暗雲

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暗雲



 風が吹き、砂埃が舞う。
 暗闇が晴れていき、黒から紫へと色を変化させて、朝の訪れを伝えている。
 まだ闇に紛れている雲が風によって流れていた。
 周囲には整然された街並み。所々に使い古された建物がある。
 その一角の雑居ビルの二階の看板には日本語でカラオケなる店であることを示していた。
 一階にはエレベーターと駐車場が設置されており、一台も駐車している車が存在していないことに、寂れた雰囲気を加速させる。
 いや、ただ一台、バイクが停車していた。鍵は付属しておらず、持ち出すことは不可能である。
 もっとも、隣のファミリーレストランより食材を持ち出し、貪り食って身体を癒す男には関係がなかったが。
 軍服に似た礼服に身を包み、骨太な輪郭に短く刈り上げた黒い髪を持ち、男の持つ重厚な雰囲気を醸し出している。
 巌のように鍛えられた肉体に隻腕の姿で未調理の食材を貪る姿は異常であった。
 ゴ・ガドル・バ、人にあらず者。
 未確認生命体と呼ばれる、グロンギ族。ただ力を求め、ゲゲルに挑み、究極の闇を目指す者。
 その彼がただ、身体を癒している。
 制限により彼の身体が変化できないというのと、ダブルライダーに負わされた傷があったのが、理由だ。
 一度身体を変化させると、次の変化に時間を要することをガドルは学習する。
 効率よく狩るには、敵より遅く変化することが重要になるだろうが……ガドルはその策を否定する。
 彼にとっては未来の話ではあるが、彼に課せられたゲゲルは『リントの戦士』、つまり警察のみを殺しの対象とすること。
 抵抗のあるゲゲルほど、楽しいという感覚だが、ここは警察の比でない抵抗力を持つ、『仮面ライダー』なる戦士がいる。
 つまり、よりゲゲルとして楽しめる方向へと向かっている。
 惜しむことは、まだ自分のゲゲルの出番がきていないこと。
 このままでは村上なるリントの思惑通り、自分が死ぬか、ザギバス・ゲゲル(ファイナル・ゲーム)への権利を失うか。
 どちらもごめんこうむる。
 ふと、携帯を開き、ボタンを一つ押す。本のマークが入っているボタンだ。
 人の名前らしきものが並ぶ。左のボタンを押し、ページが変わった瞬間、ガドルの目が驚愕に丸くなる。

 ン・ダグバ・ゼバ。

 ザギバス・ゲゲルの相手。究極の力を得るための存在。グロンギが目指す頂点。
 ガドルの口角が上がる。自然と笑み浮かべ、携帯を閉じ、どこでもない場所へと力強い視線を向けた。
(ダグバ……奴を倒し、俺は更なる高みへと昇る。今は手も足も出ないだろうが……新たなる力を得て、必ず倒す。
これが……俺のザギバス・ゲゲル! そう認識する)
 強くなる。そして、ダグバを倒しさらに力を得る。
 しばらくはダグバを避け、強くなって挑みに向かう。行動指針を固めたガドルは、ひたすら狩りの時をまって潜む。
 その目に、野望を乗せて。


