454 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/18(月) 12:34:27 ID:???
さて七瀬は大丈夫かな、先週の件が心配だし執行部へGO!
「七瀬、いるかぁ?」
「あ、・…織屋君…」
(なんか元気が無いぞ。俺を見てくれないし)
「七瀬、大丈夫だったか?」
「う・うん。ありがとう・…」
「そりゃ良かった。電話しても出てくれないし」
「あ、御免なさい。ちょっと忙しかったから・・」
「まぁいいや、それより今日誕生日だろ。ほらプレゼント」
俺は七瀬に包みを差し出した。
「えっ、私に?」
七瀬は意外そうな顔をしながら包みを受け取り開け始める。
「こ・これ、リチャード・ジノリのティーカップじゃない! 高かったでしょ?」
「そ、そうでもないぞ。(15000円したのは内緒だ…シクシク)」
「ありがとう、織屋君。・…でもこれって校則違反じゃない?」
「な、何が?」
「これは学校に関係の無い物じゃないかしら?」
俺を見る七瀬はいつのまにか元気を取り戻しいたずらっ子の目をしていた。
「そうでもないぞ。その2客のカップの内1つは俺のお茶会用のカップでもある」
「あら、織屋君もお茶会に参加したいの?」
「じゃなきゃペアのティーカップは買ってこないぞ」
「・…分かったわ、これは校則違反じゃない。それでいいでしょ?」
「七瀬、随分変わったなぁ…」
「貴方のせいよ…大好きな貴方の・・…」
「えっ?」
「ううん、何でも無いわ。ありがとう織屋君・…」
その時の七瀬は咲き誇らんばかりの笑みを浮かべていた。
男 「高遠さん、お誕生日おめでとう。こ、これを受け取って下さい」
七瀬「・・・・・どうも・・・ありがとう」
男 「た、高遠さん、それで、もしよかったら今度の日曜僕と・・・」
七瀬「ごめんなさい。自治会の仕事があるから、もう行かなくてはならないの」
男 「そうですか・・・・」
七瀬「それじゃあ」
男 「・・・・・・・・・」
まだ何か言いたげな男子生徒を残し、七瀬は校舎に向かって歩き出した。
七瀬「・・・・・どうも・・・ありがとう」
男 「た、高遠さん、それで、もしよかったら今度の日曜僕と・・・」
七瀬「ごめんなさい。自治会の仕事があるから、もう行かなくてはならないの」
男 「そうですか・・・・」
七瀬「それじゃあ」
男 「・・・・・・・・・」
まだ何か言いたげな男子生徒を残し、七瀬は校舎に向かって歩き出した。
(断りたいところだけどど、同じクラスの人だから、突き返したら角が立つわよね)
お堅いので有名な執行部副会長とはいえ、彼女ほどの美少女を学園の男達が放って
おくわけもなく、七瀬は誕生日やクリスマスになると何人もの男からプレゼントを渡される。
よく知らない相手には「貰う理由がないと」キッパリ断るのだが、そうでない場合は、
彼女もむげにするわけにもいかない。それが少々重荷だった。
おくわけもなく、七瀬は誕生日やクリスマスになると何人もの男からプレゼントを渡される。
よく知らない相手には「貰う理由がないと」キッパリ断るのだが、そうでない場合は、
彼女もむげにするわけにもいかない。それが少々重荷だった。
(私にこんなもの渡しても仕方ないのに)
七瀬はふと立ち止まり、男から渡されたプレゼントを眺めた。
高級そうな包装紙に包まれている。
七瀬はふと立ち止まり、男から渡されたプレゼントを眺めた。
高級そうな包装紙に包まれている。
(何かしら? こんな時は中身がすぐわからないと困るわね。去年はリングなんか持って
きた男もいたわ。あんな高価なもの、あかの他人から受け取れるわけないじゃない・・・・・)
中身を見て慌てて返しに行き、相手の男と揉めた嫌な記憶が蘇る。
きた男もいたわ。あんな高価なもの、あかの他人から受け取れるわけないじゃない・・・・・)
中身を見て慌てて返しに行き、相手の男と揉めた嫌な記憶が蘇る。
(本当・・・毎年この日は憂鬱だわ)
七瀬は一つ溜息をついた。
七瀬は一つ溜息をついた。
469 名前:ぬいぐるみ[sage] 投稿日:04/10/18(月) 18:55:12 ID:???
校舎玄関前
校舎玄関前
「いたいた。おーい、七瀬」
校舎玄関のところまで戻って来た時、七瀬を呼び止める声があった。
七瀬「あら、織屋君」
浪馬「探したぜ? 珍しいな。おまえが昼休みうろつくなんて」
七瀬「私を? 織屋君が?」
浪馬「そうだ。ほら、これ。七瀬にやるよ」
七瀬「なんなの?」
浪馬「こいつと・・・」
浪馬が無造作に上着のポケットから出したもの。それはちっちゃなクマの
ぬいぐるみだった。
浪馬「まだあるぞ」
反対のポケットからはペンギンのぬいぐるみが出てきた。
七瀬「あら、可愛いわね」
浪馬「だろ? ほら」
片手に男のプレゼントを持っていたので、七瀬はもう一方の手で胸に抱え込むようにして
二匹のぬいぐるみを受け取った。
七瀬「ふふふふっ、でもどういう風の吹き回しかしら?」
浪馬「風も嵐も何も、おまえ今日は誕生日なんだろ?」
校舎玄関のところまで戻って来た時、七瀬を呼び止める声があった。
七瀬「あら、織屋君」
浪馬「探したぜ? 珍しいな。おまえが昼休みうろつくなんて」
七瀬「私を? 織屋君が?」
浪馬「そうだ。ほら、これ。七瀬にやるよ」
七瀬「なんなの?」
浪馬「こいつと・・・」
浪馬が無造作に上着のポケットから出したもの。それはちっちゃなクマの
ぬいぐるみだった。
浪馬「まだあるぞ」
反対のポケットからはペンギンのぬいぐるみが出てきた。
七瀬「あら、可愛いわね」
浪馬「だろ? ほら」
片手に男のプレゼントを持っていたので、七瀬はもう一方の手で胸に抱え込むようにして
二匹のぬいぐるみを受け取った。
七瀬「ふふふふっ、でもどういう風の吹き回しかしら?」
浪馬「風も嵐も何も、おまえ今日は誕生日なんだろ?」
470 名前:ぬいぐるみ[sage] 投稿日:04/10/18(月) 18:56:21 ID:???
七瀬「!・・・・お、織屋君・・・まさかこれって・・・」
浪馬「ああ、俺からの誕生日プレゼント」
七瀬「う、うそ・・・・」
七瀬は一瞬頭の中が真っ白になった。
浪馬「嘘なもんか。なんだよ、俺なんかから貰っても嬉しくないってか?」
七瀬「そ、そうじゃないの! でもまさか織屋君が私の誕生日を覚えてるなんて・・・・」
浪馬「あのな、何度も一緒に遊びに行った仲じゃないか。いくら俺でもそのくらい覚え
てるぞ」
七瀬「・・・・・・・」
(お、織屋君が・・・織屋君が・・・私に・・・・・?)
浪馬「七瀬? 何ぼんやりしてるんだよ?」
七瀬「あっ!? う、ううん、別に何でも・・何でもないの・・・・」)
(ど、どうしたの私・・? 急に体が熱くなって・・・・・)
浪馬「おまえちょっと顔が赤いぞ? 風邪でもひいてんじゃないか?」
七瀬「そ、そんなことないわ。だ、大丈夫だから」
浪馬「そうか? まあ、いいけど無理するなよ?」
七瀬「!・・・・お、織屋君・・・まさかこれって・・・」
浪馬「ああ、俺からの誕生日プレゼント」
七瀬「う、うそ・・・・」
七瀬は一瞬頭の中が真っ白になった。
浪馬「嘘なもんか。なんだよ、俺なんかから貰っても嬉しくないってか?」
七瀬「そ、そうじゃないの! でもまさか織屋君が私の誕生日を覚えてるなんて・・・・」
浪馬「あのな、何度も一緒に遊びに行った仲じゃないか。いくら俺でもそのくらい覚え
てるぞ」
七瀬「・・・・・・・」
(お、織屋君が・・・織屋君が・・・私に・・・・・?)
浪馬「七瀬? 何ぼんやりしてるんだよ?」
七瀬「あっ!? う、ううん、別に何でも・・何でもないの・・・・」)
(ど、どうしたの私・・? 急に体が熱くなって・・・・・)
浪馬「おまえちょっと顔が赤いぞ? 風邪でもひいてんじゃないか?」
七瀬「そ、そんなことないわ。だ、大丈夫だから」
浪馬「そうか? まあ、いいけど無理するなよ?」
471 名前:ぬいぐるみ[sage] 投稿日:04/10/18(月) 18:57:36 ID:???
