第10話 真のノワール

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第10話 真のノワール」(2015/08/08 (土) 10:40:12) の最新版変更点

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2体の石像 ボボッ 霧香「NOIR。 そは 古(いにしえ)よりの定めの名 死を司る2人の乙女 黒き御手は嬰児(みどりご)の 安らかなるを守りたもう」 ブシュッ メガネの男「以上の事実が示す通り、被告モーリス・ルービックの容疑は明白であります。被告は警察官という職にありながら……」 判事「証拠の正当性に疑問がある。よって当与信法廷は汚職での訴追(そつい)を不可能と判断し、本件を不起訴とする!」 メガネの男「ええっ!?」 判事「被告を傷害容疑で軽罪裁判所へ移送のこと」 メガネの男「待ってください!被告は大規模な汚職に関与しています。これはしゅほうと警察組織全体を……」 判事「以上だ」 ミレイユ「ハッ……あ?」 ポン ミレイユ「ハッ。 入金があったわ。約束の半金。依頼人は。私達の仕事だと思ってるみたいね。悪徳警官のルビックは大勢に恨まれていた。それで、誰かが先に……」 霧香「違うわ。あの殺しはそんなのじゃない」 ミレイユ「えっ?じゃあ、何だって言うのよ。 とにかく依頼された仕事は、まだ半分残ってる。肝心の、黒幕が。 予審判事がついているんだから、警官も安心して汚職に励めるわけね。私達の仕事よ。デスタンはやる。ルビックの半金はどうするかは、後で考えましょう? 冷えてきたわね。 お茶でも淹れましょうか?」 霧香「ミレイユ」 ミレイユ「分かってる」 霧香「うん」 ミレイユ「先回りしたのは誰か。あれだけの殺しをやってのける者、業界でもそうはいないわ 大丈夫。すぐに割り出せる。すぐに」 アルテナ「私は常に祈っています。クロエ、あなたのために。無事に努めを果たし、私の元に元気で帰ってくることを」 ミレイユ「NOIR?」 おじさん「そうだ。裁判所の殺しはNOIRの仕事だって、もっぱらの噂だぜぇ。ふっ、さすがはNOIRだよ。大したもんだ。最近また仕事を始めたって話しは聞いていたが、本当だったんだなぁ。ルビックがやられて大喜びさ。同じ悪党でも、警官の悪党は最低の野郎ばかりだからなぁ。今頃やつは地獄の底の糞ダメの中だろうよ」 ミレイユ「噂が流れている。暗黒街に複数の筋がある。あれはNOIRの仕事だと。 それって私達のこと?それとも、ルビックをやった正体不明の殺し屋のこと?」 霧香「分からない。でも、狙いは私達だわ」 ミレイユ「いやな風」 ミレイユ「己の影を見たものは死ぬ。そんな話し、あったわよね。ポーだったかしら」 ミレイユ「NOIR、そしてソルダ。200年前、マフィアの誕生にさえ関わっていた謎の集団。この2つの関係は何?」 クロエ「えへっ」 アルテナ「今度は特別なお務めです。あなたはあの子とあの子のお友達に会うの。ああ、この日をどれだけ待ったことかしら。全てはあなた次第。あなたがその瞳で見ればいい。あなたが見て決めればいい。分かっているわね」 判事「ん?う……ん?誰だ!何だね、君は」 クロエ「デスタン判事。あなたは罪を犯してきた。数え切れないほどの、罪を」 判事「何のことだ!」 クロエ「ルビックは死んだ。次はあなたです」 判事「ルビックをやったのは、お前か?」 クロエ「そう。だがあなたを狙っているものは他にもいます。私は警告に来ただけ。NOIRがあなたの命を狙っています。 NOIRは必ずあなたの元に死をもたらす。避ける術はありません。依頼の期限は迫っています。NOIRはすぐにでも動くでしょう」 判事「お前は一体誰なんだ!」 クロエ「名を受け継ぐ者。いにしえより、定の名を」 ミレイユ(依頼の期限よ) 霧香(例の暗殺者が、また現れるかもしれない) ミレイユ(それを待つ。その時を狙う。私達のスタイル) 判事「ん?フッ、来たか」 ミレイユ「なるほど。みんな勤務外の仕事には熱心なのね」 判事「フッフッフッフッフ。殺し屋風情が、身の程を思い知れ。貴様らなど裁判を受ける資格さえ、ないのだぞ? 依頼人の名を聞かせてもらおう」 男「うおお!」 男「ぐおお!」 男「うわっ」 判事「お前は!」 クロエ「言ったでしょう?NOIRがあなたを殺す、と」 ミレイユ「あんた、名前は?」 クロエ「クロエ」 ミレイユ「で、何者?」 クロエ「真のNOIR」 ミレイユ「あっ!?」 クロエ「どちらが早いか試してみてもいい。 私は真のNOIR」

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