白い日の贈り物


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白い日の贈り物

『プルルルルル』
うるさいなー
『プルルルルルルルル』
今良いとこなんだからちょっとまって・・・あ
クソ・・・せっかく調子良かったのに誰よこんなときに
少し乱暴に携帯を開き私は電話に出た

「はい柊ですけど!」
『おわ、怖い声~どしたの?』
「何よこなたじゃない。あんたこそどうしたの?つーかあんたが私に電話してくるなんて久々ね」
『いや~・・・実は相談したい事があってねー』
「相談?そんなのつかさにでもしなさいよ。あんたの大好きなつかさにさ」
『そのつかさの事について相談なんだよね~』
「つかさの?何よ」
この二人がどんな付き合い方しようが別に何も口出しする気はないけど
世間体的にはあまり認められてるものじゃない。もしかしたらその事かもしれない
なら私が相談を受けて私に何とか出来るものなら解決してあげたい

「それで・・・どんな相談よ?」
『う~んと・・・』
少し間を置いてこなたがしゃべり出した

『今日何日?』
「・・・は?」
『だから今日何日って聞いてるの」
「・・・13日じゃないの?」
『うんそう』


「・・・あんた人をバカにしてんの?」
『バカになんかしてないよー?』
「わかってんなら聞くんじゃないわよ!」
『かがみは鈍感だなー』
「さっさと用件言わないなら切るぞ」
『ああん。言うから切らないでー』
こなたはこんな事言ってるけどこいつの事だ。また変なこと言うかもしれない
そう思った私は電源ボタンに指を当て、こなたの次の言葉を待った

『明日はあれじゃん。ホワイトデー』
「あぁそういえばそうね」
『それでさーつかさへのプレゼント何がいいかなって・・・』
「キャンデーとかマシュマロでいいんじゃないの?」
『かがみの発想は平凡だなー。そんなんじゃなくてもっとアイデンディティを利かせた』
ブツ

「平凡で悪かったな」
ったく人が心配してやってるのにそんなくだらない事を
そう思いながらさっきからタイトル画面→デモと繰り返しているゲームの続きをしようとしたらノックが聞こえた

「はーい?誰?」
ドアがガチャと開きそこに立っているのはつかさだった

「つかさ?どうしたの?」
「お姉ちゃんに相談したい事が・・・」
「んー何?」
「明日のホワイトデーでこなちゃんに何かお返ししたいんだけど・・・」
お前もか

ツーツーツー
「ちょ、もしもーし?・・・切っちゃったよあの人」
私も通話終了のボタンを押してそのままベットに倒れこんだ
倒れこみ何となく横を見るとギャルゲーの攻略本が目に留まった
私はそれを手に取りバレンタインデーとホワイトデーの攻略情報を眺めてみた

「・・・ギャルゲーだと選択肢が出てくるしキャラ毎に何上げれば上がるか分かるからから楽なんだけどなー
・・・やっぱリアルはゲームとは違うか」
そう呟きパタン、と攻略本を閉じた

「・・・みゆきさんにも聞くんだった」
開いたままの携帯を顔に近づけて電話帳機能を出し、そこからみゆきさんの電話番号を出した

「・・・」
プルルルルル、ガチャ
『はい』
「あ、みゆきさん?私こなたー」
『泉さんこんばんわ。どうしたのですか?』
「いやー・・・実はさ」




『なるほど・・・つかささんへのお返しのプレゼントですか』
「そうなの。何か良い物ないかな?」
『一般的な物ですか?それとも』
「出来れば誰にも思いつかないような物がいいなー」
『なるほど・・・それでしたら』
「それでしたら?」
流石みゆきさん!かがみとは違って頼りになるね・・・ってこれは流石にひどいか
私はそのままみゆきさんの言葉を待った


『私からは何もお勧め出来かねます』
「・・・へ?」
予想もしなかった言葉が返ってきた
私は何かお勧め物の名前が来る者だとばかり思っていたせいか思わぬ言葉に思考が停止した

『ですから、私からは泉さんへこのようなプレゼントが良いとは教えて上げれません』
「え?え?ど・・・どうして!?」
『・・・』
一気に天国から地獄に突き落とされた。正にそんな心境だった
私何か気に障る事言ったかな?みゆきさん何でずっと黙ってるの!?
そう聞こうとした時みゆきさんが言ってくれた

『・・・分からないですか?』
「え?・・・う、うん」

『・・・私が何かプレゼントをお勧めするのは簡単です』

『でもそれでつかささんが喜ぶでしょうか?』

『その事をよく考えてみて下さい』

『・・・では失礼します』
そう言うとみゆきさんは電話を切った

「えー?じゃあみゆきにも聞いてきたの?あいつ」
「はい」
「ったく自分が思いつかないからって人に聞いといてあの態度は失礼よね!・・・でみゆきは何薦めたの?」
「何も」
「へ?」
「私は泉さんに何もお勧めしていませんよ?」
そういうと右手を頬に当てニッコリと笑った
・・・いや笑うところか?そこ

「みゆきも何かケチ付けられたの?」
「そういうわけではありませんが・・・」
「てっきりみゆきの事だから何かお勧めしたのかと思ったのに・・・意外ねー」
「何でも教えて差し上げれば良い物ではありませんよ?かがみさん」
「あー・・・そうね」
何か・・・その笑顔が逆に怖いわ・・・

ガラ

「あ、泉さん、おはようございます」
「おーこなたおはよー」
何か今日のこなたはいつもと違ってしおらしいな

「二人ともおはよー・・・ねぇみゆきさん」
「何ですか?」
「本当にこんなので喜んでくれるかな・・・?」
そう言うとこなたがみゆきに箱を見せた
あの中につかさへのプレゼントが入ってるのかな?
みゆきはこなたから差し出された箱を眺めて少し考えてるっぽい
こなたが言わんとする事を理解したのか口を開いた