浪馬「昼休み終わるな。そろそろ戻ろうぜ」
七瀬「待って織屋君!」
浪馬「なんだよ?」
七瀬「プレゼント・・・・・あ、ありがとう・・・私・・・すごく嬉しい・・・・」
七瀬はますます顔を赤くしながら、やっとのことで言った。
浪馬「おいおい、何もそんな大げさに考えることないって。そいつみたいに、
綺麗にラッピングしたもんでもねえし・・・な」
浪馬は七瀬が手にしている男からのプレゼントを指差しながら苦笑した。
七瀬「あ・・・これは・・・・」
浪馬「あんまり比べないでくれよ? 俺のプレゼントが見劣りしちまうから」
七瀬「そんなことは・・・・」
浪馬「本当はもっと豪華な物にしたかったんだけど、今月は生活費に余裕
なくてさ・・・・はははははっ・・・それでせめて七瀬の好きなぬいぐるみをと
思ったんだ。でもゴメンな、甲斐性なしで」
すまなそうに頭をかく浪馬の姿に、七瀬は胸がギュッと締め付けられた。
七瀬「お、織屋君・・・・」
浪馬「ん?」
七瀬「私がぬいるぐみが好きだって覚えてくれてたのね?」
浪馬「うん、まあ・・・・・・」
七瀬「あ、ありがとう。このぬいぐるみ、私一生大切にするから」
浪馬「いや、そんな大げさな。たかがゲーセンで取ってきたモノだぜ」
七瀬「金額の問題じゃないわ。織屋君の気持ちが嬉しいの」
浪馬「七瀬・・・・・」
七瀬のあまりの喜び様に浪馬は少し照れた。
浪馬「昼休み終わるな。そろそろ戻ろうぜ」
七瀬「待って織屋君!」
浪馬「なんだよ?」
七瀬「プレゼント・・・・・あ、ありがとう・・・私・・・すごく嬉しい・・・・」
七瀬はますます顔を赤くしながら、やっとのことで言った。
浪馬「おいおい、何もそんな大げさに考えることないって。そいつみたいに、
綺麗にラッピングしたもんでもねえし・・・な」
浪馬は七瀬が手にしている男からのプレゼントを指差しながら苦笑した。
七瀬「あ・・・これは・・・・」
浪馬「あんまり比べないでくれよ? 俺のプレゼントが見劣りしちまうから」
七瀬「そんなことは・・・・」
浪馬「本当はもっと豪華な物にしたかったんだけど、今月は生活費に余裕
なくてさ・・・・はははははっ・・・それでせめて七瀬の好きなぬいぐるみをと
思ったんだ。でもゴメンな、甲斐性なしで」
すまなそうに頭をかく浪馬の姿に、七瀬は胸がギュッと締め付けられた。
七瀬「お、織屋君・・・・」
浪馬「ん?」
七瀬「私がぬいるぐみが好きだって覚えてくれてたのね?」
浪馬「うん、まあ・・・・・・」
七瀬「あ、ありがとう。このぬいぐるみ、私一生大切にするから」
浪馬「いや、そんな大げさな。たかがゲーセンで取ってきたモノだぜ」
七瀬「金額の問題じゃないわ。織屋君の気持ちが嬉しいの」
浪馬「七瀬・・・・・」
七瀬のあまりの喜び様に浪馬は少し照れた。
472 名前:ぬいぐるみ[sage] 投稿日:04/10/18(月) 19:01:06 ID:???
階段 四階の三年教室へと向かう二人
階段 四階の三年教室へと向かう二人
浪馬「しかし・・・こんなに喜んで貰えるとは思わなかった」
七瀬「そうなの?」
浪馬「ほとんどオモチャだからな。実は渡そうかどうか迷った」
七瀬「うふふふっ 織屋君がくれるならいくらでも欲しいわよ?」
いたずらっぽく笑う七瀬に、浪馬は少し戸惑った表情を見せた。
浪馬「思わせぶりな笑い方だな。おまえってこんな性格だっけ?」
七瀬「さあ、どうだったかしら? くすくすくす」
浪馬「うぅ、なんか調子狂っちまう。うーん・・・・なあ、七瀬?」
浪馬は立ち止まると七瀬を振り向いた。
七瀬「なあに?」
浪馬「今度の日曜日一緒にファイトクラブへ行かないか? もっとぬいぐるみ取って
やれるぞ?」
七瀬「ファイトクラブ・・・」
浪馬「おっと、七瀬はああいう場所は苦手だったか。忘れてた」
七瀬「そうなの?」
浪馬「ほとんどオモチャだからな。実は渡そうかどうか迷った」
七瀬「うふふふっ 織屋君がくれるならいくらでも欲しいわよ?」
いたずらっぽく笑う七瀬に、浪馬は少し戸惑った表情を見せた。
浪馬「思わせぶりな笑い方だな。おまえってこんな性格だっけ?」
七瀬「さあ、どうだったかしら? くすくすくす」
浪馬「うぅ、なんか調子狂っちまう。うーん・・・・なあ、七瀬?」
浪馬は立ち止まると七瀬を振り向いた。
七瀬「なあに?」
浪馬「今度の日曜日一緒にファイトクラブへ行かないか? もっとぬいぐるみ取って
やれるぞ?」
七瀬「ファイトクラブ・・・」
浪馬「おっと、七瀬はああいう場所は苦手だったか。忘れてた」
473 名前:ぬいぐるみ[sage] 投稿日:04/10/18(月) 19:03:05 ID:???
七瀬「・・・・・・ううん、行く」
浪馬「いいのか?」
七瀬「「たまには騒がしい場所もいいかも知れないわ」
浪馬「よしっ! それなら七瀬の部屋がぬいぐるみで溢れるくらい取るぞ」
七瀬「そんな約束して大丈夫なのかしら? うふふふふっ」
浪馬「任せろ! 俺の腕前を見せてやるから」
七瀬「それは楽しみだわ」
浪馬「はっはっはっはっ、七瀬に失望はさせない・・・・げっ?」
その時予鈴が鳴り響いた。
七瀬「・・・・・・ううん、行く」
浪馬「いいのか?」
七瀬「「たまには騒がしい場所もいいかも知れないわ」
浪馬「よしっ! それなら七瀬の部屋がぬいぐるみで溢れるくらい取るぞ」
七瀬「そんな約束して大丈夫なのかしら? うふふふふっ」
浪馬「任せろ! 俺の腕前を見せてやるから」
七瀬「それは楽しみだわ」
浪馬「はっはっはっはっ、七瀬に失望はさせない・・・・げっ?」
その時予鈴が鳴り響いた。
浪馬「ヤバイ! 七瀬、急ごう!」
七瀬「ええ!」
二人は慌てて階段を駆け上がる。
七瀬「ええ!」
二人は慌てて階段を駆け上がる。
「あ、でも織屋君、生活費ピンチなんでしょ?」
「うっ!・・・いや、日曜までに臨時バイトするから平気だ」
「私もお金出すわよ?」
「いーからっ! 金の心配なんかすんなって」
「でも・・・」
楽しそうな二人の声が遠ざかっていった。
「うっ!・・・いや、日曜までに臨時バイトするから平気だ」
「私もお金出すわよ?」
「いーからっ! 金の心配なんかすんなって」
「でも・・・」
楽しそうな二人の声が遠ざかっていった。
477 名前:七瀬の生まれた日その1[sage56虫] 投稿日:04/10/18(月) 20:07:29 ID:???
「おかあさ~ん、もっと大きなボールないの~?」
台所から響く七瀬の声。
「下の棚にあるわよ~」
笑顔で七瀬に返事をする七瀬ママ
「ごめんなさいね。せっかく来ていただいたのに待たせてしまって」
「いえ、気を遣わないで下さい」
紅茶を飲みながら浪馬が答える。
「あの子ったら、やけにはりきっちゃって・・・」
「そうみたいですね」
「お誕生日にケーキを自分で作るなんて言い出すから」
「女の子らしくていいじゃないですか」
「あら、浪馬さんは七瀬のそういうところを気に入ってくれたの?」
「い、いや、その・・・」
「うふふっ、母親としてとても嬉しいわ」
「そ、そうですか・・・」
「貴方のような素敵な彼氏を誕生日につれてくるなんて、本当に親孝行な子だわ」
「恥ずかしい事をさらっと言われると、余計に照れますよ・・・」
七瀬ママのペースにどっぷりはまってる浪馬。
「そうそう、ナナちゃんのアルバムでも見る?」
「あ、アルバムですか?」
七瀬ママは、隣の部屋からアルバムを持ってくる。
そして1冊目を広げてクスリと笑うと、浪馬に向けて開いて見せた。
「ほら、七瀬のヌード写真」
とたんにむせる浪馬。
「ぐほっ、げほっ・・・お、お母さん!」
「あらやだ、もうお母さんなんて呼んでくれるの?」
「あ、いや・・・すみません・・・」
「うふふっ、いいわよ?お母さんで」
「は、はい・・・」
照れながらアルバムを見る浪馬。
確かに生まれたままの姿の七瀬が写っている。
正確には、生まれた直後の七瀬の姿なのだが。
「この時はね、お父さんなんかもうめろめろだったのよ」
「それはそうでしょう。かわいい自分の初めての子供ですから」
「生まれたって聞いて、慌てて病院にきたのよ。そして、お医者さんにお礼を言ったのね。
でも、そのお礼の言葉が面白いのよ」
「なんて言ったんですか?」
「そうとう慌ててきたのね。『ごちそうさま』ですって」
クスクスと七瀬ママが笑う。
この天然両親からあの完璧主義の七瀬が生まれた事は奇跡に違いない、浪馬はそう思った。
478 名前:七瀬の生まれた日その2[sage] 投稿日:04/10/18(月) 20:08:09 ID:???
