激闘☆枕投げ 4
二宮 央
「ごきげんよう、皆々様。急なお呼び出しに集まって頂いて光栄ですわ」
央が全員に向かって頭を下げる。
2人部屋に16人。言葉で聞けば狭苦しく感じるが、そこはリリアン。お嬢様学校。
全部屋DXツイン仕様の為、この人数でもゆったりとした空間があった。
全員が普段目にしないパジャマ姿なので妙に親しみも湧いてくる。
……一人はバスローブだけれど。
「それでは、時間も無いし始めましょうか」
「そうね」
央の言葉に彩が頷く。
「では、取り敢えずグーパーで8人ずつ、2チームに別れましょう!」
「「「「「「「は!?」」」」」」」
全員から気の抜けた声が上がる。
「え?どうしてチーム分けする必要があるんですか??」
「だって、全員が個人行動だと収集がつきませんでしょう?」
「え?パジャマパーティーじゃないんですか??」
「まぁ、ある意味これ以上無いって位パジャマパーティーですわ」
「「「「「「?????」」」」」」
質問をぶつけるものの、全く理解し難い回答にますます謎は深まるばかりだ。
央と彩を除く全員の頭の上に『?』マークが浮かんでいる。
「あの…、では私達は何の用でここに呼び出されたんですか?」
全員が未だ『?』の中、聖香が代表して最も重大な質問を投げかける。
その質問に、央と彩はにっこり笑って答えた。
「もちろん、修学旅行と言えば!」
「枕投げでしょう!!」
「「「「「「ま、枕投げぇ~~~~!?」」」」」」
全員が絶叫する中、慧理奈だけが
(ああ、やっぱり。嫌な予感がしたのよね……)と、苦笑混じりに溜息を漏らした。
最終更新:2006年01月26日 22:41