シュヴァンクマイエルらしい現代ファンタジー -- PKA 2006-04-28 01:50:33
ビデオ(DVD)ジャケットは、上のamazonリンクの画像にある通り、何となくオシャレなヨーロッパ映画風のデザインですが、実にシュヴァンクマイエルらしい病的なダーク・ファンタジー作品に仕上がっています。彼の作品といえばコマ撮り撮影によるアニメーションが特徴ですが、本作ではその使用頻度が若干少なめな代わりに、使っている場面のインパクトは凄まじいものがあります。本作に登場するオティーク(オテサーネク)がコマ撮りで動く場面には、遊星からの物体X?に登場する物体X以上の生理的嫌悪感を抱く人も少なくないのではないでしょうか。ハッキリ言うと、これはかなりグロテスクな怪物ホラー映画ですので、そういうのが苦手な人には全くお勧めできません。しかし、それが苦手ではない人には、ホラー映画としての側面、詩的映画としての側面ともに、一見の価値のある映画だと思います。