「生まれてからしばらく、わたしは妊娠中毒症というのにかかって、2ヶ月ほど入院しなければ
ならなかったのよ」
「大変だったんですね」
「でもね、七瀬が生まれてくれた事が本当に嬉しかったから、辛くはなかったのよ。
それに、お父さんも忙しい中、ちゃんと家事や七瀬の退院の準備をしてくれたの」
「立派ですね」
「それがそうでもないのよ」
「え?」
「お父さんたらね、わたしが入院してる時に病室に来て、こう言ったのよ」
「・・・・・」
「ちゃんと七瀬が退院して家に来ても困らないように買い物は全部してあるからって」
「すごいじゃないですか」
「全然」
七瀬ママが笑いながら首を横に振った。
「お父さん、ランドセルまで買っていたのよ?」
「ははははは・・・・・」
「気が早すぎよってい言ったらね、『子供が育つのは早いんだよ』だって」
「それだけ、七瀬さんの成長が楽しみだったんじゃないですか?」
「・・・そうね。本当にあっという間だったわ」
「・・・・・」
「何をするにも、七瀬と一緒だったのよ。一人っ子だから余計に愛情があったのよね」
「そりゃあそうですよ」
ティーカップの紅茶を一気に飲み干して、浪馬が答えた。
「嬉しい事に、七瀬はお父さんにもお母さんにもなついてくれたから」
優しい目つきで浪馬のティーカップに紅茶を注ぐ七瀬ママ。
「どこへ行くにも、何をするにも、家族3人でっていうのが当たり前なのよ」
「羨ましいですね」
「あら、どうして?」
「うちは、親父もおふくろも仕事で遠くに行っていますから」
「でもそれは、貴方を養って行く為のことなのよ?」
「それはわかっていますけど、やっぱり子供としては寂しいですよ」
「確かにそうかもね・・・」
「だから、七瀬さんの家庭が羨ましいです」
「それなら、今日からでもうちに住めばいいじゃない」
「あちっ!・・・と、とんでもないこと言わないで下さいよ・・・」
突拍子も無い事を言われて、思わずやけどしそうになる浪馬。
「うちはあまり大きくないから、お部屋はナナちゃんと一緒でもいいわね」
「やばいっすよ、歳も歳なんですから」
「あら、歳じゃなきゃいいってことかしら?」
七瀬ママが浪馬をからかう。
「そ、そういう意味じゃ・・・」
「うふふふっ、ナナちゃん、大事にされてるみたいで安心したわ」
「・・・・・」
たじたじの浪馬である。
「ちなみに、ナナちゃんは月の終わり頃が生理だからね」
「ぶーーーーっ!」
浪馬が紅茶を噴出す。
「お母さんっ!何を話しているのよっ!」
台所から来た七瀬が顔を真っ赤にして怒鳴った。
「あらナナちゃん、いたの?」
「いたの?じゃないわよっ!・・・もう・・・」
「す、すみません、布巾を・・・」
「織屋君もそんな話聞かないでよっ」
「すまん・・・」
七瀬ママがニコニコしながら布巾でテーブルを拭いた。
そして七瀬が浪馬の横に並んで座る。
七瀬ママは七瀬に紅茶を注いだ。
ふとテーブルのアルバムに気付く七瀬。
「生まれてからしばらく、わたしは妊娠中毒症というのにかかって、2ヶ月ほど入院しなければ
ならなかったのよ」
「大変だったんですね」
「でもね、七瀬が生まれてくれた事が本当に嬉しかったから、辛くはなかったのよ。
それに、お父さんも忙しい中、ちゃんと家事や七瀬の退院の準備をしてくれたの」
「立派ですね」
「それがそうでもないのよ」
「え?」
「お父さんたらね、わたしが入院してる時に病室に来て、こう言ったのよ」
「・・・・・」
「ちゃんと七瀬が退院して家に来ても困らないように買い物は全部してあるからって」
「すごいじゃないですか」
「全然」
七瀬ママが笑いながら首を横に振った。
「お父さん、ランドセルまで買っていたのよ?」
「ははははは・・・・・」
「気が早すぎよってい言ったらね、『子供が育つのは早いんだよ』だって」
「それだけ、七瀬さんの成長が楽しみだったんじゃないですか?」
「・・・そうね。本当にあっという間だったわ」
「・・・・・」
「何をするにも、七瀬と一緒だったのよ。一人っ子だから余計に愛情があったのよね」
「そりゃあそうですよ」
ティーカップの紅茶を一気に飲み干して、浪馬が答えた。
「嬉しい事に、七瀬はお父さんにもお母さんにもなついてくれたから」
優しい目つきで浪馬のティーカップに紅茶を注ぐ七瀬ママ。
「どこへ行くにも、何をするにも、家族3人でっていうのが当たり前なのよ」
「羨ましいですね」
「あら、どうして?」
「うちは、親父もおふくろも仕事で遠くに行っていますから」
「でもそれは、貴方を養って行く為のことなのよ?」
「それはわかっていますけど、やっぱり子供としては寂しいですよ」
「確かにそうかもね・・・」
「だから、七瀬さんの家庭が羨ましいです」
「それなら、今日からでもうちに住めばいいじゃない」
「あちっ!・・・と、とんでもないこと言わないで下さいよ・・・」
突拍子も無い事を言われて、思わずやけどしそうになる浪馬。
「うちはあまり大きくないから、お部屋はナナちゃんと一緒でもいいわね」
「やばいっすよ、歳も歳なんですから」
「あら、歳じゃなきゃいいってことかしら?」
七瀬ママが浪馬をからかう。
「そ、そういう意味じゃ・・・」
「うふふふっ、ナナちゃん、大事にされてるみたいで安心したわ」
「・・・・・」
たじたじの浪馬である。
「ちなみに、ナナちゃんは月の終わり頃が生理だからね」
「ぶーーーーっ!」
浪馬が紅茶を噴出す。
「お母さんっ!何を話しているのよっ!」
台所から来た七瀬が顔を真っ赤にして怒鳴った。
「あらナナちゃん、いたの?」
「いたの?じゃないわよっ!・・・もう・・・」
「す、すみません、布巾を・・・」
「織屋君もそんな話聞かないでよっ」
「すまん・・・」
七瀬ママがニコニコしながら布巾でテーブルを拭いた。
そして七瀬が浪馬の横に並んで座る。
七瀬ママは七瀬に紅茶を注いだ。
ふとテーブルのアルバムに気付く七瀬。
479 名前:七瀬の生まれた日その3[sage] 投稿日:04/10/18(月) 20:08:41 ID:???
