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*体育祭準備SS中編
**五条 慧理奈
図書館の扉を開けるとそこにはロサ・ギガンティアこと正木聖
香さんとお姉さまが二人で仲睦まじげに本を共に見ていた。
「....お姉さま..何をなさっているの...」怒りをこ
らえつつ聞くと京はあっさりこう答えた。
「聖香と本読んでるの」しかも慧理奈には見向きもせずに。
慧理奈はつかつかと歩み寄り京を無理やりこちらに向かせる。
驚いた顔の聖香さんを横目に慧理奈は恥じらいもなく大声で怒
りをぶちまける。
「お姉さま剣道部に行ってらっしゃるんじゃなかったんですか
!?私がこの1時間何をしていたと思ってらして!?あんな重
い段ボールを一人で薔薇の館まで運んだのですけれど!?」息
を切らしこれ以上はないほどの怒りの形相で京を思い切り睨む
。
「あ...あのね...慧理奈さん...これには訳が...
「聖香さんまでお姉さまのグルなの!?信じられない!!お姉
さまのせいで純粋な聖香さんまで汚されちゃったじゃ...「
あれー?バレちゃったんですか、お姉さまも京さまも...」
突然芽衣子ちゃんの声がし振り向く3人。
「...バレた、って...何のことなの?芽衣子ちゃん?」
怒りをおさえつつ優しく努めて聞くが逆にその顔が必死で怖か
ったようで少しおびえながら芽衣子ちゃんはこう答えた。
「え...知ってらっしゃらなかったんですか...?えっと
...慧理奈さま最近お具合は悪そうだから、ってお姉さまと
二人で風邪に効くハーブティーを探していたんですよ?」
「え...?」
あまりの展開についてけず頭を整理する慧理奈。
しかしどうやらお姉さまは自分のためにしてくれていたらしい
、それだけは伝わった。
「....お姉さま....」
「なーに慧理奈、私が浮気するとでも思ったわけ?」
「いえ...そんなことはありませんけれど....」
申し訳なさに京と目が合わせられず聖香さんと芽衣子ちゃんに
助けを求めようとすると、気をきかせてくれたのか、二人は私
に目配せをし、二人で仲良く歩きながら去っていった。