- 2.1 OUIの機能
Oracle Universal Installer(OUI)には、以下の3つの機能がある。
- 新規ソフトウェアのインストール
- インストール済製品の確認
- 製品のアンインストール
- 2.3 OUIの非対話形式での使用
OUIを用いて日対話形式でOracleソフトウェアをインストールする際は、レスポンスファイルを使用する。
【レスポンスファイルの使用について】 ・OracleソフトウェアのCD-ROMに収録されているサンプルファイルを編集する。 ・インストール時に入力が必要なパラメータを前もって記述する。
- 2.4 Oracleインストールのシステム用件
【システム用件(Windows)】
要件 | 最小値 |
物理メモリー(RAM) | 256MB(最小)、512MB(推奨) |
仮装メモリー | RAM容量の2倍 |
一時ディスク領域 | 100MB |
ハードディスク領域 | 1.5GB |
【システム要件(Linux)】
要件 | 最小値 |
物理メモリー(RAM) | 512MB |
スワップ領域 | 1GBまたはRAM容量の2倍 |
/tmp内のディスク領域 | 400MB |
ソフトウェアファイル用のディスク領域 | 2.5GB |
- 2.5 Oracleソフトウェアが使用する環境変数
環境変数 | 内容 |
ORACLE_BASE | Optimal Flexible Architecture(OFA)に基づいた Oracleディレクトリ構造のベースディレクトリを指定する |
ORACLE_HOME | Oracleソフトウェアを含むディレクトリを指定する |
ORACLE_SID | インスタンス名を指定する |
LD_LIBRARY_PATH | 共有オブジェクトライブラリの位置を指定する |
- 2.7 Linux環境でのOracleインストール(ローカルグループとユーザー)
Linux環境においてOracleソフトウェアをインストールするには、次のローカルグループおよびユーザーが存在している必要がある。
- oinstallグループ・・・Oracleインベントリグループ
- dbaグループ・・・OSDBAグループ
- oracleユーザー・・・Oracleソフトウェアの所有者
Windows環境では管理者権限をもったユーザーで インストールする必要がある(administratorなど)
- 2.8 Linux環境でのOracleインストール(スクリプト)
Linux環境でOracleソフトウェアをインストールする場合、rootユーザーでOSプロンプトから以下のスクリプトを実行する必要がある。
- root.sh
- orainstRoot.sh
Windows環境ではこれらのスクリプトは実行する必要はない
- 2.10 Database Configuration Assistant(DBCA)
Database Configuration Assistant(DBCA)では以下の機能を行うことができる。
- データベースの作成
- データベース・オプションの構成
- データベースの削除
- テンプレートの管理
データベース名の変更はできない →データベースの再作成または制御ファイルの再結成が必要
- 2.11 DBCAの使用テンプレート
DBCAが使用するテンプレートには以下の2つのタイプがある
シードテンプレート ①ソースとなる既存のデータベース構造情報と物理データファイルの両方を持つ ②物理データファイルやユーザー定義のスキーマなどが含まれている →短時間でのデータベース作成が可能!
非シードテンプレート ①ソースデータベースで指定されているデータベースオプション、表領域、 データファイル、初期化パラメータファイルなどの構造的な情報が含まれている ②ユーザー定義のスキーマデータは含まれていない →必要に応じて属性を変更できるため、柔軟データベース作成が可能!
- 2.12 DBCA「データベースオプションの構成」
DBCAの「データベースオプションの構成」では、以下の構成ができる。
- Oracle TextやOracle OLAPなどのオプションのデータベースコンポーネントに関する構成
- デフォルトのデータベース稼動モードの切り替え(専用サーバーモード/共有サーバーモード)
- 2.13 Database Upgrade Assistant(DBUA)のサイレントモードでの使用
Database Upgrade Assistant(DBUA)は、対話形式でOracleソフトウェアをアップグレード処理する場合に使用する。
また、DBUAをユーザーインターフェースを表示せずに実行する場合、サイレントモードを使用する。
また、DBUAをユーザーインターフェースを表示せずに実行する場合、サイレントモードを使用する。
例)ORCLというデータベースをサイレンとモードでアップグレードする場合 dbua -silent -dbName ORCL
- 2.15 DBCAを使用時のブロックサイズの指定
DBCAを使用したデータベース作成時、ブロックサイズを指定するためにはカスタムテンプレートを使用する必要がある。
カスタムテンプレートを使用するには、データベース作成時にオプションとして「カスタムデータベース」を指定する。
カスタムテンプレートを使用するには、データベース作成時にオプションとして「カスタムデータベース」を指定する。
- 2.16 専用サーバーモードと共有サーバーモード
専用サーバーモード ・1つのユーザープロセスに対して、1つのサーバープロセスが稼動するモード →ユーザーが少数の場合に有効
共有サーバーモード ・複数のユーザープロセスがサーバープロセスを共有するモード →サーバープロセスの数を最低限に抑え、使用可能な& システムリソースの使用効率を最大化
- 2.17 DBCAのテンプレート
- DBCAのテンプレートには、データベースの作成に必要な情報がXML形式で記述されている。
- 非シードテンプレートは物理データファイルやユーザー定義のスキーマなどを持っていないため、シードテンプレートと比較してデータベース作成に時間がかかる。
- 2.18ディクショナリ管理の表領域
【ディクショナリ管理のパラメータ】
項目 | 説明 |
初期サイズ | セグメントに割り当てられる最初のエクステントのサイズを指定 (サイズを指定しなかった場合のデフォルト値) |
次のサイズ | 2番目以降のエクステントのサイズを指定 |
最小サイズ | エクステントのサイズが、指定サイズまたはその倍数に設定される (サイズを指定しなかった場合のデフォルト値) |
増分サイズ | 第2(次のサイズ)エクステントより後に割り当てられるエクステントの サイズが拡張される割合を指定する |
最小値 | セグメント作成時に割り当てられるエクステント数を指定する |
最大値 | セグメントが保持できるエクステント数の最大値を指定 |
エクステント情報はデータディクショナリで管理される。データディクショナリは SYSTEM表領域に格納されているため、新たなオブジェクトを作成しエクステントを 獲得した時点でSYSTEM表領域にI/Oが発生する。