さくら姉ちゃん 8話

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才葉さくら、OLです 今私はカズさんたちと対峙せんと玄関に向かっていました ホンフーさんは乱闘になりそうになったときのために控えておくと言い、一時待機 私と離れる前にこんな言葉を残してどこかに姿を消した 「さくらさん…あなたが母性で大波くんを愛しているなら、あなたにはまだ足りないものがある、そしてそれがわかったなら、その時はどんな力よりも強いものとなってあなたの味方になってくれるでしょう」 「どんな力…よりも」カズさんはとてつもないパワーを持っているし、湯田さんがどんな風に言ってくるかも私には今わからない、そして今のままでダメな理由も… 玄関を開けると中肉中背の眼鏡をかけた男の人、そしてカズさんが立っていた、もう戦いは火花を吹いている 「おうさくらちゃん、お邪魔するで」 「……この子が?」 「こんにちは、才葉さくらです」 「それじゃあ湯田さん」 部屋に上がるとすぐ、急かすようにカズさんが話を切り出してきた それに湯田さんも頷く 「……話は単刀直入に言わせてもらうでやんす、もう大波と付き合うのをやめてほしいのでやんす」 ……やっぱりそう来たね 想像してたけどやっぱストレートだなあ… 「あんたが大波の野球選手になるための妨げになってるでやんす、これを親として見とがめておく訳にはいかんのでやんす」「……まあ、そう言うことや」 ズキッとなる心はカズさんが同調している意味が少しずつわかってくる感触 でも私だって言われっぱなしで居るほどもう弱くはない すぅと深呼吸をし、今はホンフーさんと行動している大波くんを思い、話し出す 「私は大波君にとって必要だと、自負してます」「それはあんたの勝手な思い込みなんじゃないでやんすか?」 思い込みでここまで来れるわけが無いじゃない 大波君が苦しんでいるとき、あなたたちは… 「じゃあ聞いてみます、魔球を投げれなくなった後の大波君に、湯田さんは何をしてあげました?話を聞いて、理解してあげて、そこまでやってくれてたなら私がそれをやることもなかったのでは」……何をしていたの? 「オイラたちは魔球の事なんてなんにも知らなかったから…」 途端に口がモゾモゾとなる 自覚があったんだと確信させられた 「……そんなことは関係ないでやんす!!」逆上「そんなことよりあんたが付き合ってるのがよっぽど問題でやんす!!」責任転嫁「大体年齢はいくつ離れていると思っているで」「うにゃーっ!」「!?」むきーっ! 何から何までわかりきったようなことをよくずけずけと言ってくるの! もう遠慮なんてしてられない 「魔球の事を知らなくても話くらい出来たでしょう?何でしてあげなかったの!大波君はあなた達のオモチャじゃないんですよ、一人の人間として尊重してあげなくて、魔球の事とか世界に必要とか、それ以前の大波君の気持ちを第一に考えようとも、なにもしなかったから、河川敷に逃げ込んだんじゃないんですか!?」 はーっはーっ…息が乱れる 思いっきりをすべて吐き出してしまった、でもこれで…… 「……それがどうしたでやんす?大波には野球しかないでやんすよ?今はよくても、やがて将来困ることになるのは、大波でやんす、人に二つの才能はないでやんすからね」「……さくらちゃんが言ってることはエゴや、言葉だけならなんとでも言えるやろけど、実際アイツの、大波の可能性を広げるのは野球やで、近くで見てるからこそわかるやろ?」 否定できない可能性、それは世界大会の約束の日からうすうすとは感じてはいた、でもその中でも私は必要とされていると… 「……それは」「……あんたが言いたいことも一理あるでやんす、でもここまで大波を育ててきた身としては、あんたのやり方では駄目なのでやんす」 何を言いたいの?何があるって言うの?いきなりの展開に頭がおかしくなりそうになる 「……あんたは母親代わりになってあげられると思っているでやんすけど、逆に言えばオイラたちでも不完全なものを出会って一年弱のあんたがこれからも大波と仲を築いていけるでやんすか?」