 空になったコーヒーカップが三つ並ぶ。
 それぞれコーヒーカップを前に、三人の男がそれぞれの思惑を抱えて立つ。
 青いYシャツに白衣を羽織る、三十代後半とおよぼしきメガネを掛けた男。
 知的な瞳が、金属に似た冷たい輝きをもって信実を射抜く。
 その視線も、情報が足りなければ意味がない。やはり情報が足りないと、男―― 香川 ――はそう思った。
 香川の右前方で、コーヒーの苦さに今だ顔を顰めている青年がいる。
 茶髪に整った顔を持つ、いわゆる今時の高校生だろう。
 もっとも、顔つきや身のこなしは修羅場をくぐり抜けたそれであったが。
 異世界の仮面ライダーの力を駆使して戦う青年を、香川は高く評価している。
 そして、最後の男、金居。
 彼もまたメガネを掛け、茶のジャケットを着込んでいる。背は高く、怜悧な瞳に感情は見えない。
 彼の持っていた狙撃銃……シグザウアー SSG-3000に、神経断裂弾と言う銃弾が五発。
 確か、この銃はボルトアクション式の狙撃銃だったはずだ。
 ボルトアクションとは、ボルトを前後に操作して弾を装填・排莢する形式の銃だ。
 機関銃や短機関銃より発射速度が劣るものの、精度が増し狙撃銃や狩猟用ライフルに採用されている形式である。
 射撃精度も、各国の公的機関が採用するほど高い。
 一度見たものを記憶する香川の頭脳が、戯れに見た銃のカタログスペックを蘇らせる。
 変身でき、銃弾を跳ね返す装甲があるものが多数いる中でも、この銃の価値は高い。
 変身できる香川だからこそ、たとえ制限時間がなくても常に変身しているような者はいないと判断する。
 変身していない隙を狙えば、少ない労力で狙撃銃は役に立つ。
 制限により、変身が自由に行えないこの状況なら、なおさら狙撃銃は価値が上がる。
 ただし、相応の訓練をしているなら、と条件がつくが。
 事実、使った跡があるのに、金居はこの銃に価値を見出していない。上手く扱えなかったのだろう。
 あっさり譲ったのがいい証拠である。
 その手の人間なら、この状況でこの銃を持つことの意味、他人へ渡す恐怖を理解しているはずだからだ。
 なのに、あっさりと手放した。
 戦闘能力があるかどうかも確かめたいが、少なくともその手の力はあるのだろう。
 己の力を過信しているのか、それとも銃による攻撃を恐怖に思う必要がなかったのか。
 いずれにせよ、今は確かめる手段はない。警戒をしながら、監視する。
 そして、邪魔になるようなら切り捨てる。これが現実的な手だ。
 九十九を救うために一を切り捨てる。
 それが香川の持論。
 それにしても、一条の死は惜しかった。彼はカードデッキを駆使して強敵を相手にし、一歩も譲らなかった青年だ。
 ゾルダの火器を自在に操っている様を見るに、この狙撃銃に関しても頼れた存在かもしれない。
 とはいえ、あの場では他に手の打ちようがなかった。
 一条という一が自ら切り捨て、自分と侑斗というライダーの戦いに慣れた戦力という九が残った。
 ならば、彼の死を無駄にしないように進むしかない。
 香川の決意は固い。かつて、家族を犠牲にする選択をしたときのように。


 侑斗は苛立ちを紛らわせるためにデイバックを漁る。
 この殺し合いを止めるために必要なものは集めておくに限る。
 もう二度と、一条のような犠牲を出したくないし、あのだらしない格好をしたイマジンのような怪人を倒さねばならない。
 武器らしきものはこの場にはない。あれば前回の戦闘で使っていた。
 中より発見し、使えそうなのは双眼鏡とデジタル一眼レフと望遠レンズ。カメラを見た瞬間、金居がそれを譲るように声をかけてきた。
 侑斗は金居を胡散臭そうに見つめる。顔を合わせたときから、侑斗は彼を信用できない。
 坊や、と自分を馬鹿にしたこともあるが、詐欺師を前にしたような本能的な警戒心が侑斗の中で働いているのだ。
 とはいえ、断る理由も浮かばず、香川を見ると彼も頷いて手渡すことを許容している。
 そのまま、侑斗はデジタル一眼レフと望遠レンズを放り投げた。
「すまないな。俺の知り合いがカメラマンをやっているから、つい興味をもってな」
 金居は笑みを浮かべるが、侑斗は無視してデイバックを漁る。中から、最初に支給されている地図とは別の、一エリアの拡大地図にバイクの鍵が付属していた。
 G-3エリアのカラオケハウスの駐車場にバイクが存在していることを示すもの。
 これが支給品か、と侑斗は思案した。バイクを手に入れれば、機動力が増し、デネブや香川の知り合いを探す足となれる。
 こいつは回収するべきだと香川へと提案をした。
「そうですね。この首輪探知機と合わせれば、人を発見できる確率も上げれますし、向かってみましょうか」
「ええ。……お前もいいな」
「選択の余地はないように見えるがな」
 侑斗は香川のときとは態度を変えて、金居に告げる。相変わらず、金居は薄ら笑いを浮かべていた。
 構わず、コーヒーセットをたたみ、三人は南へと向かう。侑斗は率先して、先頭を進んだ。


