらほらいる
雨の中傘も差さずに(正式には傘を放り出してだけど)女の子同士が抱き合ってる光景なんてあまりにも不自然
その不自然さもあってちらちらこちらを見る人が多い
「・・・」
「だから誰もいないところでね?それなら」
「やだ」
「へ?」
「見たいなら見せてあげればいいよ。どうせ減るものでもないんだし」
「で、でもさぁ」
「私は今ここでつかさとしたいの」
グイっとつかさの顔にさらに近づける
正に目と鼻の先と言った所まで顔を近づける
「いいでしょ?つかさ」
「・・・うん」
そういうとつかさは目をスッと閉じて私を待っていた
これは口には出してないけど、OKのサインだろう
身体が小刻みに震えている
「・・・つかさ、ちょっとごめんね」
目を閉じたままつかさがこくっと頷いたのを確認した私は
放り出しっぱなしにしていた傘をひょいっと持ち上げた
小雨と言えど今はもう11月。いつまでも雨になんて当たってたら風邪を引いちゃうしね
それに
「雨に当たって寒かったでしょ?気づかなくてごめん
後傘で周りをから見えないようにすればつかさも少しは安心出来るでしょ?」
リードしていく立場になるんだったらこういう細かい気遣いも必要だと感じるな
相手の事も考えないでリードなんて出来ない。絶対に
「それじゃあ行くよ?つかさ」
相変わらずつかさは目を閉じたままこくこくっとした
大好きな人とキスをするんだから平然と出来るわけがない
私の心臓は今にも爆発してしまいそうな程の鼓動をしている
つかさに聞こえるんじゃないかって程ね
『つかさにも』そう思った時、今まで気づかなかったけどつかさの背中を支えている右手からドクドクって鼓動が感じる
・・・そうか。つかさも私と同じで緊張してるんだよね
やっぱりここは私がしっかりしないとね
私はそう心に誓うとまずは口に溜まっている唾をゴクっと飲み込んだ
それから深呼吸を2~3回行い、目を閉じて待っているつかさの唇に近づいていった

「・・・」
どのくらいの間キスをしていたのかな?恐らくほんの数秒程度のキスだろうけど
私には何分にも何十分にも感じた
「こなちゃん・・・」
ずっと閉じていた目を開いてつかさがこちらを見ている
さっきまでと変わらないはずのつかさの顔がものすごく輝いて見えた
つかさとのキスの感触がまだ私の唇に残ってる。とても柔らかかった
心臓の音も一際大きくなってる
もう一回キスがした・・・そんな事を考えた
「ねぇつかさ?もういっか」
「何してるのあんたら?」
「おわー!?」「キャア!?」
前からぬっとかがみの顔が出てきた
予想もしていなかった突然の顔に二人して大声を上げて驚いた
「ちょ、何そんなに驚いてるのよ!?」
その声を聞いてかがみも後ずさりした
「柊の顔は怖ぇからな~驚くのも無理ないだろ」
「何だと!?」
「柊ちゃん落ち着いて、みさちゃんもそういうこと言っちゃダメだよ」
「・・・みさきちに峰岸さん?皆何でここに?」
かがみだけじゃない。ウンウンと頷いているみさきちと
怒れる獅子となったかがみを抑えながらこちらを見て横で何やら考え込んでいるような峰岸さんもいた
どうしたんだろ?峰岸さん私たちを見て何か考え込んでる?
「3・・・3人とも勉強会は?」
「いや、それがさ・・・」

「つまりお腹が空いたってうるさいからマックでやることにしたの?」
「そうそう。このバカがうるさくてさ」
まだ初めて1時間もたってないのに・・・と更にブツブツ文句を言ってる
「だって腹が減ってたら集中できるもんも出来ねぇじゃん?」
「お前は空いてようが空いてなかろうが集中できんだろ!」
確かにそんな気がする
「でも丁度いいわ。あんたらも面倒見てあげるから来なさい」
おぉそりゃいいね!とみさきちが騒いだ・・・恐らく仲間が増えると思ってうれしいんだと思う
それを聞いてつかさが小声でどうしよっか?と聞いてきた
確かにつかさと二人っきりでいたい気持ちもあった。だけど私の答えは
「いいよ。私たちも丁度勉強の事話してたし」
「お、珍しいじゃない?だから雨降ったのか?まぁそうと決まれば急ぎましょ。教えるバカが3人になったんだし」
キシシとかがみが笑いながら駅前へと歩き出した。それにつらえるようにみさきちと峰岸さんも歩き出した
つかさが私の思わぬ答えにキョトンとしている。私はつかさにこっそり小声で理由を教えた
「今二人で帰ってもどうせ10分ぐらいしか一緒に居られないでしょ?だったら邪魔が入っても長くいられる方がいいから」
それを聞いてようやくなるほど~。と納得したような顔をした
「お~い。さっさと行くぞ~」
「あ、うん!」
私たちも立ち上がりかがみたちの後を追いかけた
「あ、つかさちょっと」
「?」
歩きながらちょいちょいとつかさを呼ぶ。私に気づいてつかさが顔を近づけた
そのつかさのほっぺに私はキスをした
「!!」
いきなりこんなこと・・・しかもかがみ達がいるのにされると思ってなかったみたいで物凄く動揺している
「えへへお昼の時の仕返しだよ?それじゃ急ごう?」
真っ赤になっているつかさの手を私は握って先を歩いているかがみ達を追いかけた
さっきまで雨に当たっていたせいで冷たいお互いの手を
お互いの体温で温めあうように握りながら雨の降る道を歩き出した




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