「激闘☆枕投げ 10」

激闘☆枕投げ 10

二宮 央



「蘭香さんがやられましたわ!」
「倒れたところを狙うなんて!蘭香さん可哀想です!」
彩と明日香は4トップを担う一角、蘭香が攻撃されているのを助けに行こうとした…が、
「そうはいきませんわ」
聖香・りなコンビに行く手を阻まれる。
「意外に粘りますわね、短期決戦だと予想してましたのに」
彩が言いながら枕を投げる。そして、次の枕をパスしてくれる筈の綺羅を振り返った。
「綺羅さん!!」
そこに補給部隊綺羅の姿は無く、Aチーム陣営に攻め込んでいる筈の央が枕を大量に抱えていた。
混戦の合間に綺羅を襲撃、補給用に集めていた枕を横取りである。
「うゎ、央さん卑怯ですよ!」
「卑怯ではありません、これが戦略というものです!」
親友の明日香に「卑怯」と言われてちょっとショックを受けつつ、央は枕を抱えてAチーム陣営へ。
「一気にカタをつけますから、もう少しだけ持ち堪えて下さいね!」
奮闘するフラットスリーに声を掛けると、
「任せて下さい、央さんも頑張って」
「かずらさんには指一本触れさせませんから」
聖香とりなから頼もしい言葉が返ってきた。(ゆんは未だ蘭香と攻防戦)
Bチームはまだまだ負けないのだ!

慧理奈撃破に失敗したはなめは、敵陣の真っ直中1人で奮闘していた。
奮闘と言っても、十花・栗実のDFが投げる枕を必死に避ける事に終始しているのだが。
2対1、少し余裕の出てきた栗実は、「今なら写真を撮れそうなのに」と、
はなめ相手と言うよりも写真を撮りたい衝動と戦っていた。
因みに同写真部聖香はそんな事を考える余裕もなくかずらのガードに努めている。
この辺がやはりAチームとBチームの総合力の差なのだろうか。

「……ちょっと暇かも」
蒼は欠伸を噛み殺しながら呟いた。
守られている姫の気分は決して悪いものではないのだが、
バタバタと、お嬢様らしからぬ遊びに興じている友人達を見ていると
自分もそっちが良かったかな、なんて思ってしまう。
枕は飛んで来そうにない。
場違いな程に平和なAチームリーダーなのだった。

一方Bチームリーダーかずらは飛んで来る枕を避ける避ける。
DF3人は頑張ってくれているものの、防ぎきれない枕が襲ってくる。
2年でも指折りのお姫様系と名高いかずらだが、姫のように悠然とはしていられないのだ。


最終更新:2006年01月26日 22:48
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