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スカード島

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西方南部のスカード湾に浮かぶ面積的には旧王朝諸国の六分の一程度しかないこの島は、三十有余もの小国に分裂している。
国といっても、ほとんどは街か村程度の規模しか持たないもので、この島の二大勢力と呼ばれるロデマスミレイルですら、シャルク法王国ダングス公王朝の一貴族の所領にも満たない。

この地には西方最大規模の鉄鉱山が存在するため、特定の国家の支配下に入るということは、他の国家にとって大変な脅威となる。
かくしてスカードは不可侵の地となり、南部諸国全てが調印した「賢者の協定」をもとに、厳密に管理された取引が行われている。

現在スカード島は、正統な支配者であったオルノーサを弑逆し領地を押領した執政、ロデマス侯爵領を中心としたロデマス派とミレイル教会領を中心とする教会派、アゴスティス公国を中心としたアゴスティス派とで争っている。
なお、セルゲイはロデマス派を、シャルクは教会派を秘密裏に支援をしている。

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