小波とさくらの20年

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私はあの日からなにも変われなくて (「大好きだって言ってくれたじゃない!!」) 大恋愛もしてみたけどやっぱり気がついてしまった 私はあの人の影を追ってるだけなんだって、 似たような人を探しているだけなんだって。 同窓会でも何となく話しにくかった、 ホントは言いたいこと聞きたいことたくさんあったけど 小さなプライドが邪魔をした。 周りはみんな幸せな家庭を築いてる 「さくらも早く結婚しな~」 そんなことばっかり言われる 「わかってるよ~」 嘘、ホントはなんにもわかってない。 才葉さくら、27才、売れ残り真っ最中です どうして素直にあのとき言えなかったんだろう 親父が生き返った今、そう俺は後悔していた。 別に兄妹でも一緒にいればよかったじゃないか その結果まださくらは結婚してないらしいし、 「…全く俺はバカだよなあ…」 そう言ってぼんやりしてたら着信音が鳴り響く 「はい、小波ですが…」 「俺だよ、才葉だよ」 懐かしい旧友から久しぶりの電話がかかってくる やつは今メジャーで頑張っているそうだ 「もうお互い28だなあ…」 「だなあ」 そして俺たちは他愛のない話で盛り上がる、 その話の最中のことだった。 「おまえさくらのケー番知ってるか?」 さくら、と言う単語にドキッとするが、悟られないようごまかす 「いやあ、知らないけれど?」 「そうか、ならメールで送るよ」 「えっ!?ちょっおまえ」 「それじゃあもう時間も遅いし、じゃあな」 ツーツー… そのあとほんとに才葉は電話番号を送ってきた 「…」俺は内心かけたいと言う気持ちだけになっていた 「…一回なら、な」 私の携帯が突然なり出した 「もしもし、才葉さくらです」 「…よお、さくら」 「わひゃあっ!?」 その声の主は私がもっとも愛した人で、まだ追い続けている人だった 「や、やあ、久しぶりだね…駅以来だね…うにゅー…」 うにゅーが自然に出る、久々の感覚 小波君なんだ 「…」電話の前で小波くんは一回深く深呼吸をしていた、音でわかる 「あのときなんでああしたか、全部話すよ」 「…うん」 …… 予想外だった、私はすっかり嫌われたのだと思っていた、でもそうじゃなくて、私と小波くんが 「…そうだったん…だ…ね」 こらえきれない涙が溢れ出す 声も震えて、小波くんを心配させてしまった 「さくら、ひとつだけ、お願いできるか?」 「うにゅー、な、なあに?」 「俺のことを忘れろとも言わない、兄妹だと信じなくてもいい、でも、さくらはもうさくらの幸せをつかんでほしい」 あーそっかあ、小波くんはナァンニモワカッテナインダ 「…ふっざけないでよ!それで諦める私と思ってんの!?」 「!?」電話の前であせる小波くんが目に浮かぶ 「私は何年待ったと思うの!?20年間近くだよ!?それを今さら諦めるなんて思わないでよね! お兄ちゃんだから何よ!お兄ちゃんだからって私から逃げないで!もう私を離さないで!今すぐにでも会いたいんだよ!?」 私はぶちまけた、20年近い思いを 小波くんは電話の前でうんうんうなってた それでも最後は「…わかったよ、今度、いつもいってた遊園地に行ってみよう」小波くんは私に勝てない 「うん!じゃあまたね!」「…ああ」 そこで電話を切った。 私は空にも浮きそうな気分になっていた 「やったぁ!」 …結局俺はさくらに押されてまた元のよりに戻った 「ねえねえ小波くん!次はどこいこっか♪」 俺も正直待ってたのかもしれない 血が繋がってようが繋がってまいが関係ない 俺はさくらを愛していこう さくらの手を、笑顔を、二度と手放さないように 「…結婚したら養子を育てるか?」 「…うん!」 私は小波くんが大好きだ 俺はさくらが大好きだ だから 「小波くん!」「さくら」 「「ずっと一緒にいよう!」」 終わり

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