「なつかしい写真見ているわね」
「ええ。浪馬さんにナナちゃんのヌードを見せていたところよ」
「なっ!?」
あわててアルバムを取って横に置く七瀬。
「なんてものを見せるのよっ!」
「だって、浪馬さんも見たいと思って」
「織屋君!!」
「お、オレ知らないよ・・・」
「うふふっ、照れない照れない」
完全に七瀬ママのペースである。
「ところでナナちゃん、お台所のお仕事はもういいの?」
「・・・ええ、あとは焼きあがるのを待つだけだから」
「じゃあお母さんが今度はお台所を遣わせてもらうわね」
「ええ、いいわよ」
「必要だったら、お母さん出かけるわよ?」
「な、何の必要があって出かけなきゃいけないのよっ!」
「うふふっ、それはナナちゃんが一番知ってるんじゃないの?」
「お母さんっ!」
浪馬は唖然としている。
怒りまくっている七瀬にかまいもせず、七瀬ママはふふふと笑いながら台所へと消えていった。
「もう・・・」
「お前の家庭って、なんか不思議だな」
「お母さんは余計なのよ・・・ほんとにもう・・・」
「それより七瀬、お前の写真っていつも家族と写ってるんだな」
「ええ」
「なんか、いい家庭だな」
「そう・・・かな・・・」
「ああ。人に自慢できると思うぞ?」
「別に自慢なんかしないわよ」
「もののたとえだ。それくらいいい家庭だって褒めてるんだぜ?」
「ありがとう・・・・」
「なつかしい写真見ているわね」
「ええ。浪馬さんにナナちゃんのヌードを見せていたところよ」
「なっ!?」
あわててアルバムを取って横に置く七瀬。
「なんてものを見せるのよっ!」
「だって、浪馬さんも見たいと思って」
「織屋君!!」
「お、オレ知らないよ・・・」
「うふふっ、照れない照れない」
完全に七瀬ママのペースである。
「ところでナナちゃん、お台所のお仕事はもういいの?」
「・・・ええ、あとは焼きあがるのを待つだけだから」
「じゃあお母さんが今度はお台所を遣わせてもらうわね」
「ええ、いいわよ」
「必要だったら、お母さん出かけるわよ?」
「な、何の必要があって出かけなきゃいけないのよっ!」
「うふふっ、それはナナちゃんが一番知ってるんじゃないの?」
「お母さんっ!」
浪馬は唖然としている。
怒りまくっている七瀬にかまいもせず、七瀬ママはふふふと笑いながら台所へと消えていった。
「もう・・・」
「お前の家庭って、なんか不思議だな」
「お母さんは余計なのよ・・・ほんとにもう・・・」
「それより七瀬、お前の写真っていつも家族と写ってるんだな」
「ええ」
「なんか、いい家庭だな」
「そう・・・かな・・・」
「ああ。人に自慢できると思うぞ?」
「別に自慢なんかしないわよ」
「もののたとえだ。それくらいいい家庭だって褒めてるんだぜ?」
「ありがとう・・・・」
480 名前:七瀬の生まれた日その4[sage] 投稿日:04/10/18(月) 20:09:06 ID:???
照れながら紅茶を飲む七瀬。
「一人っ子で大事にされてるんだ、親孝行しろよ?」
「あなたに言われなくてもちゃんとしてるわよ」
「うむ。っていうか、オレといると親不孝にならないか?」
「あら、どうして?」
「だって、オレは学園では問題児なわけだし、迷惑かからないか?」
「迷惑なんて思っていないわよ?」
「そうか?」
「ええ。しおらしいこと言うのね。どうかしたの?」
「オレ、紅茶に塩なんて入れてないぞ?」
「あたりまえよ!そうじゃなくて、急にもっともらしい事言うから・・・」
「お前のアルバム見たり、お父さんの話聞いたりして、お前の生まれた日の事を考えたらさ
なんかそう思った」」
「大丈夫よ。わたしがちゃんとあなたを監視しているから」
「それもなんか嫌だな」
「わたしといるのが嫌なの?」
「そうじゃないよ」
「嫌なの?」
「だから嫌じゃないよ」
「嫌じゃないならどうなの?」
「そ、それは・・・」
「言いなさいよ」
「こ、この紅茶うめーな!」
「もう、誤魔化さないでよ」
ズズズズズー
「音を立てて飲まないで!」
「はいはい」
「なんなのよ、もう・・・」
納得の行かない表情で紅茶を飲む七瀬。
「でもまぁ、あれだ。お前に監視されるのも悪くはない」
「え?」
「ちゃんと見ててくれるんだったらな」
「あ、当たり前じゃない・・・」
「まぁ、よろしく頼む」
「こちらこそ・・・」
照れながら会話する2人。
とても甘いムードである。
「お布団敷くの面倒だから、必要ならナナちゃんのベッド使ってよね」
「お母さんっ!」
照れながら紅茶を飲む七瀬。
「一人っ子で大事にされてるんだ、親孝行しろよ?」
「あなたに言われなくてもちゃんとしてるわよ」
「うむ。っていうか、オレといると親不孝にならないか?」
「あら、どうして?」
「だって、オレは学園では問題児なわけだし、迷惑かからないか?」
「迷惑なんて思っていないわよ?」
「そうか?」
「ええ。しおらしいこと言うのね。どうかしたの?」
「オレ、紅茶に塩なんて入れてないぞ?」
「あたりまえよ!そうじゃなくて、急にもっともらしい事言うから・・・」
「お前のアルバム見たり、お父さんの話聞いたりして、お前の生まれた日の事を考えたらさ
なんかそう思った」」
「大丈夫よ。わたしがちゃんとあなたを監視しているから」
「それもなんか嫌だな」
「わたしといるのが嫌なの?」
「そうじゃないよ」
「嫌なの?」
「だから嫌じゃないよ」
「嫌じゃないならどうなの?」
「そ、それは・・・」
「言いなさいよ」
「こ、この紅茶うめーな!」
「もう、誤魔化さないでよ」
ズズズズズー
「音を立てて飲まないで!」
「はいはい」
「なんなのよ、もう・・・」
納得の行かない表情で紅茶を飲む七瀬。
「でもまぁ、あれだ。お前に監視されるのも悪くはない」
「え?」
「ちゃんと見ててくれるんだったらな」
「あ、当たり前じゃない・・・」
「まぁ、よろしく頼む」
「こちらこそ・・・」
照れながら会話する2人。
とても甘いムードである。
「お布団敷くの面倒だから、必要ならナナちゃんのベッド使ってよね」
「お母さんっ!」
546 名前:524[sage] 投稿日:04/10/19(火) 00:29:08 ID:???
白いブラウス似合う女の子 何故いつもキレそうなの
窓ぎわに置いたぬいぐるみ かわいい顔うなだれてる
白いスカート似合う女の子 自分の美貌を知らないの
窓際に置いたぬいぐるみ お似合いだって知らないの
いつか君は公園に現れて いたいけな目を少しふせて
優しい顔で諭した 「食べながら歩いてはいけません」
優しい顔で諭した 「食べながら歩いてはいけません」
ハートにかけた南京錠 僕が必ず開けるから
日なたぼっこして ゆっくり眠っておいで
哀しい時は目の前で 大声出して泣いてよ
天の岩戸から今すぐ出ておいで 七瀬・
日なたぼっこして ゆっくり眠っておいで
哀しい時は目の前で 大声出して泣いてよ
天の岩戸から今すぐ出ておいで 七瀬・
僕の大切な七瀬 今年最後の学園祭
僕も一緒に見ていいかい 僕も一緒に居ていいかい
僕の大切な七瀬 クレープは自分のなんだろう
僕はいつでも側に居る 僕がこれから側に居る
僕も一緒に見ていいかい 僕も一緒に居ていいかい
僕の大切な七瀬 クレープは自分のなんだろう
僕はいつでも側に居る 僕がこれから側に居る
君は人より少しだけ 無器用なだけの女の子
「まだよくわからないけど あなたがのぞむのなら・・・」
「まだよくわからないけど あなたがのぞむのなら・・・」
ハートにかけた南京錠 僕が必ず開けるから
写真を飾るフレームの準備しといて
嬉しい時は目の前で 両手叩いて笑ってよ
お赤飯炊いても恥ずかしがらないで ナナちゃん
写真を飾るフレームの準備しといて
嬉しい時は目の前で 両手叩いて笑ってよ
お赤飯炊いても恥ずかしがらないで ナナちゃん
562 名前:変わらぬ二人[sage] 投稿日:04/10/19(火) 13:56:36 ID:???
一年前 3-A教室 放課後
七瀬「柴門さん、織屋君はどこかしら?」
タマ「さあ、さっきまでそこに居たけど。また、何かやったのかな?」
七瀬「もし合ったら執行部に出頭するように伝えておいて頂戴」
体育館横
刃 「お、高遠、誰か探してるのか?・・・って、またあいつか?」
七瀬「御推察の通りよ」
刃 「ははははは、しょうがないヤツだな」
七瀬「まったく、どこに逃げたのかしら?」
刃 「お、高遠、誰か探してるのか?・・・って、またあいつか?」
七瀬「御推察の通りよ」
刃 「ははははは、しょうがないヤツだな」
七瀬「まったく、どこに逃げたのかしら?」
校庭
七瀬「砂吹君、ちょっといいかしら?」
望 「ん? あ、もしかしてまた浪馬?」
七瀬「どこにいるか心当たりないかしら?」
望 「さっき階段を上がっていったから、たぶん屋上じゃないかな」
七瀬「砂吹君、ちょっといいかしら?」
望 「ん? あ、もしかしてまた浪馬?」
七瀬「どこにいるか心当たりないかしら?」
望 「さっき階段を上がっていったから、たぶん屋上じゃないかな」
屋上
七瀬「見つけたわ。織屋浪馬!」
浪馬「げっ 七瀬!」
七瀬「さあ、執行部に来てもらうわ。始末書20枚、今日が期限なんですからね!」
浪馬「おいおい、そんなに手を引っ張るなよっ!」
七瀬「手を離したらまた逃げるつもりでしょ? あなたが始末書提出しないと、
執行部の業務が滞ってみんな迷惑するの!」
浪馬「だからって腕に爪立てることはないだろ? イデデデデッ」
七瀬「見つけたわ。織屋浪馬!」
浪馬「げっ 七瀬!」
七瀬「さあ、執行部に来てもらうわ。始末書20枚、今日が期限なんですからね!」
浪馬「おいおい、そんなに手を引っ張るなよっ!」
七瀬「手を離したらまた逃げるつもりでしょ? あなたが始末書提出しないと、
執行部の業務が滞ってみんな迷惑するの!」
浪馬「だからって腕に爪立てることはないだろ? イデデデデッ」
563 名前:変わらぬ二人[sage] 投稿日:04/10/19(火) 13:58:08 ID:???