「それは…」 「最初はわざと、これで諦めてくれたらなとひどい言葉をかけたのは謝るでやんす、でもわかってほしいからこそなのでやんす」「……」湯田さんは先程までのが嘘のかのように優しくかたりかけてきた、この人はやっぱり大波君の育ての親なんだと思わざるを得ない その父親がここまで言うのだから… でも……それでも! 「私は大波君のそばでこれからもいます」「……!」 「湯田さんは……大波君が大好きなんだってことは私さっきので伝わりました、「厳しさの中の優しさ」これを地で行くような優しさが…伝わりました」「……」 「そこに私がいちゃダメでしょうか?確かに甘いと思うかもしれませんが……塩だけじゃ美味しい料理は作れません、砂糖もなくちゃ」 そう、偏っちゃ駄目なんだ 立派な料理に完成するには たくさんの調味料が無いといけない 「塩だけじゃ駄目……ハハハ、確かに」 「アカンで、湯田さん騙されちゃ」 「!?」黙って聞いていたはずのカズさんが、スッと先に出てきて、私の喉元に槍を突きつけた、先の方は当たってきてて、うっすらと赤い血がにじむ 「カズさん…ゴホッ」 「私はこういう風にしかできんからな、悪いけど、塩だけで出来た人間がここに一人おるねん」「グウッ!」 重力がグンと肩に乗ってくる まるで鉛が入ってきた感触 そしてそれはズンズンと重くなる 「……大波見てるんやろ?もう少ししたら首、折れるで……湯田さんも簡単にほだされ過ぎや、そんなに甘くないってこと、知ってるやろ?」 「カズさん…」「……確かに、でやんすかね」もう少しだったのに… 「先にあんたが折れるか?」 くっ…なに言われたって! 私は一緒にいたい!その気持ちはダイヤモンドなんかよりずーっとずーっと私の体も心も固く強くしている だから! 「絶対に諦めないんだから!みゃはは…」そう言った途端に首筋の槍はもっと深く刺さってくる 「もう言葉はおしまいや、喉元かっ切ってな!」 (※BGM、戦っちゃいますか?) ドカーン! 爆風と共にフッと体が軽くなった 「やれやれ…手間をかけさせないで」 「リーダー!?」 黒い…女の人? 「お待たせしましたね、さくらさん、よく頑張りました♪」ホンフーさん…… 「お姉ちゃん…俺のせいで…」 大波君……「気にしなくて、いいんだって、ゲホッゴホッ」 「あんまり喋らないでください、ヒューヒューなってるんですから」確かに触ると赤い血液と共に空いた穴のような感触がする まあまだ、大丈夫ってところかな 空では激しい戦闘が繰り広げられてる 私にはチラチラと顔が見える程度だけど… 「おやおや…ブラックさんが手間取ってますね、いつものカズさんならこんなことはないんですが…まあでもこの程度なら」 何回も空で音が鳴り響く 観客まで出てくる始末になるほど激化していった ドガガッバギギギッ!チュドーン!チュドーン! 「……すごいねあれ」「維織、近くにいってみよう、嫌な予感がする」 数分後、大爆音と共にカズさんの苦しげな表情が見えた 「どうやら決着ですね…」 「カズ、あなたは今回やり過ぎた」 「リーダー……これは譲れんのや、私のポリシーなんや…リーダーに負けても勝負は譲らん!!」一瞬の隙を見てカズさんがこちらに向けて槍を投げてくる 「しまったっ!?」 グサッ! ---- 「……え?お姉ちゃん?」 私の喉元から胸元にかけ、槍が突き刺さった 「……」それを見た大波君が不安げな顔をしている、話しかけなくちゃ 「……!…………!?」あれ…声が…でな…い ホンフーさんが厳しい顔になってくる、大波君は余計に顔を青ざめさせてる…みゃはは 私ってダメなやつだなあ… 「……俺、こんな目に遭わせてまでお姉ちゃんを…お姉ちゃんを」どうしよう…このまんまだと大波君が… 選択肢 A 大波をビンタする B 力を振り絞って話をする

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