 金居は先に進む侑斗の背中を見つめながら、静かに微笑んだ。
 デジタル一眼レフ……CFカードを使っているそれを持って、これで動きやすくなったことを確認する。
 これで写真を撮り、秘密を握ったり、目の前の二人の戦う姿をとっては、人を襲っていることにしてもいい。
 また、死体に写真を握らせたりすれば、色々な効果が望める。
 街に入ればプリントショップくらい、一軒や二軒くらいあるだろう。プリントも可能だ。
 それに、家電を売っている店にもプリンターは置いてあるだろうし、用紙さえあれば仕事場として使われている場所のPCとプリンターを操作して出力すればいい。
 写真を出す手段など、山ほどある。
 とはいえ、カメラを持っているだけなら香川ですら警戒しないだろうが、写真をプリントすれば明らかに疑いをもたれるだろう。
 カメラを持っている時点で、すでに疑っているかもしれないが、それはもともと信用をあまり得ていない証拠でもある。
 生き残るためとはいえ、人間の信用を得るために媚を売るほど安くもない。
 信用できないなら、無理して信用を得る必要もないだろう。金居はそう判断し、デイバックにデジタル一眼レフを入れる。
 それにしても、デジタル一眼レフは普通のコンパクトデジタルカメラと比べて、持ち運びがしにくいものだ、と金居は内心で愚痴った。
 コンパクトデジタルカメラなら、隠し撮りもしやすいのに。
 まあ、自分の荷物は全て彼らが持っているため、今更愚痴るのもしょうがない。
 このまま戦闘は目の前の二人に任せて、自分は怪我で戦えないことにしておこう。
 邪魔になるようなら、殺せばいい。そこまで考えて、白い怪人に襲われる青年と、目の前の青年が重なる。
 顔が似ている……どころではなく、双子かと思わせるほど、瓜二つだ。少し気になり、侑斗に声をかける。
「お前、兄弟はいるか?」
「いない。どういうつもりだ?」
「いや、お前と似ている少年を見ていたからな。怪人に襲われて逃げ惑うな」
「!? それはどこでだ!」
「放送局の近くだったかな? まあ、生きていればその辺にいるだろう」
「お前……それを黙ってみていたのか!?」
「銃でも倒せそうになかったしな。それに、俺が来たときはすでに誰かが逃がすことに成功していた。
手を貸す暇もなかったよ」
「落ち着きなさい、桜井くん。君も彼を挑発するような真似はよしなさい」
 香川の仲裁に金居は肩をすくめる。侑斗は相変わらず、金居を厳しい視線で射る。
 香川は二人の険悪な雰囲気に呆れたようにため息を突いてから、話を続けた。
「とりあえず、バイクを見つけたらその少年を探索。それから各人知り合いを探す。
それで構いませんね? お二人とも」
 香川の結論に、金居も侑斗も頷いた。特に異論はないからだ。
 そのまま移動を再開し、金居はこの殺し合いどうするか、思考を進める。
 生き残るのは絶対条件だ。出来れば、アンデッドである城光は封印しておき、元の世界へ戻ったときのバトルファイトを楽にしておきたい。
 アンデッド以外の力を得るのも悪くはない。金居はこの二人を利用しよう。
 暗黒の決意を秘めながら、歩みを進める。