そして今 3-A教室 放課後
七瀬「柴門さん、織屋君はどこかしら?」
タマ「さあ、さっきまで居たけど。また、何かやった?」
七瀬「もし合ったら執行部に来るよう伝えてくれないかしら? お願いね」
そして今 3-A教室 放課後
七瀬「柴門さん、織屋君はどこかしら?」
タマ「さあ、さっきまで居たけど。また、何かやった?」
七瀬「もし合ったら執行部に来るよう伝えてくれないかしら? お願いね」
体育館横
刃 「よお、高遠、誰か探してるのか?・・・って、またあいつか?」
七瀬「ええ・・・・」
刃 「卒業も近いのにちっとも直らないな」
七瀬「目を離すとすぐいなくなるのよ。困った人だわ」
刃 「よお、高遠、誰か探してるのか?・・・って、またあいつか?」
七瀬「ええ・・・・」
刃 「卒業も近いのにちっとも直らないな」
七瀬「目を離すとすぐいなくなるのよ。困った人だわ」
校庭
七瀬「砂吹君、ちょっといいかしら?」
望 「また浪馬なの?」
七瀬「う、うん、そうなの。どこか心当たりないかしら?」
望 「さっき階段のところで見たよ。また屋上じゃないかな」
七瀬「砂吹君、ちょっといいかしら?」
望 「また浪馬なの?」
七瀬「う、うん、そうなの。どこか心当たりないかしら?」
望 「さっき階段のところで見たよ。また屋上じゃないかな」
屋上
七瀬「見つけたわ。織屋君!」
浪馬「よお 七瀬」
七瀬「もう! 探したのよ? ほら早く早く! 今日もお茶いれたからね」
浪馬「おいおい、そんなに腕を引っ張るなよ」
七瀬「だってお茶が冷めちゃうもの。執行部で織屋君と美味しいお茶を
飲むのが私の日課なんですからね」
浪馬「だからってそんなにしがみ付かなくても。ちょっと歩きにくいぞ」
七瀬「見つけたわ。織屋君!」
浪馬「よお 七瀬」
七瀬「もう! 探したのよ? ほら早く早く! 今日もお茶いれたからね」
浪馬「おいおい、そんなに腕を引っ張るなよ」
七瀬「だってお茶が冷めちゃうもの。執行部で織屋君と美味しいお茶を
飲むのが私の日課なんですからね」
浪馬「だからってそんなにしがみ付かなくても。ちょっと歩きにくいぞ」
二人が深い中になった後も、日常の基本パターンが変わらないので、
周囲は気づかなかったと言う。
周囲は気づかなかったと言う。
くまさんぬいぐるみを抱き締めて一人語ちる七瀬
♪タンタカターンタン、タンタカターンターン
七瀬「あら、織屋くん、どうしたの?」
浪馬「おう、七瀬、今そっちに向かってるんだけどさ」
七瀬「この台風の中!?」
浪馬「もう少しで着くんだけどな、ちょっと雨が強くなってきて雨宿り中だ」
七瀬「今日は中止だって昨日話したじゃないの!」
浪馬「ハッハッハッ、台風ごときに負けるオレサマではない!」
七瀬「台風相手に勝負してどうするの!!」
浪馬「お前に会いたくてがんばってるんだぞ、少しはいたわれよ」
七瀬「ああ、もう!なんであなたはそんなに無茶をするのよ」
浪馬「このぐらいなんともねーよ、、、よし、雨も弱くなってきたし行くな、一旦切るぞ」
七瀬「ねえ、引き返してよ、また来週で良いでしょ?」
浪馬「いやもうお前の家の方が近いからさ、って、うわ、あわ、わ、わ、あ、ア、アアァアーッ~……」
七瀬「お、織屋くん?織屋くん!?ねえ、織屋くん!?」
浪馬「おう、七瀬、今そっちに向かってるんだけどさ」
七瀬「この台風の中!?」
浪馬「もう少しで着くんだけどな、ちょっと雨が強くなってきて雨宿り中だ」
七瀬「今日は中止だって昨日話したじゃないの!」
浪馬「ハッハッハッ、台風ごときに負けるオレサマではない!」
七瀬「台風相手に勝負してどうするの!!」
浪馬「お前に会いたくてがんばってるんだぞ、少しはいたわれよ」
七瀬「ああ、もう!なんであなたはそんなに無茶をするのよ」
浪馬「このぐらいなんともねーよ、、、よし、雨も弱くなってきたし行くな、一旦切るぞ」
七瀬「ねえ、引き返してよ、また来週で良いでしょ?」
浪馬「いやもうお前の家の方が近いからさ、って、うわ、あわ、わ、わ、あ、ア、アアァアーッ~……」
七瀬「お、織屋くん?織屋くん!?ねえ、織屋くん!?」
637 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/20(水) 18:47:06 ID:???
バタバタバタバタ…ガチャ
バタバタバタバタ…ガチャ
七瀬「凄い風…織屋くんどうなっちゃったの…」
ママ「あらどうしたのナナちゃん、今からお出かけ?」
七瀬「そうじゃないけど」
ママ「フフフ、織屋くんに会いに行くのかしら?恋する乙女は台風よりも強いのね」
七瀬「違うってば!その織屋くんがこっちに向かってたんだけど、何かあったみたいなの!」
ママ「あら、この嵐の中を??ナナちゃんも凄い彼氏を作ったわね」
七瀬「何言ってるの!って、あぁ、織屋くんどうしちゃったのよ…」
ママ「あら?あそこを歩いているのがその織屋くんじゃない?」
七瀬「あっ…織屋くん!!」
ママ「あらどうしたのナナちゃん、今からお出かけ?」
七瀬「そうじゃないけど」
ママ「フフフ、織屋くんに会いに行くのかしら?恋する乙女は台風よりも強いのね」
七瀬「違うってば!その織屋くんがこっちに向かってたんだけど、何かあったみたいなの!」
ママ「あら、この嵐の中を??ナナちゃんも凄い彼氏を作ったわね」
七瀬「何言ってるの!って、あぁ、織屋くんどうしちゃったのよ…」
ママ「あら?あそこを歩いているのがその織屋くんじゃない?」
七瀬「あっ…織屋くん!!」
浪馬「おう、七瀬、着いたぞ~、って家で待ってろよ、おまえも濡れちまうぞ」
七瀬「ズブ濡れじゃないのよ!なんでこんなにしてまで来るのよ!」
浪馬「おまえに会いたくなってな、俺は自分の欲望に正直なだけだ」
七瀬「ほんっとうにバカね!!」
浪馬「笑顔で迎えてくれると思ってたんだけどな…外したか?」
七瀬「そういう問題じゃないでしょ!!」
七瀬「ズブ濡れじゃないのよ!なんでこんなにしてまで来るのよ!」
浪馬「おまえに会いたくなってな、俺は自分の欲望に正直なだけだ」
七瀬「ほんっとうにバカね!!」
浪馬「笑顔で迎えてくれると思ってたんだけどな…外したか?」
七瀬「そういう問題じゃないでしょ!!」
ママ「いらっしゃい織屋くん」
浪馬「あっ、すみませんこんな格好で、こんにちは初めまして、お邪魔します」
ママ「フフ、今オフロの用意するわね、少し待っていてね、はい、タオルよ」
浪馬「どうもすみません」
ママ「ナナちゃん、織屋くんにあったかいお茶でも差し上げたらどうかしら?」
七瀬「え、ええ、分かったわ、こっちよ織屋くん」
浪馬「あっ、すみませんこんな格好で、こんにちは初めまして、お邪魔します」
ママ「フフ、今オフロの用意するわね、少し待っていてね、はい、タオルよ」
浪馬「どうもすみません」
ママ「ナナちゃん、織屋くんにあったかいお茶でも差し上げたらどうかしら?」
七瀬「え、ええ、分かったわ、こっちよ織屋くん」
……………
638 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/20(水) 18:48:19 ID:???
