世界英雄伝説第二巻

開始と同時に夜音が15thに突っ込んでいった。
しかし、15thはそこにはいなかった。
「何っ!?」
夜音が予想外の声をあげる。
15thは既に夜音の後ろに回りこんでいた。

15thのパンチが夜音にクリーンヒットする。
夜音は受身を取ろうとしたが、失敗した。
15thはけたけましい声で言った。
「どうした?」
その声に苛立ちを覚え、再び突っ込む夜音。
しかし、またいつのまにか回り込まれていた。

夜音は吹っ飛ばされながらも、必死に考えた。
「どうしてだ? 何故回り込まれている」
夜音が受身を取ると同時にその答えが判明した。



夜音の前にいた15thは幻術だった。
本物の15thは幻術の15thと一瞬ですりかわっていた。

それに気がついた夜音は幻術に突っ込むと見せかけて
後方に手裏剣を投げた。
すると、本物15thがもがき苦しむ声が聞こえた。
目に刺さったようだ。

「今が好機だっ!」
そういいながら15thを剣で斬りまくる。
しばらくすると15thは動かなくなった。


「勝者、夜音」
紫のロープを纏った男が言う。



夜音は自分の個室に戻ろうと、廊下を歩いていた。
しかし、夜音は倒れてしまった。
…寝ているだけのようだ。

「ふぅ、寝たか。どうや? 私特製の晩成眠り薬は。
ハーブティーに混入させといて正解だったわ」
琴夜がそう言いながら現れる。すると
「ご苦労さん」
と声が聞こえた。もう1人いるようだ。

「こんなん朝飯前や」
そう琴夜が返すと、琴夜は立ち去った。
いつのまにか夜音と一緒にもう一人もいなくなっていた。


[残り人数31人]
最終更新:2008年03月20日 14:37