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知略と決意のとき」(2008/07/21 (月) 23:49:02) の最新版変更点

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*知略と決意のとき  血塗られた戦場に似つかわしくない女性の声が彼らにも朝の訪れを告げていた。  G-3放送局。カブトムシの異形との激戦を終えた一行はそこで休息をとっていた。 「…9名ですか」 未だ気を失っている侑斗の携帯を借り、放送を聞く香川は決して少なくはない犠牲者に思いを馳せた。この中にも東條による被害者がいるのだろうか。  放送の中で特に気になったのは死者の蘇生に対する制限。東條に殺される寸前までしか覚えがない自分がこの場にいる以上、スマートブレイン社にそのような力があっても不思議ではない。  しかし、灰化や重要な部位が欠けた状態からは蘇生出来ない。これはどういうことだろうか。 「やはり…詭弁ですかね…」 ぽつりと呟いた一言に黙って放送を聞いていた金居も香川の方を向いた。 「何のことだ?」 「先程の蘇生に対する制限の話のことです。恐らく半分以上は嘘でしょう」 「…何故そう思う」 金居の目が香川の言葉を全く信用していないことが明らかに分かった。 「灰化などは本当に蘇生不可能かもしれませんが、あの放送で実際に伝えたかったことは"首輪を取るな"ということでしょうね。灰化もせず、体の重要な部位も欠けずに首輪を取ることは出来ない。それに仲間の蘇生を餌に闘いを誘っている可能性も…」 的を射た正確かつ納得出来る意見が次々と飛び出してくる香川の姿に金居は若干の期待を取り戻した。戦闘力には欠けるがこの頭は十分武器になる。 「ところで…これからどうしますか? 桜井君が起きたら電車にでも乗って北上しますか?」 地図によれば北には研究所や大学がある。主催者が牽制をかけてくるからにはそれらの場所で首輪を解除出来る可能性は高い。もっとも、主催者がそんなに簡単に事を運ばせてくれるとも思えないが… 「電車はやめておこう。誰が使うか分かったものじゃない」 「…そうですね」 自らの提案が受け入れられ、金居は内心ほっとした。犠牲者の名前には知り合いがまだ残っている。不特定多数が利用する場に行けば橘のような知り合いに会う可能性が高い。 「…ここは?」 ようやく目を覚ました侑斗は上体を起こすと辺りをキョロキョロと見渡す。 「G-3にある放送局の中です。先程、放送がありまして……」 香川は放送内容の要点を何も見ず、尚且つ寸分違わずに話し続ける。あまりの記憶力に侑斗、金居はただただ驚くばかりである。加えて先程の戦闘の顛末も語られていく。 「……以上です」 「そうですか…すみません……」 自分の不甲斐なさが香川に多大な迷惑をかけてしまった。その事実が若い侑斗にはひたすらに辛かった。  それに加え、呼ばれたモモタロスの名。知り合いの死は誰にとっても、どんな相手であっても気分の良いものではない。  そんな中、唯一の喜びは呼ばれなかった2つの名前。未来の自分が存在をかけて守った娘"ハナ"、最高の相棒"デネブ"。 「俺はもう大丈夫です…行きましょう!」 力強く立ち上がる侑斗の姿を見て香川、金居も後に続いた。 「6時間で9人。思ったよりも闘いはハイペースです…急ぎましょう!」 「はい!」 何としてもこれ以上の闘いを阻止する。2人はその決意を再び込めた。 (まだ1日は長い…もう少し頑張ってくれよ…)  彼らの決意溢れる背中と懐に忍ばすた写真を見比べる。金居の企みもまた静かに進みつつあった。 **ステータス表 【香川英行@仮面ライダー龍騎】 【1日目 現時刻:早朝】 【現在地:G-3放送局】 [時間軸]:東條悟に殺害される直前 [状態]:強い決意。全身に中程度のダメージ、中程度の疲労。1時間変身不可(オルタナティブ・ゼロ) [装備]:神経断裂弾(三発)、シグザウアー SSG-3000 [道具]:煤けた首輪、双眼鏡 [思考・状況] 1:殺し合いの阻止 2:侑斗の生存を優先。 3:北崎(名前は知らない)を倒す。 4:東條、北崎(名前は知らない)、ガドル(名前は知らない)を警戒 5:五代雄介に一条薫の死を伝える。 6:金居は信用できない。邪魔になるなら切り捨てる。 7:侑斗を生存させるため、盾となるべく変身アイテム、盾となる参加者を引き入れる。 [備考] ※変身回数、時間の制限に気づきましたが詳細な事は知りません。 ※剣世界の事についておおまかな知識を得ましたが、仮面ライダーやBOARDの事など金居が伏せた部分があります。 ※神経断裂弾の残りの弾数、首輪の損傷具合は不明です。 ※死者の蘇生に対する制限はスマートブレイン社の詭弁。首輪はそう簡単には外せないと考えています。 【桜井侑斗@仮面ライダー電王】 【1日目 現時刻:早朝】 【現在地:G-3放送局】 [時間軸]:最終回直後 [状態]:深い悲しみ、強い決意。ハナ、デネブの無事に安堵。全身に中程度のダメージ、中程度の疲労。1時間変身不能(ゼロノス) [装備]:なし [道具]:基本支給品×2、ゼロノスカード4枚、不明支給品1~3(確認済・このメンバーでは戦闘に役に立たない)     一条の支給品0~1(確認済・このメンバーでは戦闘に役に立てない) [思考・状況] 1:殺し合いの阻止 2:香川と行動しつつ仲間との合流を目指す 3:自分と同じ顔をした少年(桐矢)への疑問。保護が必要ならそうする。 4:北崎(名前は知らない)、ガドル(名前は知らない)を倒す。 5:五代雄介に一条薫の死を伝える。 6:金居は気に食わないが戦力が必要。坊やって言うな! [備考] ※変身回数、時間の制限に気づきましたが詳細な事は知りません。 ※剣世界の事についておおまかな知識を得ましたが、仮面ライダーやBOARDの事など金居が伏せた部分があります。 【金居@仮面ライダー剣】 【1日目 現時刻:早朝】 【現在地:G-3放送局】 [時間軸]:45話終了後 [状態]:疲労と負傷共に中。 [装備]:なし  [道具]:基本支給品×2、コーヒーセット、デジタル一眼レフ(CFカード)、望遠レンズ     Lサイズの写真(香川の発砲シーン) [思考・状況] 1:可能な範囲で殺し合いの内幕をさぐる。 2:橘とは会いたくない、というか知り合いに会いたくない。 3:東條が参加者を減らしてくれる事に期待。 4:利用できる参加者は利用し、障害となる参加者は状況によっては殺害する。 5:この二人を利用して上手く生き残る。邪魔になるなら殺す。 6:香川英行の高い知能ならば首輪を解除する方法を思いつくのではと期待。 7:二人の戦闘力に僅かに落胆。 [備考] ※香川・侑斗と簡単な情報交換を行いました。しかし、仮面ライダーとの敵対や東條と約束を交わした事など、自分に不利になる情報は伏せました。 ※ライフル・首輪を香川に譲渡しました。 ※桐矢と侑斗は別人だと認識しています。 共通思考 ※不特定多数の人物が利用する電車はリスク回避のために使用しない。 |053:[[二匹の蛇は何を唄う]]|投下順|055:[[The flames of destiny/炎の果てに(前編)]]| |053:[[二匹の蛇は何を唄う]]|時系列順|056:[[闇の中では]]| |042:[[暗雲]]|[[香川英行]]|000:[[後の作品]]| |042:[[暗雲]]|[[桜井侑斗]]|000:[[後の作品]]| |042:[[暗雲]]|[[金居]]|000:[[後の作品]]|
