相模原線延伸の現在の可能性は?

○断念

京王帝都相模原線は建設開始当初、調布駅から相模中野駅(当時津久井町、現相模原市緑区)の計画で同区間の免許も取得していました
しかし、多摩センターまで開通してから工事が遅れ、建設費も高騰。橋本駅以降はニュータウン新線の補助金が受けられないことなどから断念。免許も1988年に失効しました。

○現在

とはいえ、計画は完全に消滅したわけではありません。
神奈川県としては未だに鉄道新線計画の一つとして構想しているようです。
神奈川県鉄道輸送力増強促進会議 平成26年度 京王電鉄への要望と回答での要望・回答は以下の通りです。

県の要望

相模原市橋本地域周辺から津久井地域においては、相模原線の開業により市街地開発が進み、都心部への通勤通学をはじめとして、今後一層の利用者増が見込まれます。
しかしながら、津久井地域から橋本駅への交通は大変不便な状況にあり、地域住民の相模原線の橋本以西への鉄道延伸に寄せる期待は非常に大きなものがあります。
貴社におかれては、鉄道新線の建設は特別な条件(公設民営方式など)が整備されなければ困難とのことですが、このような実情をご賢察いただき、
相模原線の橋本以西、津久井方面への延伸について引き続きご検討され、延伸計画を具体化されるよう要望いたします。

京王電鉄の回答

津久井方面への延伸計画については、用地取得が難しいことや莫大な建設費が必要であることなどを勘案すると、弊社単独での鉄道路線の建設は極めて困難です。
今後、橋本以西において急速な開発の進展など、輸送需要面で大きな環境の変化があり、かつ、新たに上下分離方式等の鉄道の整備方式が導入される場合には、
地域の発展のために協力いたしたいと考えております。

つまり、京王電鉄は建設そのものを否定していません。
むしろ「協力いたしたいと考えております。」とさえ言っています。
では何が不可能かと言っているかといえば「弊社単独での建設」です。
用地取得・建設費・需要の三点が問題のようです。

ところでこの「問答」は相当前から毎年やっているようで、どうやら政令指定都市となっても変化はなかったようです(笑)

しかしながら、リニア中央新幹線が開業するというこれまでにないビッグチャンスが待ち構えています。
これを最大限利用したら建設できたりしないでしょうか......!
最終更新:2015年07月02日 21:42