「七夕祭SS・肝試し編 2番」

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*七夕祭SS・肝試し編 2番 **今岡 栗実・久保 りな 暗い学校―二人一組でまわることになった肝試し。 学校でも仲が良すぎて、最近はお互い、「栗実ちゃん」、「りなちゃん」 と呼ぶようになっている。 「栗実ちゃん、よろしくね><」 「うん、こちらこそ^^」 神田を愛でる会会員の久保りな&今岡栗実の2人は この肝試しでも仲良く二人はくっついた。 「それにしても栗実ちゃん、夜の学校って暗いわねー」 「うん本当に・・・。これじゃ出て・・・・」 「それ以上言わないで~!!AKUMAが出てくる!!」 「大丈夫よ!私たちには神田さんがついているんだから!」 「えっえぇ。栗実ちゃんには星さんも・・・でしょ?」 「りなちゃん!もぉ・・・赤面!」 さすが神田を愛でる会会員・・・・・。ちなみに星さんというのは ジャイアンツの新人である、正真正銘(?)巨人の星、星孝典さん。 栗実は何を隠そう(隠さなくてもいいのだが)、プロ野球愛好会の会員 でもある。 最初のポイント、2年桜組に向かう途中の階段でふと足を止めたりなが、 「廊下もだけど、階段一段一段が暗くて見づらいせいか、いつもと違う感じが するのね」と言う。すると、すかさず栗実が、 「・・・りなちゃん、暗くなくても階段嫌いでしょう?(笑)」 「・・・さすが栗実ちゃん、するどい(笑)」 実は、昔父の経営する会社の階段を駆け下りていてよく滑って転んだのだ。 上りでもやはり駆け上っていてこれまたちょくちょく弁慶を打ち、膝下を 紫色に染めていたのである。駆けなければいい話なのだが、そこがやはり子供心。 今ではすっかりトラウマだ。上りはまだマシでも、下りはいつ転げ落ちるかと 毎度ヒヤヒヤしながら下っている。 「・・・栗実ちゃん、私が段を踏み外して落ちたら後のことは頼んだわ」 「えぇ、りなちゃんをこのくらーい校舎において戻ってティムをいただくわ(笑)」 「えー、うわぁぁん、ひどーーい(笑)」 そうこう言いながら2年桜組を回り、音楽室へと向かうため、出口の扉を開けたとき・・・。 「ぎゃぁ!」 「何!?栗実ちゃん」 「首に・・・水・・・?がたれてきてる~~(泣)」 首をすくめおそるおそる懐中電灯の光を天井に向けると・・・。 そこにはビニール袋に入った氷水。そう。この氷水がたれて 栗実の首にかかったのである・・・・。 「こ・・・氷水・・・」 「ただの水でも効果はあるのにわざわざ冷やしてるのね・・・」 「気合が入っているわ、肝試し実行委員会・・・」 「・・・なにそれ?(笑)委員会?」 「山百合会?(笑)」 「あはは、なるほど。」 たわいもないりなの言葉。少しでも怖さを軽減させる為に必死だ。 「それにしても心臓止まるかと思った~。ここで死んだらダメなんだけどね・・・。」 「そうよ~。栗実ちゃんがいなくなったら神田さんを語れる仲間が減って  しまうじゃない。さっ!怖いけど次行こうか!」 と、次なる目標、音楽室に向かう二人。 「月並みだけど・・・」 「・・・ん?」 「音楽室といえばね、色々怖い話があるじゃない」 「あぁ~。作曲家の肖像の目が動くとか」 「ピアノがひとりでに鳴るとか」 「・・・何かしかけがしてあると?」 「・・・さっきの氷水の一件があるじゃない?音響の一つも用意してあるかも」 「おぉ、なかなかいいお察し(笑)」 「だって、その場で怖くなったら嫌でしょう?」 「・・・それが肝試しじゃない?」 「・・・あぁ、そっか。」 すでに怖がり気分満載の2人。 恐る恐る音楽室でスタンプを押し、りなが言う。 「・・・ちょっといたずらしちゃおうかな」 「どんな?」 「静かじゃない、校舎。で、今私達がここにいることは誰も知らない。 ・・・ひいちゃうのよ、ピアノ。私達はここにいるんだから怖くないでしょう(笑) 栗実ちゃん、懐中電灯消して(笑)」 「・・・ひけるの?」そういいながら栗実が懐中電灯を消す。 「ん~・・・少しだけね」 そう言って、りなはピアノのふたを開け、少しずつ弾き始める。 曲調がだんだん強くなっていき、盛り上がったとたんに、 バァーーーーン!勢いよく栗実が低い方の鍵盤をいくつも抑えた。 「・・・栗実ちゃんも、やるね(笑)」りなも同時に演奏をやめる。 「いきなり音が切れた方が怖いでしょ?(笑)」 静かにピアノの蓋を閉じ、スタンプを戻して早々と音楽室を出た。 「誰か聞いてたかなぁ。」 「だとしたら相当怖いはずよ(笑)」 音楽室のいたずらを終え、長い廊下を歩く2人。