「むん」
 軽くガドルは腕を振るって、調子を確かめる。
 グロンギ族の回復力は並ではなく、制限下とはいえ、戦うには問題ないほど傷と疲労が癒えている。
 片腕だけとはいえ、戦いの準備は万端。次の戦いへ向けて視線を動かす。
 二人ほど近寄ってくる。周囲を警戒しながら進む姿には、ある程度戦いに慣れた様子を見せていた。
 ガドルは微笑み、目標へと向かう。
「止まりなさい。私たちは銃を持っていますよ。こちらから近寄るまで、背を向けて両手と膝をついていなさい」
 ガドルは無視して、その姿を一瞬で変える。
 カブト虫を模した一本角が額に雄々しく生え、オレンジの瞳が瞬く。
 黒い強化外骨格が艶々と街灯を反射して輝いていた。首にかける装飾品を一つ千切り、瞳が紫色になると同時に剣へと変化させる。
 香川より銃弾が発せられるが、ガドルは剣を盾代わりにして、一瞬で距離を詰める。
 香川の前に侑斗が庇うように立ち、右手に持ったゼロノスベルトを腰に巻く。
 緑のゼロノスカードを取り出し、ガドルを睨みつけたままバックルへと差し込んだ。

「変身!」

 ―― ALTAIR FORM ――

 緑の強化スーツが侑斗を包み、牛の形をしたマスクが二つ、仮面の目の位置に固定して変形、複眼となる。
 金の列車の線路のような模様が身体に纏わりついた緑の強化スーツの戦士。
 仮面ライダーゼロノスがゼロガッシャー・サーベルモードでガドルの剣を受けとめた。
 甲高い金属音のぶつかる音が市街に響く。ガドルは躍る心を抱えたまま、片手でゼロノスの剣を押し込んでいった。


 少し、時間は遡る。
 バイクを探していた三人は、金属探知機に反応を見つけて、対策を練る。
 バイクが放置されているであろう場所に、人が居座っていたのだ。
 相手が殺し合いに乗っているのか、それともただわけも分からず一人でいるのか、判断に悩む。
 特に、ここは金居のいう侑斗に似た青年が逃げ惑っていた場所からもそう遠くはない。
 接触を避けるかどうか、香川は侑斗へと視線を送る。
 瞳には、向かうことを提案する色があった。香川が見るに、彼は今時珍しい正義感の強い青年だ。
 彼が一般人が一人だけ孤立するような状況を受け入れるとは思いがたい。
 香川は行くべきか、と心を固める。自分と侑斗、変身できるものがいれば、たいていの相手には対処も出来るだろう。
 腹をくくって、侑斗と金居に向かって結論を出す。
「行きましょう。バイクは貴重ですし、一刻も争う自体です。のんびりはしていられません」
 反論はもちろんなく、そのまま進むことに。
 なるべく変身は避けたいため、香川はSSG-3000を構え、威嚇に使う決心をする。
 ある種の踏み絵だ。
 銃を向けられて、予測される反応は二つ。
 銃の脅威を感じ、慌てふためく者。まったく意に介さない者。
 前者なら変身手段を持たないと見て保護。後者なら、戦いに乗っているかそうでないかで対応が変わる。
「俺は制限でしばらく戦えないから、別行動させてもらうぞ」
 金居の言葉に頷く。侑斗はもともと期待をしていない、という視線を送っていた。
 この言葉が本当かどうかは知らないが、下手に戦いに混ざって引っ掻き回されるのも困る。
 香川は待機するように金居に指示して、侑斗と共に目的の場所へと向かう。
 十分くらい歩いた頃だろうか。軍服を着た厳つい男が出てきた。
 香川はこちらに視線を向ける男の勘の鋭さに驚き、さっそく銃を向ける。
「止まりなさい。私たちは銃を持っていますよ。こちらから近寄るまで、背を向けて両手と膝をついていなさい」
 男は笑みすら浮かべている。後者。
 侑斗と視線を交わして、発砲。変身を果たした男に弾かれるが、侑斗の変身時間は稼いだ。
 侑斗の背中を見つめ、香川はカードデッキをガラスへと向ける。
 着慣れたオルタナティブ・ゼロの強化スーツを纏いながら、剣をぶつけ合うガドルとゼロノスを見て、己も地面を蹴りだした。


