ミ・デス・アバル末妹国

マバディ島の南西には平野部が広がっている。この平野部の東部を占めているのがミ・デス・アバル末妹国だ。この国は、この平野では最も過酷な自然条件を持つ。暖流の影響も少なく、耕作可能な平地も少ないために、国内の食料を自給するのがやっとの状態である。聖拝ペガーナのマバディ寺院があるシーア市?は、冬期には氷雪に閉ざされ、数か月間はほとんど外界との音信が不通になってしまうほどである。
このミ・デス・アバル末妹国は国民全員が聖拝ペガーナの聖職者として宗派に帰依している。全員が聖職者であるこの国には、聖職者のあいだにある上下関係が、身分制度のかわりとして存在する。もっともミ・デス・アバル末妹国ではそれぞれの立場の区分が、神聖ペガーナ側ほど厳密ではない。ミ・デス・アバル末妹国を律する聖拝ペガーナの頂点に立つ人物は、「法王」と呼ばれ、神聖ペガーナの「教皇」と同等の地位に当たる。北部平原に法王を名乗る君主があるが、彼等は実際には大司教で、この場合の法王は神聖ペガーナが与えた特別な称号である。
法王につぐ地位は、「大僧正」である。以下、「僧正」、「法師」、「法蔵」、「侍僧」、「僧子」と続く。それぞれの地位は、神聖ペガーナの同じ序列の地位に相当する。しかし、役割は完全に同じではない。
マバディ島は、原則的に操兵があってはならない土地である。中央のミ・デス・アバル聖王国を除き、東西の両ペガーナの国内には、操兵は1体も存在しない。
ミ・デス・アバル末妹国の軍事を支えるのは、聖拝ペガーナの聖職者で編成した聖拝騎士団「パール・グレル」である。彼等はガナン・カラルのように積極的な進出を行わず、ミ・デス・アバル長姉国から聖拝ペガーナ本山を守るためだけに存在している。

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