ママ「この台風の中を来てくれるなんて本当に凄い彼氏をつくっちゃたわねぇ」
七瀬「あんな人彼氏なんかじゃありません!」
ママ「あらそうなの?」
七瀬「『来たいから来た』だなんてなに考えてるのよ」
ママ「乙女心は複雑よね、ナナちゃんも大変ね」
七瀬「お母さん!織屋くんはただの友達なの!!」
ママ「嵐の中を会いに来てくれるなんて良い友達を持ったわね」
七瀬「迷惑なだけよ!」
ママ「きっと彼ならナナちゃんが困っている時にはすべてを懸けてでも駆けつけてくれるわね」
七瀬「えっ…」
ママ「ただの友達なのに嵐の中でさえオッケーなんでしょ?たとえ火の中水の中、って寸法ね」
七瀬「……私が来て欲しいって頼んだ訳じゃないわよ…」
ママ「頼めば何でも答えてくれそうね」
七瀬「…そうかしら……」
ママ「ナナちゃんももう少し素直にならなくちゃダメね」
七瀬「……」
ママ「お母さんは織屋くんの事気に入ったわよ?」
七瀬「本当?」
ママ「ええ、素敵な恋人を持ったわね、ナナちゃん」
七瀬「…ありがとう、お母さん」
ママ「この台風の中を来てくれるなんて本当に凄い彼氏をつくっちゃたわねぇ」
七瀬「あんな人彼氏なんかじゃありません!」
ママ「あらそうなの?」
七瀬「『来たいから来た』だなんてなに考えてるのよ」
ママ「乙女心は複雑よね、ナナちゃんも大変ね」
七瀬「お母さん!織屋くんはただの友達なの!!」
ママ「嵐の中を会いに来てくれるなんて良い友達を持ったわね」
七瀬「迷惑なだけよ!」
ママ「きっと彼ならナナちゃんが困っている時にはすべてを懸けてでも駆けつけてくれるわね」
七瀬「えっ…」
ママ「ただの友達なのに嵐の中でさえオッケーなんでしょ?たとえ火の中水の中、って寸法ね」
七瀬「……私が来て欲しいって頼んだ訳じゃないわよ…」
ママ「頼めば何でも答えてくれそうね」
七瀬「…そうかしら……」
ママ「ナナちゃんももう少し素直にならなくちゃダメね」
七瀬「……」
ママ「お母さんは織屋くんの事気に入ったわよ?」
七瀬「本当?」
ママ「ええ、素敵な恋人を持ったわね、ナナちゃん」
七瀬「…ありがとう、お母さん」
浪馬「ハァ~、いいオフロだったぜ、あ、お母さん、どうもありがとうございました」
ママ「いいえ、どういたしまして」
浪馬「着替えまで用意していただいてすみません」
ママ「お父さんの服で大丈夫だったみたいね、良かったわ」
浪馬「へ~、七瀬の親父さんの服か、なんか申し訳ないな、って、お?どうした七瀬、顔が赤いぞ?」
七瀬「……全部あなたのせいよ」
浪馬「あ!ひょっとしてさっきのでカゼひいちまったか?」
ママ「そうね、どうもナナちゃんは病気にかかっているみたいね」
浪馬「え…すまん、七瀬!」
ママ「大丈夫よ織屋くん、あなたのせいには違いないけどもっと前からだから」
七瀬「お母さん!!」
浪馬「???」
ママ「いいえ、どういたしまして」
浪馬「着替えまで用意していただいてすみません」
ママ「お父さんの服で大丈夫だったみたいね、良かったわ」
浪馬「へ~、七瀬の親父さんの服か、なんか申し訳ないな、って、お?どうした七瀬、顔が赤いぞ?」
七瀬「……全部あなたのせいよ」
浪馬「あ!ひょっとしてさっきのでカゼひいちまったか?」
ママ「そうね、どうもナナちゃんは病気にかかっているみたいね」
浪馬「え…すまん、七瀬!」
ママ「大丈夫よ織屋くん、あなたのせいには違いないけどもっと前からだから」
七瀬「お母さん!!」
浪馬「???」
648 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/20(水) 23:04:26 ID:???
お、携帯に電話だ。七瀬からか・…
ピッ「おかけになった電話番号は現在・・」
「…織屋君・・…ふ、ふざけている場合じゃないでしょ!! バカァ!!!!」
「うぉわ、何だ?」
「人が心配してやっとの思いで電話してみれば・・」
「すまん、すまん。いや~台風の夜は何もする事が無いから退屈で・・」
「一人暮らしと聞いていたから本当に心配で・・心配で…」
(七瀬の声が涙声になってしまった。今回ばかりは海より深く反省だな)
「本当に御免な、七瀬」
「しっかり反省しなさい!・・…で本当に大丈夫なの?」
「ああ、一人暮らしに慣れているからな」
「強いわね、織屋君は」
「…そうだ!」
「ど、どうしたの?」
「七瀬が心配してくれたお礼に日曜のデートで何かプレゼントするよ」
「いらないわ、この間誕生日プレゼント貰ったばかりだし」
「まぁ、そう言うなよ。何かは秘密だけどな」
「まだ考えていないんでしょ、でも楽しみにしておくわ」
「ああ、じゃな」
「お休みなさい、織屋君」ピッ……
さて日曜のプレゼント、本当にどうしようか・…。
お、携帯に電話だ。七瀬からか・…
ピッ「おかけになった電話番号は現在・・」
「…織屋君・・…ふ、ふざけている場合じゃないでしょ!! バカァ!!!!」
「うぉわ、何だ?」
「人が心配してやっとの思いで電話してみれば・・」
「すまん、すまん。いや~台風の夜は何もする事が無いから退屈で・・」
「一人暮らしと聞いていたから本当に心配で・・心配で…」
(七瀬の声が涙声になってしまった。今回ばかりは海より深く反省だな)
「本当に御免な、七瀬」
「しっかり反省しなさい!・・…で本当に大丈夫なの?」
「ああ、一人暮らしに慣れているからな」
「強いわね、織屋君は」
「…そうだ!」
「ど、どうしたの?」
「七瀬が心配してくれたお礼に日曜のデートで何かプレゼントするよ」
「いらないわ、この間誕生日プレゼント貰ったばかりだし」
「まぁ、そう言うなよ。何かは秘密だけどな」
「まだ考えていないんでしょ、でも楽しみにしておくわ」
「ああ、じゃな」
「お休みなさい、織屋君」ピッ……
さて日曜のプレゼント、本当にどうしようか・…。
653 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/21(木) 00:42:36 ID:???
七瀬「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
浪馬「なんだ、おまえ雷が怖いのか?」
七瀬「こ、こ、こ、怖くなんかないわよ」
浪馬「その割には俺の腕にしがみ付いてるじゃないか」
七瀬「え? あっ!」
浪馬「慌てて離れることないだろ? 俺は構わないぞ?」
七瀬「け、結構よ。あなたに触れるくらいなら・・きゃぁぁぁぁっ!」
浪馬「はははっ、おかえり」
七瀬「す、好きで戻ってきたわけじゃないんだから」
浪馬「無理すんなよ。別に何もしやしないから遠慮なくしがみ付けよ」
七瀬「む、無理なんて、きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
浪馬「本当にダメなんだな? なあ、なんだったら肩でも抱いてやろうか?」
七瀬「だ、だめ! 私があなたに触れるのはいいけど、あなたが私に触れる
のは禁止! 絶対に許さ・・・きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
(意地っ張りなヤツだなあ。でも雷が苦手なんて可愛いところあるじゃん)
ってな感じ?
七瀬「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
浪馬「なんだ、おまえ雷が怖いのか?」
七瀬「こ、こ、こ、怖くなんかないわよ」
浪馬「その割には俺の腕にしがみ付いてるじゃないか」
七瀬「え? あっ!」
浪馬「慌てて離れることないだろ? 俺は構わないぞ?」
七瀬「け、結構よ。あなたに触れるくらいなら・・きゃぁぁぁぁっ!」
浪馬「はははっ、おかえり」
七瀬「す、好きで戻ってきたわけじゃないんだから」
浪馬「無理すんなよ。別に何もしやしないから遠慮なくしがみ付けよ」
七瀬「む、無理なんて、きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
浪馬「本当にダメなんだな? なあ、なんだったら肩でも抱いてやろうか?」
七瀬「だ、だめ! 私があなたに触れるのはいいけど、あなたが私に触れる
のは禁止! 絶対に許さ・・・きゃぁぁぁぁぁぁっ!」
(意地っ張りなヤツだなあ。でも雷が苦手なんて可愛いところあるじゃん)
ってな感じ?
659 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/21(木) 11:16:39 ID:???