「離れて正解だったな」
 金居は望遠レンズを使い、戦闘の場を静観していた。
 制限で戦えない。最初の一回だけとはいえ、なんと都合のいい言い訳だろうか。
 今回だけ、首輪の存在に感謝をする。とはいえ、自らの命を握られているのは居心地悪いが。
 それにしても、発砲する香川、という写真を撮れたのは運がいい。
 戦う三人を尻目に、金居はプリントショップへと入る。
 後方で戦いの音を聞きながら、仕込みを忘れない。彼はこの戦い、誰が死のうと生きようと興味がない。
 生き残ったほうが、カブト虫の怪人のほうなら静かに離れる。
 香川たちが生き残れば、変わらず利用する方針を続ける。
 とりあえず、保身のために香川の発砲シーンを取った写真は必須だ。隠し持つサイズへとプリントできるのもいい。
 金居は振り返り、
「ま、せいぜい頑張るんだな」
 と言い捨てて、自動ドアをくぐり抜ける。
 自分を頂点とした世界。バトルファイトのただ独りの勝利者となる。
 それが金居の目的であった。


 剣と剣がぶつかり合う、高い金属音が音楽を奏でるように、一定のテンポで響いていた。
 ガドルは隻腕。ゼロノスは両手が顕在。
 なのに、剣を振るう速度は互角。いや、ガドルが僅かに勝っている。
 勝っているのは速さだけではない。
「ぐっ!」
 ゼロノスは振り下ろされた一撃を受け止め、腕が痺れて腰が落ちる。
 続けて、ガドルが剣を横一文字に薙ぎ払う。ゼロガッシャーの刀身で受け止めるが、足が勢いで滑って、数十センチ身体が移動する。
(片腕なのに……なんて力だ!)
 力すらも、ゼロノスを大幅に上回っていた。
 腕が痺れているゼロノスの回復を待たず、三度目の薙ぎ払いがゼロガッシャーを弾いて、胸部を横に火花を散せてゼロノスを吹き飛ばす。
 そのまま踏み込もうとしたガドルの耳に、女性の電子音が届いた。

 ―― ACCEL VENT ――

 同時にガドルは瞳を青く変化させ、身体に走る悪寒のままに跳躍する。
 刹那、ガドルが存在していた地面が爆ぜて、オルタナティブ・ゼロが姿を現した。
 新たな敵の登場にガドルの闘争心が燃えて、装飾品を千切り、ロッドへと変化させる。
 着地前に前に突き出したロッドの先端がオルタナティブ・ゼロの胸を突き、たたらを踏ませた。
 無事着地を果たしたガドルは体勢が崩れているオルタナティブ・ゼロへと突進、ロッドで脇腹を思いっきり叩く。
 オルタナティブ・ゼロは吹き飛ばされて、そのままガドルは立ち上がろうとするゼロノスも逆袈裟にロッドを振るい、吹き飛ばす。
 地面に叩きつけれれる二人を、ガドルは見下ろした。


(まさか……ここまでとは)
 オルタナティブ・ゼロとなった香川は相手を侮っていたことを痛感していた。
 隻腕であることもあったが、ここまで強敵だとは。北崎の例から、警戒しておくべきだった。
(ですが、その動き。記憶しましたよ)
 オルタナティブ・ゼロは静かにガドルに対峙して、バイザーに一枚のカードを通す。

