リリアン女学園付属図書館 「袴競争出場手続きのおはなし 紅薔薇編」

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袴競争出場手続きのおはなし 紅薔薇編

中司 春菜



「ごきげんよう」
 彼女は2年松組の教室の戸を開け声をかけた。
「あの」
 応対に出てきた生徒に声をかけようとする彼女、しかし
「あら、ロサ・キネンシスに御用でしょう。呼んで来るわね」
 彼女が要件を言う前に、その生徒はロサ・キネンシスを呼ぶべく教室の中に入っていった。

「ロサ・キネンシス。お客さまよ」
「え?」
 クラスメートの声に顔を上げるロサ・キネンシスこと央。
「ほら、いつものあの子」
 央の視線の先には、何故かきょとんとしてる春菜の姿。
「あら、春菜さんが来てるの」
 そう言うと、央はクラスメートにお礼を言い春菜のいる入り口まで出歩く。
「ごきげんよう、春菜さん」
「ごきげんよう、ロサ・キネンシス」
 春菜の声かけで山百合会がらみの用で来たのだと央は気づく。
「山百合会の件ね、何かしら」
「えっと、こちらがロサ・ギガンティアからお預かりした物で、こちらがロサ・ギガンティア・アン・ブゥトンから、後ロサ・フェティダからも」
 まとまった数の書類を渡され、頭が痛くなってくる央。中には手書きで「至急」と書いてある付箋付きの書類も有る。
「あと、申し訳有りませんけど、体育祭実行委員からも」
 さらに多くなった書類につい溜息をつく央。
「頑張ってくださいね」
「ええ、頑張るわ」
 がっくりしてる央を見て、
「そういえば央さま」
「なに?」
「袴競争にはでないのですか?京さまも聖香さまも出られますよ」
「春菜さん、私にスールはいないわよ」
「一般部門が有りますよ」
「そうね、ペアが組めれば出たいですけどね」
 春菜のセリフに少し苦笑気味で答える央。
「央様が出てくれば、きっと盛り上がりますね」
「そうかな?」
「きっとそうですよ」
 春菜はそう微笑んで言うと、挨拶をして去っていった。
「ペアの相手が問題なんだけどね」
 央はそう言って苦笑を浮かべるのだった。