「・・・大丈夫ですよ。泉さんがそれで良いと思ったのならつかささんもきっとそれを喜んでくれると思いますよ」
「・・・そっか。ありがとうみゆきさん!さっそくつかさに渡してみるね!」
「あー・・・こなた?」
「何?かがみ?」
「つかさ、まだ来てないよ」
「え!?一緒に来たんじゃないの!?」
「いや、私は用事あったから早く来たし。でもそろそろ来るんじゃない?」
「そうなんだ・・・じゃあ昇降口で待ってよ~」
そう言うとこなたはダッシュで駆けていった

「・・・あんな事言っといて本当は教えたんじゃん?みゆき」
「先ほども言ったように私は何もお勧めはしていませんよ?」
「じゃあ何でこなたの奴プレゼントをあんたに見せたの?」
「お勧めはしていませんが、ほんの少し助言はしました」
「助言?」
「そうです。ほんの『助言』・・・だけです」
「・・・あぁそっか『助言』ね。確かにあいつに今一番必要なもんだわ」
「そうでしょ?」
「あーあ・・・やっぱみゆきには敵わないわ。」
「そんな事はないです。かがみさんのお二人に対する思いやりも素晴らしい物ですよ?」
「はは。・・・そんな風に褒められるのも嫌じゃないわね」

まだかなー
つかさはまだかなー
「おう泉何してんだ?」
「セバスチャンには関係ない事。つーかそこにいられるとバレるからあっち行って」
なんていうかプレゼントを渡すドキドキ感?それを抑えられずにうずうずしているせいか
下駄箱から通り過ぎる人が皆こっち見ている気がする
まあ体をうずうずしながら下駄箱の陰に隠れてしきりに出入り口の方を見てたら誰だって不審に思うか
そうこうしている内に見覚えのある黄色いリボンと薄紫色の髪が見えた

「きた!つかさだ!」
つかさの姿を確認した私はさっと下駄箱の陰に身を隠した
身を隠すのはいいけどなるべくぴったりのタイミングで話かけたいのにここからじゃ感に頼るしかないよ。
こんな時にダンボールがあればいいのにな・・・そうすればつかさの下駄箱の後ろにいたってばれないのに

・・・よし・・・3,2,1で飛び出そう・・・

3・・・
2・・・
い「こなちゃん何してるの?」
「うわっ!?」
ゴン!

「つ~・・・」
「ちょ、こなちゃん大丈夫!?」
「うん平気平気・・・」
心の準備中に話しかけられたもんだからびっくりして思いっきり頭ぶつけちゃったよ・・・
でもそんな事より!

「つかさ、ちょっと時間いい?」
「ん?大丈夫だけど・・・どしたの?」
「ここじゃあれだから・・・こっちに」
なるべく人がいないところに~・・・


って選んでたら体育館の裏にきちゃった

「こなちゃん早くしないとホームルーム始まるよ?」
「あ、すぐ終わるから」
渡すと決めたとはいえやっぱり恥ずかしいな・・・ええい!女は度胸!男も度胸だ!

「つかさこれ!」
「これって・・・?」
「ホワイトデーのプレゼント・・・一生懸命考えたんだけど気に入ってくれるか・・・」
「わ~・・・」
わ~?え?どういう意味?

「わ~・・・って嬉しくなかった・・・?」
「え?そ、そんな事ないよ!すっごく嬉しいよ!」
「でもリアクションが・・・」
「それは違う理由があるの!あのねこれ・・・」

そう言ってつかさは私にお洒落な紙袋をくれた
「実は私もプレゼント用意したの!それでね、こなちゃんもくれたから私とこなちゃん同じ事考えてるんだな~って思って・・・」
「つかさ・・・そうだね、何か二人とも同じ事考えてたって思うと何か嬉しいね」
私がつかさの意見に同調したからなおさら嬉しくなったのか、満面の笑みで頷いた

「うん!」
「ねぇ?つかささっそく開けてみてもいい?」
「もちろんだよ!私もいい?」
「いいけど私のプレゼント見てガッカリしないでよ~?」
「するわけないよ~!こなちゃんが一生懸命選んでくれたプレゼントなら私は何だって嬉しいもん」
あぁ・・・そっか。みゆきさんが言いたかった事はやっぱりこういう事だったんだ


『リアルはゲームとは違う』
昨日も今と同じ事考えたけど、言葉は同じでも意味は違う
昨日はゲームなら特定の物をあげるだけだから楽だしゲームのが良いかなって思ったけど

一生懸命選んで、何でも喜んでくれる・・・
こっちの方が楽しいし、選ぶ楽しさや喜んでくれた姿は比べ物にならないくらい嬉しい
そして・・・

「こなちゃんありがとう~!これすっごい嬉しいよ!」
「私もつかさのこれ、とっても嬉しいよ~」

この手の温もりも・・・
何事にも変えがたい嬉しさがあるよね


~その後~

「ところであんたら何あげたの?」
「ん?」
「私の気になります。教えしてもらってもよろしいですか?」
「別にいいよ~。ねぇつかさ?」
「うん」
「私がこなちゃんにもらったのはこの白いリボン」
「あ~・・・リボンはつかさのトレードマークだもんね」
「で私はこのちっちゃい私型のマスコット~!」
「泉さんにそっくりですね。流石つかささんですね」
「えへへ~」
「これは専用ケース買って保存しないと!」
「あ~私もそうしようかな」
「いや、使いなさいよアンタら」


            ~終わり~


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  • 今さらつかこなにハマってしまったわ…GJ! -- 名無しさん (2009-01-09 08:05:56)
  • ニヨニヨ -- 名無しさん (2009-01-09 08:05:21)