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シン・キサン

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秦帰珊(シン・キサン)

東方聖刻教会の枢機卿の一人であり、エカシク・クランドウコシワク・ストーラの上司。
枢機卿という立場にありながら秘装院に質素な住まいを構え、若き日のように身分を捨て布教に赴きたいとまで考えている、
腐敗の進んだ教会のなかで数少ない清廉潔白な人物で、まさに「聖人」という雰囲気を纏った人物。そして歴史にも深い考察を持つ。

事実、移り気なはずの聖霊の加護が厚く手練れの暗殺者ボウ・ア・ロアオ一味を抱える法王ル・タンでも
殺害することができなかった。
追放されたコシワク・ストーラの魔神崇拝の疑いを受け、その上司として責任を取らされる形で幽閉される。

ル・タンが逃亡、破門された直後に解放、第八十二代法王シン・キサン・ショゲン・マル・ジュード六世
として即位した。
自身は清廉な人物ながらも行き過ぎた理想家という事もなく、教会の腐敗を知り心を痛めつつもある程度は黙認
(汚職・不正に手を染めている上層部を処断しようとすれば、半分以上の首が飛んでたちまち行政などが立ち行かなくなる)、
粘り強い改革を行おうとする現実的な政治家としての一面も持ち合わせている。

主に操兵関連で、軍事バランスを破壊しかねないほど無茶な要求をしてくる東方南部諸国を相手に、困難極まる和平交渉をショク・ワンと共に
乗り切ろうとしていた真っ最中、教王に仕える法衣の八麾下の異民族が突如として侵攻を開始。
ここに東方史上初の人間同士の大規模な戦争「闇龍事変」が勃発、戦局は悪化し続け状況の打開の為に実態はわからないものの、伽式恒を守護したが
その超絶的威力のあまり封印されていたと伝わる古操兵バナル・アウ・クロオの使用を(渋々ながら)
認める。

しかしそれと同時に二世紀の昔、歴代法王を従える影の支配者だった大僧正テンバスの悪戯心で命を奪われずにバナルを収めたクラマッソ大聖堂の床下へ
沈められた羅王虫獣機バイラ・オグンが解き放たれたが、すぐさま招霊衡法などではない「本物の《奇跡》」を行使して
地中深くに封じた。

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