side mission 「空挺ヘリの妨害と要人への接触」

(!)メタルギアとのクロスオーバーです

時系列的にはメタルギア2とパワポケ10
会話が成立しているのはご都合主義でお願いします





ありえたかもしれない、もうひとつの擬史

男はミッションを受けるのを最初はとても嫌がる
「この程度なら俺じゃなくてもできる、なんで俺が」
ラッキーストライクを口にたくわえて
迷彩服を着たその男は
ソリッド・スネークと呼ばれていた
彼の上司であり戦友のロイ・キャンベルがそんな彼をなだめる
「まあそう言わないでくれ、これはしくじることの許されない……人類に関わるレベルの事象なんだから」
「こんなミッションがか?」スネークはとぼけるがキャンベルは声色を変えず言葉を続ける
「これから君が関わる人物の結果次第で人類が滅びるかもしれんのだよ、あと、その本人もその結果命を早く捨てる事となるだろうね」
「ほほう…そいつの人生には興味ないが……話を続けろ」キャンベルの様子にスネークもようやく興味をもち始め、タバコを消し、机のコーヒーに口をつける
「君に頼みたいことは、要人と「ジャジメント」の接触を回避させること、そして要人の説得だ」
「説得だぁ?この俺がか…尋問でもしてやればいいのか?」
「何を言ってるんだ、相手は普通の女子高生だぞ」そこまで言った途端スネークの口から含んでいたコーヒーが思いきり吐き出された
「女子高生!?女子高生が世界を滅ぼすだなんて悪い冗談だな、なんだ?改造人間かなんかなのか?それか…この俺みたいに遺伝子操作で生まれたのか?」ソリッド・スネークは遺伝子操作でこの世に生を受け、生まれたときから訓練を積んで戦うために育て上げられたのだ
「いや、親は普通の政治家だ、いたって本人以外は普通の女子高生だよ」
「で?その本人は?」「一言で言うならカリスマだな、求められている人格になり変わる能力を持っている」
「カリスマ…」

「カリスマなんて世の中にいままでいくらでも居ただろう」スネーク自身、ビックボスと言うカリスマを知っている
「そうだなあ…ただのカリスマならお前が動くこともなかっただろう
だが、例えるならこの子はビックボスにもビッグ・ママにもなりえるのだ」
「はあ!?」にわかには信じがたいだろう、性別もなにもかも違う二人に
一人の少女が成り代われると言うのだ
「そう、この子は求められたものになり得る、世界を掌握することなんて簡単だろう……」「そんな人物がどうしていままで知られなかった?」
「当たり前だろう?特殊な訓練を受けたわけでもないんだから「ジャジメント」もビデオを見るまではその子の存在を知らなかったらしい」
話を聞いてるうちにスネークは興味がだんだんと沸いてきていた
単純な強さだけはない人材と言うのが久々であったからだろうか
はたまた単なる気まぐれか
「……それで、俺はジャジメントを追い返した上で更にその女の子を口説けと?俺に口説けない女はいない、簡単なことだ」「……もし人格がスネークの求めるものに変化されたら逆にやられるかもしれんな」「冗談はよしてくれ、ちなみにそいつはコブ付きか?」
「ああ、そうだが?」「……」この時スネークにあるひとつの考えが浮かんだ
「まあいい、了解した」

