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*体育祭準備中 中編
**二宮 央
「どうぞ」
「ありがとう、聖香さん」
赤いマグカップが机上に置かれる。聖香さんの手には白いティーカップ。
「え~と…、それで…、今日はもしかして会議の日でしたっけ?」
すっかり忘れてましたわ、と聖香さんが苦笑するので今度はこちらが『?』になる。
「いいえ?今日会議があるとは聞いてませんけど?」
「…………………そ、そうですよね!?今日は会議じゃありませんわよね??」
急に声の音量が高くなった聖香さんに驚きつつ、肯定の為に頷いて見せる。
「あの、それでしたら央さんは……」
「お姉さま?大声を出されて…どうかされました?」
「芽衣子!」
何かを言いかけた聖香さんの言葉を遮るようにビスケットの扉が開いた。
「館の外まで声が聞こえてましたわ」
仮にも白薔薇さまなんですからもう少し落ち着いて……と、
どちらが姉か分からないような言葉を続けながら芽衣子さんが入室した。
ふと、聖香さんから目線をこちらへ移したので挨拶を投げかける。
「ごきげんよう、芽衣子さん」
「ロ、ロサ・キネンシス!!!!!!!」
先程の聖香さんの5倍はあろうかという音量で芽衣子さんが声を上げた。
「え?あれ??今日ってもしかして会議でした!?」
遅れてすいません!と凄い勢いで頭を下げる芽衣子さんに私の『?』は深まるばかりだ。
「いいえ?今日は会議ではありませんわ」
聖香さんと同じ質問を同じ答えで返す。
この姉妹の質問の意図が分からない。
「えっ!?会議じゃないんですか!?」
下ろした時と同じ勢いで、芽衣子さんが頭を上げる。
「じゃあ何でロサ・キネンシスがここに居るんですか!?」
「は?」
「だってロサ・キネンシスは会議の招集があった時にしか
薔薇の館にいらっしゃらないじゃないですか!」
「うっ……」
この時聖香は
「そう!私もそれが聞きたかったのよ!!グッジョブ芽衣子!」
と、心の中でサムズアップをした。