ふと、もと来た方をを 見つめたりなが立ち止まる。 「栗実ちゃん。あれ!!!!火の玉よね・・・?音楽室あたりの窓にあるの。」 「あ。ホントだ。って!あれ糸ついてない!!!」 「ヤダ!!千年伯爵の仕業よ!!早く逃げよう!!千年伯爵に気づかれない うちに!」 「うんっ!!!」 普段は走ることなんかない廊下を、バタバタと音を立てて思いっきり走り出す。 手を取り合い、逃げる二人。 「ハァハァ・・・何とか逃げ切ったかしら・・・」 「ま・・・栗実ちゃ・・・ハァハァ・・・もうだ・・・」 ・・・ぺちゃ 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 普通じゃありえない音に一瞬遅れてりなの叫ぶ声。 「うわぁぁぁっ!・・・って、ちょっと!りなちゃん!びっくりするじゃない、 急に叫んだりしたら~><」 「・・・はっ・・・はぁっ・・・はぁぁぁぁ・・・ぁぁ・・・」 なんとも情けない声で言葉にならない言葉(?)を連発するりな。栗実が 恐る恐るりなの方に懐中電灯を向けると、額になにか黒っぽい四角い物体をつけ、 目を硬く瞑り、口をぱくぱくして情けない声を出して固まっているりなの姿が。 「・・・こんにゃく?りなちゃん、これこんにゃくだよ、大丈夫大丈夫~」 「・・・へ?こんにゃく?」 一歩引いてライトを照らし、目の前を見る。 「あ、ほんとだ。こんなのだれが・・・(笑)」 「山百合会の方・・・かしらね。・・・でもひめ乃さんじゃぁなさそう」 「なんで言い切れるの?」 「こんにゃく、りなちゃんのどこに引っ付いた?」 「・・・おでこ?・・・あっ。ひめ乃ちゃんじゃ届かないって事か。」 こんにゃくをつるしている糸を触り、りなが続けて言う。 「もしかして・・・朋子さま?」 「なんでそう思うの?」 「だって、この高さ、仕掛けとしてひめ乃ちゃんの顔には届かないでしょう?」 「あ、やっぱりそう思う?」 「私だったら多分萌には届かないようにすると思うわ、自爆したとしても(笑) だからそう考えるとなんとなく朋子さまかなって(笑)」 「はぁ~、そうねぇ(笑)よくわかったわね。」 「とりあえず、お姉さまやらせていただいているみたいですから(笑)」 気を取り直して辺りを見回す栗実。 「・・・とりあえずあの叫びの一走りでここまで来たわけね。」 気がつくと理科室まではあとわずかだ。 2人は懐中電灯を前に戻し、先を急いだ。 「うぅ・・・なまぐさいよぅ・・・」 と、途中の道でりなのつぶやく声が栗実に聞こえたのかどうかは別として。 理科室に入ると静けさの中に一つの違和感。 暗くて、少しだけ薬品の匂いが混ざった生暖かい空気の中、二つの足音が 鳴っている。・・・・だけのはずなのにどうしても拭いきれない違和感。 なんだろう?ふたりが立ち止まると、 ぴちゃー・・・ん・・・・ぴちゃー・・・ん・・・・ 「ひっ・・・」いまにも叫びそうな自分の口を一生懸命押さえる2人。 「なっ・・・何の音?水・・・?ど・・・どこから・・・・??」 「・・・ひとつひとつ実験台を見て行きましょう。どこか出ているんじゃないの?」 縦横3台ずつある実験台をひとつひとつ懐中電灯を当てながら見て回る。 ところがどこの実験台の水道からも出ていない。それどころか、奥に進むにつれ どんどん水の滴る音は強くなってくる。 「ひぃっ!す、す、すた・・・すたんぷはどこぉっ!?」 「早く押して逃げよう、りなちゃんっ!!」 「うわぁぁぁん、了解っ」 恐怖が限界に達した2人は用具の棚のスタンプを勢いよく押し、 走って理科室を後にした。 何とか全てのポイントでスタンプを押し、ゴールの薔薇の館まで辿り着いた。 ギシギシと唸る薔薇の館の階段を階段を駆け上り、勢いよく扉を開く。 しーん・・・扉の向こう側にいたメンバーはぽかーんとしたままこちらを見ている。 2人して制服も、髪も、ぼろぼろ。おまけにずいぶん息が上がっている。 そんな2人に黄薔薇さまが口を開く。 「ふ・・・ふたりとも、お帰り・・・(笑)」すると、続けて聖香が 「・・・りなさん、栗実さんも、どうしたの、その格好(笑)」 半べそをかきながら「こ・・・こわかったぁ・・・」とその場にへたりこむりな。 となりで域を落ち着け、安堵している栗実。 「・・・どうやら、成功みたいだね(笑)」とつなみが言う。 そして笹団子(二人で作ったティムキャンピー団子入り)を貰う。 理科室にある仕掛けを残したまま、やっぱりティムキャンピーは可愛いねー と笑いあったのであった・・・。

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