ハッピー・バースデーは前夜に(柊家の掟 余談ミニSS)


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明日は七夕、私とつかさの誕生日。
子供の頃から、いつも二人で一緒に祝ってきた誕生日。
ここ数年は、日付が変わるまでどちらかの部屋に一緒にいて、零時になると一番にお互いを祝っていた誕生日。
でも今年は、今年からは……

「おねえちゃん、ごめんなさい」
「何言っているのよ、愛しい人とすごさなくてどうするのよ」
いつもの困ったような瞳がつくる頼りなげなつかさの表情に、姉としての自分が言葉を発する。

「じゃあ、行ってくるね」
「うん、でも、明日帰ってきた時にそんな顔していたら、部屋に入れてやらないからね」
「えっ、おねえちゃん…」
「冗談よ、まあ、これから作るあんたと私のバースデー・ケーキが失敗作でも食べてもらうくらいの罰にしておくわ」
「うん、でも大丈夫だと思うよ、じゃあ」

ちらっと携帯の時計を見て急ぎ足で駅に向かうつかさの背中を見送りながら、大丈夫なのはケーキのほう?それとも…
相変わらず、肝心な時にちょっとアウト・フォーカスな返事に苦笑しながら未だに姉として心配している自分に呆れた。

もう私の前でも『妹のつかさ』ではなく『こなたの恋人のつかさ』としての行動の方が多くなって姉離れを宣言されつつあるのにね。
姉離れをさせることを心配していた私が逆に妹離れしなけりゃと思うことになるなんて、はぁああ…

何かを決意したように私と過ごしてきた姉妹の誕生日に区切りを付けて、愛しい人に年齢が追いつくこの日にこなたの許へ出かけていった『つかさ』。
きっともっと多くの二人の秘密や悩みを共有して明日はどんな顔になって帰ってくるんだろう。
そんなことを思いながら、未練がましく『妹のつかさ』と『私』のバースデー・ケーキを作る私。

誕生日おめでとうつかさ…
え、まだ明日じゃないかって?いいのよだってこなたより先に言わなきゃ悔しいじゃない、うふふ。






※つかさとこなたの交際のきっかけについては、柊家の掟 をご覧下さい

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