さくら姉ちゃん 2話

私才葉さくら、OLです
今、私は自分の発言を後悔すると共に誇らしく思ってます
「フィンチーズ優勝~!!大波のサヨナラホームラーン!」
……河川敷で約束したこと
「世界大会で優勝したら付き合ったげる!」
忘れてるわけないよね…みゃはは
優勝から数日後、私は大波くんから河川敷へのお呼び出しを受ける
「どうしよ~お兄ちゃん~」
「自分の発言には責任もてよ~っとしか言えないなあ~」酒井だか沢村だかに成績で負けてからお兄ちゃんひねくれてる?
「10勝11敗防御率3.75の何が悪いんだよ~ちくしょ~おおう」
まーた煽り酒か、体壊れちゃうんじゃないかと気が気でない
「さくらも女ならビシッと受け止めてこい!ふにゃら~」
「……わかってるわよ」
酔っぱらったお兄ちゃんに励まされ
勇気が出た私は河川敷に一直線に走り抜けていった
優勝した、その瞬間は打球を見ていた
しかし次の時にはもう俺の頭の中にはひとつの考えしか残ってなかった
「これでさくらお姉ちゃんと付き合える!」

河川敷にいくと大波くんが一足先に寝ころがっていた
いつもの服で来るところを見るに
緊張通り越して壊れてるかな?
「大波くん♪きーたよっ♪」
「お姉ちゃん!」
んんー!このお姉ちゃんって言われるたびにジュンってなるねえ…
「まずは優勝おめでとう、みゃはは」
「あ、ありがとごさいます…」
緊張してる、わかりやすい
「……お姉ちゃん…えっと」
ついに来たか!
…って思ったそのとき
「あ、大波くん~おめでと~♡」
「じ、准さん…」「!?」
…見た感じは私と同じ年かな…?
…なんかすごい威圧してくるよお~
「な、なんですか?」「ねえ大波君、この人だあれ?」「無視!?」
「この人はさくら姉ちゃん!俺に魔球をまた投げられるようにしてくれたんだ!」「そ、そうなのです!」
「…」うわあ…ジーって見てくるよお
何々?あの人いったいなんなの?
「…大波君、あの人はね、ショタコンって言うんだよ」「ちょーっとまったあ!」いきなりなに言い出すのこの人!?
「あら?ショタコンじゃないんてますか?」「私の!?どこが!?」
「ショタコンってのはよくわからないけど…さくら姉ちゃんは俺の大事な人なんだ!」
大波くん……
たぶんそれガソリン継ぎ足しただけかも…

「ちょっとこのショタコン借りてくね?」「え?」「ね?じゃ、またあとで!」何て眼力してるんだこの人は…
無理矢理橋の下に来させられたよ…
「……さて、ショタコンさん♪大波君に何をしたのかなあ?」「な、なにもしてないです!」「魔球の手助けとか言ってあんなことやこんなこと…」「してません!なんですか!さっきから突っかかってきて!」
いきなりショタコン呼ばわりされて黙るほど私も安くはないのよ!
「大波君は確かに将来化けるけど、今のうちに唾つけるのは感心できないなあ…」「いやむしろこっちが求愛されてて…」とりあえず事実を伝えて…
「…へー?何があったのお?」
しめた!「実は~~」
あらかたの事情は説明来た
これでこの変な人もわかってくれるかな?
「…私も手助けしたのに(ボソ)」「?」
「と、とにかくそう言うことなので、みゃはは…」「まって?たぶんあの子告白してくるよ?……受けるの?」ウッ、キツいところ突いてくるなあ…

「世界大会とまで吊り上げておいて断るなんて、ひどいよねえ?」「うっ」
「かといって受けるのも犯罪ですよね~♡」「ぐにゅ~」
「あなた、とんでもない人ですね、まるでうちの…いやなんでもないです」
ぐぅ~…言い返せないよぉ
「……本当に受けちゃうんですかあ?」「わっ…私は大波君の気持ちを大事にしたいなぁ…」「…」
うっ、また睨んできたよぉ…
「それ相応の覚悟があるんですね?」
……ん?私、試されてる?ならば!
「もちろんです!大波君が私をす、好きなら…受け入れる覚悟はあります!」……怒られる?
「……私の周りには変人しか来ないのかなあ…いいですよ♡私はもうなにも言わないですよ♡ショタコンさん」
認められたの…かな?「ショタコンは余計!とにかく行きますからねっ!」
「あ、待った待った」?なんだろ…!?
女の人は無理矢理グイッと私を引き寄せて
「あの子にファーストを上げさせるのだけは邪魔させてもらうね♡」「はむっ…んっ!?」
私の…ファーストキス…女の人なんて…
しかも長い!?この人そっち系!?
「…ぷはぁ、これでよしかな」「ふにゃ~…ひどいれす…」「とにかく行ってらっしゃいませ~♪」
ご、強引だ…
準備万端で待っていたら准さんに邪魔されてかれこれ20分過ぎた「ぐぉお~…焦れる~」
「お、おまたせ…大波…くん」やけにヘトヘトになってさくら姉ちゃんが帰ってきた
「姉ちゃんどうかしたの?」「同化したの…」
俺にはよくわからないが察してくれといった様子だったのでそこから先は聞かないことにした
それに、俺が聞きたい質問はひとつだけだ
俺は気合いを入れ直してお姉ちゃんの方に向いた
「…お姉ちゃん、俺、約束守ったよ、だから、付き合ってほしいんだ…俺な、最初はガンバーズの人だからってだけでお姉ちゃんに興味を持ったんだ、でもそれからいろんな事があってさ、お姉ちゃんといるときだけは、
日常を感じられたんだ…もちろん、魔球を投げている以上非日常と無縁ではいられないでも!お姉ちゃんといて、お姉ちゃんの暖かさに甘えたい、日常を忘れたくない」…我ながら恥ずかしい…
……
大波君…そこまで考えてたの…
日常かあ…
なら私が出せる答えはひとつしかないよね
私も大波君のかおを見つめた
「…うん、よく頑張ったね、大波君、大波君はこの一年ですごく変わったと思うよ、偉い偉い!
だから約束通り…私は大波君と付き合います!」
…言っちゃった!…あれ?大波君が泣いて…そっか
じゃあ、彼女として最初にしてあげること
私は泣いてる大波君をおおうように抱き寄せ
「よしよし、よしよし」とひたすら撫でた、大波君はずっと泣いていた
甘えたい盛りの頃我慢してきたんだもんね…
「…これからは守ってあげるからね、大波君」
……
俺はあふれでる涙を押さえられなかった
生まれたときから野球ばかりで
恋愛なんて考えてもなかった俺だからからなのか
お姉ちゃんに抱き締められると涙が止まらなくなってしょうがない
そして、一度言いたかった言葉
「うっ…うぅ~……お母さん……」
そこで俺は静かに眠りについた
……
「…お母さん…か、私が」
大波君はきっと心の中にお母さんを作り出して
そのお母さんにそっくりな人をずっと探してたんだと思う
そしてそれが、偶然私だったんだ
なら私は大波君を精一杯甘えさせてやろう
大波君が今まで我慢してきた分も