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ル・タン

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琉譚(ル・タン)

東方聖刻教会第八十一代法王、ル・タン・オウオウ・キン・タイカン一世。

草創期から永きに渡る教会の〈真の支配者〉にして、目付け役とも言える大僧正テンバス存命中は法王としての責務を無難にこなしていたが、彼の亡き後、たちまちに隠し持っていた権力への意志をあらわにした。

……と言っても裏で相当な歳月、テンバスのお目溢しを知ってか知らずか、謀略による地盤固めに明け暮れ何世紀も前から懸念されていた教都の汚職・不正を加速させていたのだが。

子飼いの司教達で周囲を固めるだけでなく、法王直属の僧兵団に大司教並の発言権を与え、会議や人事を己の意のままに操ったり、またボウ・ア・ロアオ達を雇い政敵を次々と放逐・粛清・暗殺し、気骨のある枢機卿シン・キサンに諌められるも聞く耳を持たず、たった三年で〈八聖者〉と教会の威光を東方中に広める為なら、人間はおろか危険な超常の存在すべて敵に回して戦う備えをする迄、己の意のままに動く組織へと変貌させていき、吾伽式国内で進んでいた腐敗を一挙に進める事にもなり、波及して害悪を撒き散らされた南部の国々から攻め込まれる口実を与えるなど、もはや内憂外患の末期症状。

賤民出身で、聖職者でありながら自分から総てを奪っていった僧侶達への復讐を胸に秘め入信し半世紀前(治世、四半世紀の記述もあり)に権力の中枢へと登り詰めるが、「至高の存在」の筈の法王となった直後に実はそれが黒幕ゼン・イクによって遥か古来より定められていた事(ますます教会を堕落させて自身の計画に都合良くなるであろうから、卑しい生まれならば誰が当代の法王となろうがどうでも良い)とテンバスより人生を賭けた不断の努力を一蹴され激怒、報復の対象を姿まだ見ぬゼン・イクへと替えていく。

闇龍事変〉の発端となった(あくまで象徴としての)〈梗醍果の王〉を旗頭とする連合軍との戦いにおいて、敗色が濃くなると配下の僧侶たちを見捨てて単身、伽式恒から〈裏音秘聖刃〉に〈ア・ナンガァ〉が縫い付けられている北方大樹へ逃走。
一転して全ての元凶であると責任を被せられる。
そして現役法王でありながら、聖刻教会の大逆の徒として破門されるという、前代未聞の処遇を受ける事となった。

その後は子飼いのボウ一味を使い、目的の障害となるアリーの抹殺もしくは無力化を謀りつつ教王一派を牽制、生まれ落ちたばかりの〈闇の殻〉に〈黒い精霊〉を宿らせて支配下に置き、天空へと駆け昇り《黒い月》の力を受け継ぐ後継者、すなわち「宇宙の王」となるべく邁進していたが、それすらもゼン・イクの目論見通り掌で転がされていただけだった。

縋るように杖を突く、腰の曲がった小柄な老人だが、その外見に反して蓄えられた聖霊の力は尋常なものではなく、ハーロウ八門守護の元門主達が高位呪操兵を持ち出して、束になってかかっても容易に抑えられない程である。

しまいには異様なほど漲る聖霊力によって肉体が活性化し、壮年の姿にまで若返った自らを〈〉以上の存在とまで豪語するが、あくまで招霊衡法の範疇でしかなく、後任の(そして全部の面倒を押しつけられ、玉座が温まる暇もない)新法王キサンからは仮初めの力に溺れる様を相も変わらず諌められる。

極悪非道ながら殺し屋稼業に命を賭け、依頼された任務に殉じて死んでいった仲間達を誇りに思うボウに対して傲慢な態度で返答した事をきっかけに、自ら造ったサン・ブレイズ(の複製か?)でカスリ傷をつけられただけで一気に凋落してしまうが、最期の最後まで「力」への渇望と執着は凄まじかった。

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