デレ期
デレ期
浪馬「風も雨もやまねーなー さすが台風だ」
七瀬「関心してる場合じゃないでしょ…帰れないわ。」
浪馬「泊まればいいだろ」
七瀬「もう、簡単に言わないで」
浪馬「ママさんにからかわれちゃうもんな」
七瀬「…」
浪馬「ん?どうした七瀬?」
七瀬「ずっと台風だったらいいのに…」
七瀬「そうすればずっとあなたと一緒にいられるもの」
七瀬「関心してる場合じゃないでしょ…帰れないわ。」
浪馬「泊まればいいだろ」
七瀬「もう、簡単に言わないで」
浪馬「ママさんにからかわれちゃうもんな」
七瀬「…」
浪馬「ん?どうした七瀬?」
七瀬「ずっと台風だったらいいのに…」
七瀬「そうすればずっとあなたと一緒にいられるもの」
「そういえばもうすぐ織屋先輩が来る時間ですね」
執行部員の一人が七瀬に話し掛ける
「そうね」
七瀬は書類から目を離さないまま答えた。
「織屋君も高遠さんに毎日始末書を持ってくるよう言われたら
少しは落ち着くと思ったのだが、遅刻は相変わらずですし…」
「そうでもないですよ。織屋先輩の月別の始末書全体数は減っていますし…」
「かと言って他に有効な方法も無いしなぁ…」
七瀬は顔を上げ
「とりあえず全体数が減っているのなら問題無いわ、このまま様子を見ましょう」
と言うと手に持っていた書類を脇に置き次の書類を読み始めた。
「それにしても織屋君、妙な所は律儀だよなぁ」
「そうですねぇ。持ってくるように、と言われたら毎日……」
(そう言えば織屋君、日曜のデートでプレゼントとか言っていたっけ)
(この間プレゼントを貰ったからもうお金は無いはずだし…)
(じゃ何を…!!まさか、キスとか? そんなのダメ、私だってまだ・…経験無いし)
(でも断ったら固い女だと嫌われちゃうかも…)
(ううん、それでいいのよ。何で私が織屋君にキスなんて・・彼にそんな権利は…)
(では私から求める・… !!イヤよ、私はそんなはしたなくエッチな娘じゃない)
・……
「………先輩! 高遠先輩!!」
「…えっ?」
「どうしたんです? ボーっとしちゃって。風邪でも引いているんですか?」
「そう言えば顔も赤いなぁ、高遠君」
「いいえ、何でも無いわ」
「そろそろ織屋先輩が来るのでよろしくお願いしますね」
2人の執行部員は出て行った。
(・・…ふぅ、学校で彼の事を考えないようにしなきゃ)
七瀬は自分自身の気を引き締めた。
執行部員の一人が七瀬に話し掛ける
「そうね」
七瀬は書類から目を離さないまま答えた。
「織屋君も高遠さんに毎日始末書を持ってくるよう言われたら
少しは落ち着くと思ったのだが、遅刻は相変わらずですし…」
「そうでもないですよ。織屋先輩の月別の始末書全体数は減っていますし…」
「かと言って他に有効な方法も無いしなぁ…」
七瀬は顔を上げ
「とりあえず全体数が減っているのなら問題無いわ、このまま様子を見ましょう」
と言うと手に持っていた書類を脇に置き次の書類を読み始めた。
「それにしても織屋君、妙な所は律儀だよなぁ」
「そうですねぇ。持ってくるように、と言われたら毎日……」
(そう言えば織屋君、日曜のデートでプレゼントとか言っていたっけ)
(この間プレゼントを貰ったからもうお金は無いはずだし…)
(じゃ何を…!!まさか、キスとか? そんなのダメ、私だってまだ・…経験無いし)
(でも断ったら固い女だと嫌われちゃうかも…)
(ううん、それでいいのよ。何で私が織屋君にキスなんて・・彼にそんな権利は…)
(では私から求める・… !!イヤよ、私はそんなはしたなくエッチな娘じゃない)
・……
「………先輩! 高遠先輩!!」
「…えっ?」
「どうしたんです? ボーっとしちゃって。風邪でも引いているんですか?」
「そう言えば顔も赤いなぁ、高遠君」
「いいえ、何でも無いわ」
「そろそろ織屋先輩が来るのでよろしくお願いしますね」
2人の執行部員は出て行った。
(・・…ふぅ、学校で彼の事を考えないようにしなきゃ)
七瀬は自分自身の気を引き締めた。
七瀬「キャッ!」
浪馬「さっきから転んでばっかりだなw」
七瀬「もうイヤ!だから行きたくないって言ったのに」
浪馬「せっかくタダ券手に入ったんだしよ、何事も経験だ」
七瀬「スケートなんて滑れなくても生きていく上で困りはしないわよ」
浪馬「スポーツ万能の七瀬サマがスケートは駄目だったとはちょっと以外だぜ」
七瀬「もう、、、、ねぇ」
浪馬「おお、すまん、ほら、起き上がれよ」
浪馬「さっきから転んでばっかりだなw」
七瀬「もうイヤ!だから行きたくないって言ったのに」
浪馬「せっかくタダ券手に入ったんだしよ、何事も経験だ」
七瀬「スケートなんて滑れなくても生きていく上で困りはしないわよ」
浪馬「スポーツ万能の七瀬サマがスケートは駄目だったとはちょっと以外だぜ」
七瀬「もう、、、、ねぇ」
浪馬「おお、すまん、ほら、起き上がれよ」
……………
浪馬「なあ七瀬…さっきからずーっとしがみついてるぞ、おまえ」
七瀬「こうしていないとまた転んでしまうもの」
浪馬「一休みしようか?」
七瀬「ダメ、もう少し滑りましょう?」
浪馬「いやさ、おまえ自分で滑ってないだろ?」
七瀬「もう少しこうしていたいの」
七瀬「こうしていないとまた転んでしまうもの」
浪馬「一休みしようか?」
七瀬「ダメ、もう少し滑りましょう?」
浪馬「いやさ、おまえ自分で滑ってないだろ?」
七瀬「もう少しこうしていたいの」
……………
七瀬「もう少し滑っていたかったわ」
浪馬「……楽しかったんならいいんだけどさ」
七瀬「織屋くんはつまらなかった?」
浪馬「いや、凄くよかった!おまえの感触がな」
七瀬「もう…また来ましょうね」
浪馬「……楽しかったんならいいんだけどさ」
七瀬「織屋くんはつまらなかった?」
浪馬「いや、凄くよかった!おまえの感触がな」
七瀬「もう…また来ましょうね」
682 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/21(木) 20:10:03 ID:???
冬場だがツン状態
冬場だがツン状態
七瀬「キャッ!」
浪馬「さっきから転んでばっかりだなw」
七瀬「もうイヤ!!だから行きたくないって言ったのよ私は!」
浪馬「せっかくタダ券手に入ったんだしよ、何事も経験だ」
七瀬「スケートなんて滑れなくても生きていく上で困りはしないわ」
浪馬「スポーツ万能の七瀬サマがスケートは駄目だったとはちょっと以外だぜ」
七瀬「…手を差し伸べて起こしてくれても良いんじゃないの、織屋くん?」
浪馬「おお、すまん、ほら、起き上がれよ」
浪馬「さっきから転んでばっかりだなw」
七瀬「もうイヤ!!だから行きたくないって言ったのよ私は!」
浪馬「せっかくタダ券手に入ったんだしよ、何事も経験だ」
七瀬「スケートなんて滑れなくても生きていく上で困りはしないわ」
浪馬「スポーツ万能の七瀬サマがスケートは駄目だったとはちょっと以外だぜ」
七瀬「…手を差し伸べて起こしてくれても良いんじゃないの、織屋くん?」
浪馬「おお、すまん、ほら、起き上がれよ」
……………
七瀬「もう良いでしょ、そろそろ出ましょう?」
浪馬「いや、全然滑り足りないな」
七瀬「ならあなた一人で滑っていなさいよ、、、、って、キャアッ!」
浪馬「ほら、しっかりしがみついてろよ」
七瀬「もう!そんなに動き廻らないでちょうだい…あっ、キャッ!!」
浪馬(七瀬の胸が…もう少しこうしていたいぜ)
浪馬「いや、全然滑り足りないな」
七瀬「ならあなた一人で滑っていなさいよ、、、、って、キャアッ!」
浪馬「ほら、しっかりしがみついてろよ」
七瀬「もう!そんなに動き廻らないでちょうだい…あっ、キャッ!!」
浪馬(七瀬の胸が…もう少しこうしていたいぜ)
……………
浪馬「もう少し滑りたかったな~」
七瀬「冗談じゃないわ、ちっとも楽しくなんかなかったわ」
浪馬「つまらなかったか?」
七瀬「もう二度と誘わないでくれるかしら」
浪馬「いい感触だったんだけどなー、また来ようぜ?」
七瀬「冗談じゃないわ、ちっとも楽しくなんかなかったわ」
浪馬「つまらなかったか?」
七瀬「もう二度と誘わないでくれるかしら」
浪馬「いい感触だったんだけどなー、また来ようぜ?」
バチーンッ!!!
