比奈鳥そらの不思議な出会い 第一話

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比奈鳥そらと不思議な出会い そらの設定は バッドエンドルート後ということで ……… 「私の、形見…お父さんの」 ああ、まるで他人事のようだ あれから小波のヤツには会ってないな、まあ会いたくもないわけだが。 私が何をしてるのかと言えば、 砂浜をただ歩いているだけ、あんなにやりたかったソフトボールにも、興味はない。 昔の仲間に会うことももうないのだろうな、 チームを渡り歩いた私に、仲間がいたかどうか…ふふふ …ん? 「お嬢ちゃん、こんななんにもねえ砂浜でなにやってんだ」 私の前に現れたのは、いかつい顔に髭を蓄えたおじさん 「…何をしているわけでもないんだ」 「…訳ありかい、話してみな、今日は機嫌がいいんだ」 いつもなら話さないであろうおじさんに、今日はなぜか話をしたくなった、きっとなんにも変わらないだろうなとは思っているのだが。 「…」話を聞いてから、おじさんは 「お前の人生にそれが関係してくるのか?」 …予想外の返答をしてきた 「だって、お父様が私の支えだったんだ!それを失った私など、私ではない…」 「お前の人生の中で、親父さんやその小波ってのが重要だったのはとてもよくわかる、でもお前自身にもなにか大切なものはあったんじゃねえか?」 私だけのもの… 考えてみるが、唐突に切り出されたからか全く頭が働かない。 そんな様子を察したのか、おじさんは 「…来週、またこの海岸に来な、そのときまでに考えておくんだな」と話を切り上げて立ち去っていった 「…私の、私の?」 野球を続けていたのはお父様のため そんな私に残るものなんて あったか…?

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