 ―― SWORD VENT ――

 オルタナティブ・ゼロは大剣を手に、地面を蹴ってガドルに斬りかかる。
 二合、三合斬り結び、オルタナティブ・ゼロが回転して横凪に剣を振るう。
 構えられたロッドの中央に斬り筋が刻まれ、ガドルがオルタナティブ・ゼロの背中へとロッドを振り下ろした。
 ガドルのロッドは、背中を向けたままのオルタナティブ・ゼロに受け止められる。
 背中越しに刃でロッドを受け止めたオルタナティブ・ゼロの技量は並みでない。
「私は一度見たものは記憶するのでね」
 そのままオルタナティブ・ゼロはロッドを弾き、ガドルの胸板を斜めに刻む。
 散る火花。手ごたえはあったものの、オルタナティブ・ゼロの腕が痺れている。硬すぎる。
 紫色の瞳でオルタナティブ・ゼロを見下ろすガドルが、いつの間にか精製した剣を振り下ろした。
 オルタナティブ・ゼロが大剣で受け止め、周囲に衝撃が走る。
「言ったはずです。私に同じ動きは通用……ッ!??」
 受け止めきって、タイミングもぴったりだったはずだ。力も流しきったはずだった。
 なのに、ガドルの侵略が止まらない。そのまま大剣ごと、ガドルはオルタナティブ・ゼロの胸を縦に斬る。
 オルタナティブ・ゼロの膝が崩れ、倒れ伏す。そのまま彼は力で押し切られた事実を噛み締めた。
 ガドルの足が上がり、オルタナティブ・ゼロの頭部へと狙いが定められる。
「殺す前に尋ねておこう。ダグバ……白い服を着た、あの小僧より少し年上の男を見なかったか?
もしくは、金の角に黒い瞳、白い身体の俺と同じく変化する者」
 ガドルの尋ねに、オルタナティブ・ゼロは首を振る。
 偽りの情報など、すぐにばれるだろう。もっとも、オルタナティブ・ゼロは諦めていないが。
 答えを聞いたガドルは、あっさりと足を振り下ろす。そうはさせないと、オルタナティブ・ゼロは大剣を胸に向かって突き出した。
 振り下ろされるガドルの足のほうが、先に届くだろう。しかし、オルタナティブ・ゼロは確かに目撃していた。

 ―― FULL CHARGE ――

 ゼロノスが、ゼロガッシャーをボウガンモードへと変え、必殺技の体勢をとっていたことを。
 グランドストライクと呼ばれるゼロノスの技。
 巨大な光弾が光の速度でガドルの右胸で爆ぜる。刹那、よろめいて頭を踏み潰さすために狙いをつけていた足が外れた。
 オルタナティブ・ゼロの剣が胸に届き、ガドルは後退する。
 体勢を整えるため、オルタナティブ・ゼロは跳ね起きてゼロノスと並ぶ。
「やりましたね、桜井くん」
「はい。このまま畳み掛けましょう、香川さん」
「ええ、いきま……」
 オルタナティブ・ゼロの言葉は途中で途切れる。圧縮された衝撃波が、胸板の装甲を歪ませ、吹き飛ばしたのだ。
 ゼロノスが声をかける暇もない。オルタナティブ・ゼロは車に叩きつけられ、地面に伏せる。
 オルタナティブ・ゼロから香川へと姿を戻していく。
 二人が衝撃の放たれた方向へと視線を向けると、ボウガンを構えているガドルが眼に入った。


 ボウガン、剣、ロッドと見た目と違って多彩な技を繰り出す敵を前に、ゼロノスは戦慄をする。
 一瞬で変身を解除するほどの威力、あの技は受けるとまずい。
 それに、後方には香川。彼の命を落とすような真似は避けねばならない。
 いや、誰も殺させない。
 ゼロガッシャーを剣モードへと組み替え、腰溜めに構えて正面を向く。
 ガドルは余裕を持ち、悠然とこちらに歩いてくる。馬鹿にしていると感じるものの、事実ガドルとこちらの戦闘力は大きな隔たりがある。
 どう攻めるべきか、ゼロノスは思考する。剣戟ではあちらに分があるのは先ほどの打ち合いで理解している。
 遠距離からも、相手はボウガン持ち。威力もこちらに負けていない。
「今のあなたでは勝てない。逃げなさい! 桜井くん」
 それは、自分を見捨てて逃げろということだろう。ゼロノスは、侑斗はそれを素直に聞き入れる人間だろうか?
 答えはNOだ。
 ゼロノスは大剣を軽く上げ、肩に乗せる。意思を込めた視線はガドルを睨みつけた。
「最初に言っておく!」
 デネブなら、侑斗の身を案じて一人残って逃げるように促しただろう。香川もそうだ。
 しかし、ゼロノスは違う。悲しい思いはさせない。涙を流す人はもう見たくない。
 未来の婚約者、野上愛理と未来の自分のように、赤ん坊を己の手で忘れさせざるを得ない状況に、誰もならないように。
 だからこそ、その言葉は相手に対し虚勢を張っているのでも、己を奮い立たせるのでもない。