684 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:04/10/21(木) 20:16:15 ID:???
おまけ
おまけ
浪馬(七瀬のパンツ姿…なんか新鮮だ)
(キュッとしまった腰、スラリと伸びた長い足)
(しまったおしりがこれまたジーンズにミチッとパツッと張り付いて…)
(う~ん、エロイ、勝手に手が伸びそうだぜ)
(キュッとしまった腰、スラリと伸びた長い足)
(しまったおしりがこれまたジーンズにミチッとパツッと張り付いて…)
(う~ん、エロイ、勝手に手が伸びそうだぜ)
浪馬「うー、今日は冷えるなぁ。」
七瀬「だから言ったでしょう。上にもう一枚着て行きなさいって。」
浪馬「そんな事言ってたか?」
七瀬「言いました。まったく、いくつになっても人の話し聞かないんだから。」
浪馬「ハ、ハ、ハ。まぁ、いいじゃないか。
それより早く帰って暖かいものでも食べようぜ」
七瀬「しょうがない人。まぁいいわ。じゃぁ早く行きましょう。」
七瀬「だから言ったでしょう。上にもう一枚着て行きなさいって。」
浪馬「そんな事言ってたか?」
七瀬「言いました。まったく、いくつになっても人の話し聞かないんだから。」
浪馬「ハ、ハ、ハ。まぁ、いいじゃないか。
それより早く帰って暖かいものでも食べようぜ」
七瀬「しょうがない人。まぁいいわ。じゃぁ早く行きましょう。」
所変わってスーパーにて。
浪馬「鍋にはやっぱり日本酒だな。」
七瀬「へぇ。そうなの?」
浪馬「へぇ。って。七瀬だって飲んでただろ。」
七瀬「覚えが無いわ。」
浪馬「・・・あ、そうか。そういやそうだったな。」
七瀬「・・・ちょっと。」
浪馬「ん?」
七瀬「どういう事よ。」
浪馬「ん?何がだ?」
七瀬「私が日本酒飲んだ覚えが無い事に対してのあなたの反応よ。」
浪馬「ん~?まぁ、いいだろ。ひっひっひ。」
七瀬「・・・む~。」
浪馬(酔っ払ってから飲んで・・・その後の痴態は・・・言えないぜ。)
七瀬「へぇ。そうなの?」
浪馬「へぇ。って。七瀬だって飲んでただろ。」
七瀬「覚えが無いわ。」
浪馬「・・・あ、そうか。そういやそうだったな。」
七瀬「・・・ちょっと。」
浪馬「ん?」
七瀬「どういう事よ。」
浪馬「ん?何がだ?」
七瀬「私が日本酒飲んだ覚えが無い事に対してのあなたの反応よ。」
浪馬「ん~?まぁ、いいだろ。ひっひっひ。」
七瀬「・・・む~。」
浪馬(酔っ払ってから飲んで・・・その後の痴態は・・・言えないぜ。)
695 名前:酒を口移しその2[sage] 投稿日:04/10/21(木) 21:22:00 ID:???
家に帰って食事も半ば頃
家に帰って食事も半ば頃
浪馬(・・・やめておけばよかったかもしれないぜ。)
七瀬「なぁ~によぉ。」
浪馬「いや、美味しそうに飲むなぁって。」
七瀬「あたりまえでしょぉ~。あなたと一緒に飲むお酒ですもの、
美味しくないわけが無いでしょぉ~?」
浪馬「そ、そうか。(酔っ払っているとはいえ照れるぜ)」
七瀬「なぁ~によぉ、あなたは私と飲むお酒は
美味しくないっていうのぉ~!?」
浪馬「そ、そんな事無いぞ。」
七瀬「学園にいた時はあんなに美味しそうに
私の入れた紅茶を飲んでくれたのにぃ~。」
浪馬「そ、そんな事無いって。グビグビグビ。」
七瀬「駄目。」
浪馬「え?」
七瀬「駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目。
そんなんじゃ駄目なんだからぁ~。
手本見せてあげるからこっち来なさい!」
浪馬「え?」
七瀬「いいから来なさい!」
浪馬「は、はぁ。」
七瀬「ここに座る!」
浪馬「は、はぃ。」
七瀬「今からお手本見せるから、よく見ていなさい。」
浪馬「お、お願いします。」
七瀬「ぐびっ」
浪馬「んっ!?んんん~~~!?」
浪馬(生暖かい酒と・・・七瀬の舌が・・・。)
七瀬「ぷはぁっ。」
浪馬「ぷはっ。」
七瀬「うふふ~♪ど~お?美味し?」
浪馬「・・・。」
七瀬「ねぇ~。ど~ぉだったぁ~?
浪馬「・・・足りない。」
七瀬「え?」
浪馬「全然足りない。」
七瀬「え?あ、ん、あ、ん、あん、んん」
七瀬「なぁ~によぉ。」
浪馬「いや、美味しそうに飲むなぁって。」
七瀬「あたりまえでしょぉ~。あなたと一緒に飲むお酒ですもの、
美味しくないわけが無いでしょぉ~?」
浪馬「そ、そうか。(酔っ払っているとはいえ照れるぜ)」
七瀬「なぁ~によぉ、あなたは私と飲むお酒は
美味しくないっていうのぉ~!?」
浪馬「そ、そんな事無いぞ。」
七瀬「学園にいた時はあんなに美味しそうに
私の入れた紅茶を飲んでくれたのにぃ~。」
浪馬「そ、そんな事無いって。グビグビグビ。」
七瀬「駄目。」
浪馬「え?」
七瀬「駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目。
そんなんじゃ駄目なんだからぁ~。
手本見せてあげるからこっち来なさい!」
浪馬「え?」
七瀬「いいから来なさい!」
浪馬「は、はぁ。」
七瀬「ここに座る!」
浪馬「は、はぃ。」
七瀬「今からお手本見せるから、よく見ていなさい。」
浪馬「お、お願いします。」
七瀬「ぐびっ」
浪馬「んっ!?んんん~~~!?」
浪馬(生暖かい酒と・・・七瀬の舌が・・・。)
七瀬「ぷはぁっ。」
浪馬「ぷはっ。」
七瀬「うふふ~♪ど~お?美味し?」
浪馬「・・・。」
七瀬「ねぇ~。ど~ぉだったぁ~?
浪馬「・・・足りない。」
七瀬「え?」
浪馬「全然足りない。」
七瀬「え?あ、ん、あ、ん、あん、んん」
こうして今日もとっぷりと日は暮れるのでした。
浪馬「ドライジンとドライベルモットとオリーブを。」
バーテン「単体でよろしいのですか?」
浪馬「ええ、おねがいします。」
バーテン「かしこまりました。」
七瀬「単体で頼んでいったいどうするのよ。」
浪馬「まぁ、後のお楽しみさ。」
七瀬「そう。いいですけど。また何か企んでいるんでしょう?
こんな奥まった席にわざわざ座って。」
バーテン「お待たせいたしました。」
浪馬「あ、すみません。」
バーテン「ごゆっくりどうぞ。」
七瀬「頼んだものが届きましたよ。バーテンさん。」
浪馬「よし来た。七瀬、ドライベルを口に含んで。」
七瀬「え?どうしてよ。」
浪馬「いいから。はやく。」
七瀬「んもう。ぐい」
浪馬「(さて・・・)ぐい」
七瀬「んっんんんんん・・・(一体どうす・・・)んっ!
んーんんー!んー!ゴクリ」
浪馬「ふう。」
七瀬「なっ、なっ、ななななな何を考え」
浪馬「美味かっただろ?」
七瀬「・・・・・・バカ。」
バーテン「単体でよろしいのですか?」
浪馬「ええ、おねがいします。」
バーテン「かしこまりました。」
七瀬「単体で頼んでいったいどうするのよ。」
浪馬「まぁ、後のお楽しみさ。」
七瀬「そう。いいですけど。また何か企んでいるんでしょう?
こんな奥まった席にわざわざ座って。」
バーテン「お待たせいたしました。」
浪馬「あ、すみません。」
バーテン「ごゆっくりどうぞ。」
七瀬「頼んだものが届きましたよ。バーテンさん。」
浪馬「よし来た。七瀬、ドライベルを口に含んで。」
七瀬「え?どうしてよ。」
浪馬「いいから。はやく。」
七瀬「んもう。ぐい」
浪馬「(さて・・・)ぐい」
七瀬「んっんんんんん・・・(一体どうす・・・)んっ!
んーんんー!んー!ゴクリ」
浪馬「ふう。」
七瀬「なっ、なっ、ななななな何を考え」
浪馬「美味かっただろ?」
七瀬「・・・・・・バカ。」