リリアン女学園付属図書館 「修学旅行出発SS前編」

書棚


目録


図書日報


  • 新刊案内
  • 総利用者数 -
  • 今日の利用者 -
  • 昨日の利用者 -


管理用



※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

修学旅行出発SS前編

石原 華央梨



華央梨は日課のお御堂でマリア様にお祈りを捧げる事を終えてお御堂からでた。
「うーん。いい天気ね。マリア様のお心だわ」
そう言ってどこまでも青い空を見上げる。
と、そこに
「華央梨さま?」
純真無垢なエメラルドの瞳で華央梨を呼び止めるのは黄薔薇のつぼみ五条慧理奈である。
「あら、慧理奈ちゃん。ごきげんよう」
華央梨は伸びをしようとしていた手を下ろし微笑んで挨拶した。
「ごきげんよう、華央梨さま。お御堂にいらっしゃったんですか?」
「ええ。といっても、もうお祈りは捧げ終わってしまったわ」
「敬虔なクリスチャンですね。華央梨さまは」
その言葉に華央梨はきょんと目を点にする。
「私が?そんなことないわよ。それより、薔薇の館に行かなくていいの?」
お嬢様らしかぬ軽やかな笑いで返す華央梨。
いつもの優雅な立ち振る舞いも親しい友達や下級生の前では跡形もなく崩れている。
そんな様子に慧理奈は動じず
「いえ、特に用事はありませんので。ただ、行きたいと思って。華央梨さまもご一緒にいかがですか?」
と、親切に誘いをかけてきた。
いつもなら面倒事は嫌がり薔薇の館にも行こうとも思わない華央梨だが今日だけは何故か
「そうね。行こうかしら」
と返した。
その答えを予測していたように慧理奈は前へ進みだした。それに遅れず華央梨も進む。
「そういえば、京は?」
「お姉さまですか?多分、薔薇の館にいると思いますよ」
「そう」
姉妹で一緒にいるのを何度も目撃したことがある華央梨は一緒にいないほうが変だと思ってしまうのだ。