「本当の私はただの小心者なのよ!!」
「……それでも愛してる!!」
「……愛でなんでも解決すると思うなこの愚か者!」
……
「こちらスネーク、修羅場に遭遇した…」「なんだって?とにかく30分後にそちらにジャジメントのヘリがたどり着く、何とかして追い返すか、破壊しろ」「了解、オーバー」
ヘリがたどり着くまで時間がまだあるので、スネークは小波との接触を図る
「……本当にいくのか」ヘリポートに一人先行く紫杏を見て小波は呆けていた
「ちょっと待った、手を上げろ」
「!?」そこに迷彩服を着たスネークが現れる
「な、なんだ!?」「……お前はあの女を諦めるのか?答えろ」「……」
小波からすれば先ほど終わった話だった「そうだよ」「……弱い男だ」「だってしょうがないだろ!」見知らぬ男にずけずけと言われ、さすがの小波も剣幕を立てて怒鳴る
「……お前はここで引けばこれからずっと後悔するだろう、俺からすればバカらしいことだが…もう一度だけチャンスをやる」「チャンス?なにも知らないお前が何をできるんだ!」
青いなあ……スネークはかつての自分を懐かしむふしをみせ
「まあ待っていろ……勝手に逃げたら殺すからな」そこまで言い再び林のなかに姿を消した
「な、なんなんだ…もう一度、か」
小波はとりあえず動かないことにした
そしてもう一度が来たときのために無い脳みそをフル回転させて言葉を練りながら

ジャジメントのヘリがうっすらと姿を見せた
「もうすぐで目的地です、ルッカさま」「うむ」
スネークは崖のギリギリまで来てモシンナガンを構える
「こっちの方はさっさと済ませてしまおう」そして照準にヘリローターが入ると同時に発砲
弾丸は見事にヘリローターを直撃し、動きを止めさせることに成功
「なんだ?ヘリの動きが…!」
ヘリ内部はもちろん大混乱
「ルッカさま!ヘリに何者かの攻撃が!ローターが動きません!」
「何ぃ!……おのれオオガミか!?くそっここはヘリを捨てて本社からの救助を待つのだ!ミス紫杏との合流は中止だ!」
しばらくするとヘリは轟音をたてて爆発炎上、後沈没した
「……なんだ?」
紫杏にはヘリの様子がよく見えていない、予定を過ぎても来ないので不審に思っているとそこへ
「ヘリならしばらく前に海に沈んだ」
「!?」スネークが現れる

「……あなたには一体だれだ?そしてヘリが沈んだとはどう言うことだ」
「俺が沈めた、お前とジャジメントの接触をいやがる人物がいるってことだ」スネークの説明にポカンとするしかない紫杏、スネークは話を続ける
「相手のジャジメントとも後に話はつく、お前は普通の女子高生としてこれからも過ごすんだな」「……ふざけるな!もう私には何も残ってない…恋人も捨ててきたんだぞ!」先ほど別れたばかりの恋人を思い、そしてこれからに絶望し紫杏は涙と震えが止まらない
「……お前の恋人とやらとも接触済みだ…これが何を意味するかわかるな?」「!!」嘘は言ってない、だがこの状況だと紫杏に浮かぶ考えは悪いものしか考え付かない
「……小波にまで手を出すことはなかっただろう!殺すなら私だけでも!」「……そうだ、全部お前のせい…お前は人の望む人格になれると聞いていたが…すべて嘘のようだな、本当はお前はお前のために動いていただけだ」「そんなことは…」スネークはここぞと言わんばかりに紫杏を言葉で攻める
「そしてその結果、お前は何もかも失ったんだ、なにが人の望む人格だ、ただの自己満足じゃないか」
「やめろ…やめてくれ…」「そんなお前にはこいつの相手がお似合いだな」
ドサッと言う音がしたあと
紫杏の前には小波が居た

「小波…殺されたんじゃないかと!」
紫杏は小波に思いっきりだきつく
「……小僧、言ってやれ」
「紫杏!お前は箱の中の猫だ!さっきお前がいってたことは猫が暑くなってふたちょっとを開けただけのことだ、またすぐに閉じればいいんだ」
「まあ……こいつもお前も、自分のために動くだけの自己中野郎なんだから、大人しく二人だけの世界にいろってことだ」「……スネーク、君意味わかってないだろ」「黙ってろキャンベル」
紫杏は呆気にとられたような顔をして、そして笑った
「そんな解釈は…聞いたこともないなあ、あっはっはは…ありがとう、小波」
「これに懲りたら、もう二度とこんな話には耳を貸さないことだな……掛け替えの無いものを失うところだったぞ」「言われなくてもわかっている」
紫杏が苦笑いをして、小波も目線をそらす
「最後にひとつアドバイスをくれてやろう……これは俺の尊敬した人物の言葉だ「最後まで決して諦めない、窮地でも成功をイメージする」」「最後まで決して諦めない…」
しばらくして迎えのヘリが来るとスネークは去っていった
「ヘリが遠ざかっていく…どうやら説得は失敗のようね」「疲れたからウチは寝る!」

