14主の墓参り

俺が魔球を使えるようになった頃とは
人々も何もかもが変わってきてくる
あのジオットとか言う人は全く見なくなったし
オオガミ社長も老けてきた
俺の周りで言えば…
「何物ふけってるの?あなた」
さやかと結婚して5年になるかな
俺ももう25歳だ
…まあでも
ホンフーさんは今でも変わらないし
カズさんは相変わらず幸薄そう
でも…
「…ちょっと、ね、いまから出掛けるけど着いてくる?」

俺にタイムマシンを託してくれたあの人はあの後死んでしまったらしい
そう聞いたとき、なぜか俺は涙が止まらなかった
父さん達が心配してくるけど、理由がわからない
その理由を求めて色んな人に話を聞いた
ミーナさんは「それは大きくなったらわかります」
カズさんは「うちにもそんなときがあるよ」
ホンフーさんは「フフ…それを知るにはあなたはまだ経験が足りない、まず成長しなさい」
みんな曖昧な答えしかくれなかった
でも二十歳の時オオガミ社長が
「君のお父さんとお母さんのことを改めて説明しておくよ」とあのときは見なかった書類をみた
そして俺は父親をたどった
するとなぜかがわかってしまった

俺の父親は世界で有数のエージェントで野球選手
母親は…まあ今はいいとして
その父の事を俺は色んな人に聞き回った
どんなルートでも
知り合いからでも、知らないひとからでも
そうして親父とあの人がどんな関係だったかが…
………
「…白瀬さん、親父さん」俺は親父とその横の小さな墓標「白瀬」に花を手向けた
「ここがあなたの本当のお父さんとお母さんのお墓?」
「…いや、もう一人いるんだ」
「?」
白瀬さんは
グッドよりベターを好んだらしい
だったらいま、ここに眠っていると言うことは
白瀬さんにとって
ベターなことなのだろう
それをグッドと捉えないのがあの人らしい
「…今日はあるひとからお供えものをもらってるんですよ」
俺はそのお供えものをおいて
墓を立ち去った


「白瀬さんへ
ひよりんより、エンドレスカセットテープ」

~あの世
「あのガキぶっ殺してやろうかなぁ!?
いきなり目の前真っ暗なったわよ!!」
「…まあまあ落ち着けよ」