*知略と決意のとき  血塗られた戦場に似つかわしくない女性の声が彼らにも朝の訪れを告げていた。  G-3放送局。カブトムシの異形との激戦を終えた一行はそこで休息をとっていた。 「…9名ですか」 未だ気を失っている侑斗の携帯を借り、放送を聞く香川は決して少なくはない犠牲者に思いを馳せた。この中にも東條による被害者がいるのだろうか。  放送の中で特に気になったのは死者の蘇生に対する制限。東條に殺される寸前までしか覚えがない自分がこの場にいる以上、スマートブレイン社にそのような力があっても不思議ではない。  しかし、灰化や重要な部位が欠けた状態からは蘇生出来ない。これはどういうことだろうか。 「やはり…詭弁ですかね…」 ぽつりと呟いた一言に黙って放送を聞いていた金居も香川の方を向いた。 「何のことだ?」 「先程の蘇生に対する制限の話のことです。恐らく半分以上は嘘でしょう」 「…何故そう思う」 金居の目が香川の言葉を全く信用していないことが明らかに分かった。 「灰化などは本当に蘇生不可能かもしれませんが、あの放送で実際に伝えたかったことは"首輪を取るな"ということでしょうね。灰化もせず、体の重要な部位も欠けずに首輪を取ることは出来ない。それに仲間の蘇生を餌に闘いを誘っている可能性も…」 的を射た正確かつ納得出来る意見が次々と飛び出してくる香川の姿に金居は若干の期待を取り戻した。戦闘力には欠けるがこの頭は十分武器になる。 「ところで…これからどうしますか? 桜井君が起きたら電車にでも乗って北上しますか?」 地図によれば北には研究所や大学がある。主催者が牽制をかけてくるからにはそれらの場所で首輪を解除出来る可能性は高い。もっとも、主催者がそんなに簡単に事を運ばせてくれるとも思えないが… 「電車はやめておこう。誰が使うか分かったものじゃない」 「…そうですね」 自らの提案が受け入れられ、金居は内心ほっとした。犠牲者の名前には知り合いがまだ残っている。不特定多数が利用する場に行けば橘のような知り合いに会う可能性が高い。 「…ここは?」 ようやく目を覚ました侑斗は上体を起こすと辺りをキョロキョロと見渡す。 「G-3にある放送局の中です。先程、放送がありまして……」 香川は放送内容の要点を何も見ず、尚且つ寸分違わずに話し続ける。あまりの記憶力に侑斗、金居はただただ驚くばかりである。加えて先程の戦闘の顛末も語られていく。 「……以上です」 「そうですか…すみません……」 自分の不甲斐なさが香川に多大な迷惑をかけてしまった。その事実が若い侑斗にはひたすらに辛かった。  それに加え、呼ばれたモモタロスの名。知り合いの死は誰にとっても、どんな相手であっても気分の良いものではない。  そんな中、唯一の喜びは呼ばれなかった2つの名前。未来の自分が存在をかけて守った娘"ハナ"、最高の相棒"デネブ"。 「俺はもう大丈夫です…行きましょう!」 力強く立ち上がる侑斗の姿を見て香川、金居も後に続いた。 「6時間で9人。思ったよりも闘いはハイペースです…急ぎましょう!」 「はい!」 何としてもこれ以上の闘いを阻止する。2人はその決意を再び込めた。 (まだ1日は長い…もう少し頑張ってくれよ…)  彼らの決意溢れる背中と懐に忍ばすた写真を見比べる。金居の企みもまた静かに進みつつあった。 **ステータス表 【香川英行@仮面ライダー龍騎】 【1日目 現時刻:早朝】 【現在地:G-3放送局】 [時間軸]:東條悟に殺害される直前 [状態]:強い決意。全身に中程度のダメージ、中程度の疲労。