その後ジャジメントは紫杏を諦める事となり
紫杏は晴れて自由の身となった
今は小波と仲良く散歩している
「そういえば小波……あのときどこに隠れていたの?」「ああ…あのときはね…」
…………
「待たせたな」スネークが再び現れたのは姿を消してからわずか五分後のこと、小波はその早さに驚いた「……すごいね、おじさん」
「小僧、ヘリは撃ち落とした、あとはお前次第だ」「……もし説得に失敗したらどうするんだよ…俺は怖い…」
「……いいか小僧、言葉を信じるな、言葉の持つ意味を信じろ」
「言葉の意味を…そうだ!」小波の頭にシュレティンガーの猫の話が思い浮かぶ
「ありがとうおじさん…頑張ってみるよ」「どっちにしろつれていくつもりだったがな、さ、段ボールのなかに入って俺の後ろに隠れてろ」
段ボールをスネークが取り出すと小波の目が変わる「なにそれ!カッコいい!」その言葉を聞いたスネークも目を光らせる「そうか!お前にもわかるか!日本にも理解者がいたとはな、よし!お前には特別な段ボールをあとでやろう!」「マジで!?ありがとう!」「大事にしろよ!」
…………
「……と言うわけで迷彩段ボールの中に隠れてたんだ、そしてお前が顔を伏せたときに担ぎ上げられた」
「……男とはよくわからないものね…それでもらった段ボールって?」
「よくぞ聞いてくれた、今から見せようと思ってたんだ」草むらの中から小波がその段ボールを引っ張り出すと
紫杏も目を光らせる
「これは!」「そう!段ボール戦車だ!」それは段ボールの形をした戦車
「は、入ってみたい…」「ふっふっふっ…これは二人載りだ!」「小波……あたしはお前と付き合っててよかった!」次の瞬間には二人は段ボールの中だった
「これで校舎内を駆け抜けるぞー!」
「おー!」そしてあっという間に段ボールは走り出していく
「ちょっとまたんかーい!ってはや!」「何をしてるのカズ!追いかけるわよ!手遅れになる前に!」
「いけいけどんどーん!」「あっはっはは!たのしいな!」
翌日、砲撃をしながら走る謎の段ボールに高校が襲撃されたとの記事が三面に載ったと言う…

「紫杏と小波、謹慎」
「「はい…」」「追いかけるのむっちゃ疲れた上に砲撃されるなんてあんまりや…」
…………
太平洋上空
「スネーク、カリスマはどうだった?」「カリスマも、恋人の前ではただの女子高生だよ」
「そうか、まあ覚醒前ではあったしな」「まあ息抜きにはちょうどよかった」帰りのヘリの中、キャンベルとスネークが雑談を交わしていた
「ジャジメントはこれからどうなるんだ?」「さあ?だがいくらジャジメントでも我々の事を強く糾弾はできないだろう」「そうだな、それにしてもあいつらは若かった」「おいおいスネーク、珍しいなあ」
ヘリから遠く覗く地平線を見ながらたそがれるスネーク
その目にはまるでこの先が見通せてるかのようだ
「スネーク、俺たちには確実には明日はない、でも未来を夢見ることはできる、それでは不満足か?」
「……ああ、それだけで十分だ」
ここで一旦通信は切られた
スネークはヘリの中の椅子にゆっくりと腰掛けながらラッキーストライクに火をつける


「……流されてゆけ、俺はとどまることしかできないからな…若者たちよ…」