1時間変身不可(オルタナティブ・ゼロ) [装備]:神経断裂弾(三発)、シグザウアー SSG-3000 [道具]:煤けた首輪、双眼鏡 [思考・状況] 1:殺し合いの阻止 2:侑斗の生存を優先。 3:北崎(名前は知らない)を倒す。 4:東條、北崎(名前は知らない)、ガドル(名前は知らない)を警戒 5:五代雄介に一条薫の死を伝える。 6:金居は信用できない。邪魔になるなら切り捨てる。 7:侑斗を生存させるため、盾となるべく変身アイテム、盾となる参加者を引き入れる。 [備考] ※変身回数、時間の制限に気づきましたが詳細な事は知りません。 ※剣世界の事についておおまかな知識を得ましたが、仮面ライダーやBOARDの事など金居が伏せた部分があります。 ※神経断裂弾の残りの弾数、首輪の損傷具合は不明です。 ※死者の蘇生に対する制限はスマートブレイン社の詭弁。首輪はそう簡単には外せないと考えています。 【桜井侑斗@仮面ライダー電王】 【1日目 現時刻:早朝】 【現在地:G-3放送局】 [時間軸]:最終回直後 [状態]:深い悲しみ、強い決意。ハナ、デネブの無事に安堵。全身に中程度のダメージ、中程度の疲労。1時間変身不能(ゼロノス) [装備]:なし [道具]:基本支給品×2、ゼロノスカード4枚、不明支給品1~3(確認済・このメンバーでは戦闘に役に立たない)     一条の支給品0~1(確認済・このメンバーでは戦闘に役に立てない) [思考・状況] 1:殺し合いの阻止 2:香川と行動しつつ仲間との合流を目指す 3:自分と同じ顔をした少年(桐矢)への疑問。保護が必要ならそうする。 4:北崎(名前は知らない)、ガドル(名前は知らない)を倒す。 5:五代雄介に一条薫の死を伝える。 6:金居は気に食わないが戦力が必要。坊やって言うな! [備考] ※変身回数、時間の制限に気づきましたが詳細な事は知りません。 ※剣世界の事についておおまかな知識を得ましたが、仮面ライダーやBOARDの事など金居が伏せた部分があります。 【金居@仮面ライダー剣】 【1日目 現時刻:早朝】 【現在地:G-3放送局】 [時間軸]:45話終了後 [状態]:疲労と負傷共に中。 [装備]:なし  [道具]:基本支給品×2、コーヒーセット、デジタル一眼レフ(CFカード)、望遠レンズ     Lサイズの写真(香川の発砲シーン) [思考・状況] 1:可能な範囲で殺し合いの内幕をさぐる。 2:橘とは会いたくない、というか知り合いに会いたくない。 3:東條が参加者を減らしてくれる事に期待。 4:利用できる参加者は利用し、障害となる参加者は状況によっては殺害する。 5:この二人を利用して上手く生き残る。邪魔になるなら殺す。 6:香川英行の高い知能ならば首輪を解除する方法を思いつくのではと期待。 7:二人の戦闘力に僅かに落胆。 [備考] ※香川・侑斗と簡単な情報交換を行いました。しかし、仮面ライダーとの敵対や東條と約束を交わした事など、自分に不利になる情報は伏せました。 ※ライフル・首輪を香川に譲渡しました。 ※桐矢と侑斗は別人だと認識しています。 共通思考 ※不特定多数の人物が利用する電車はリスク回避のために使用しない。 |053:[[二匹の蛇は何を唄う]]|投下順|055:[[The flames of destiny/炎の果てに(前編)]]| |053:[[二匹の蛇は何を唄う]]|時系列順|056:[[闇の中では]]| |042:[[暗雲]]|[[香川英行]]|070:[[裏切りはすぐ傍に]]| |042:[[暗雲]]|[[桜井侑斗]]|070:[[裏切りはすぐ傍に]]| |042:[[暗雲]]|[[金居]]|070:[[裏切りはすぐ傍に]]|

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