「俺はかーなーり……」

 誰にも負けない強さを、誰をも救える強さを持つことを決めた覚悟の印。
 たとえ自分のことを誰も知らなくても。
 忘れ去られるとしても。そのために、彼は自分に課す。

「強い!!」

 お前にも負けない。その意思を込めて、ゼロノスは宣言する。
 その言葉が第二ラウンドの掛け声。
 ゼロノスとガドルは地面を蹴り、再び剣のぶつかり合いに衝撃が走った。


 ガドルはゼロノスと数合打ち合い、動きが変わったことを確信した。
 片腕の自分にすら敵わない稚拙な剣術であったはずだが、今は何とか食らいついている。
 ガドルの頬に、笑みが浮かぶ。先ほどの仮面の戦士もそうだが、やはり手応えのある相手は心が躍る。
 横凪に振るった剣を、ゼロノスが受け止めた。先ほどはこちらの威力に負けて身体が泳いでいたが、今は辛うじて耐えている。
「おおぉぉぉぉっ!」
 それどころか、こちらの隙を突いて剣を振るってきた。
 身体に火花が散り、痛みにガドルは顔を顰める。同時に確信する。
 こいつは自分の手で殺すべき資格のある戦士だと。
 ガドルは剣を振り上げて、一旦力を溜める。剣を受け止める構えをしていたゼロノスの身体が泳いだ。
 右腕の筋肉が爆発、唸りを上げてガドルの剣がゼロノスへと向けられる。
 ゼロノスは慌てず、ベルトのボタンを押し、剣の柄にカードを差し込む。

 ―― FULL CHARGE ――

 ゼロノスがエネルギーを纏った剣を振るった。
 激突する剣と剣。一瞬の拮抗後、すぐにバランスは崩れ、エネルギーがクレーターを作るほどの爆発を生む。
「ぐう!」
 ガドルはコンクリートの柱を砕きながら吹き飛び、痛みを無視して立ち上がる。
 ゼロノスも同じく、痛みに耐えて立ち上がったようだ。こいつを凌駕すれば、また一つザギバス・ゲゲル、究極の力へと近付ける。
 ガドルは地面を蹴り、ゼロノスへと迫る。振り上げる剣を、力任せに降ろした。
 受け止められながら、剣を離す。呆気にとられるゼロノスを尻目に、腹へ目掛けて拳を叩き込む。五メートルほど地面を転がっていく。
 しかし、ガドルの頬にも痛みが走った。拳が当たる瞬間、ゼロノスは強引に足を上げてガドルの頬を蹴ったのだ。
 とっさの判断。戦いなれていることにガドルはさらに狂喜する。
「どうした? カブト虫野郎。俺はまだ立っている。お前より強いからな!」
 そう、奴の言うとおり、敵は強い。手ごわい相手。リントの戦士。
 相手にとって、不足はない。ガドルの地面を踏む足に力がこもる。
 迸る衝撃。敵、ゼロノスは一歩も引かない。ガドルの戦士としての血が踊る。
 二人の剣先が同時に互いの身体を抉り、互いの血が宙に舞う。
 しかし、お互いしか見ない二人には関係ない。
 激しく身体を入れ替えながら、剣が舞い踊る。金属音が音楽を奏でる。苛烈する斬り合いは二人の身体を刻む傷跡を量産していく。
 一際大きい金属音が響き、お互いに距離をとった。ガドルは瞳をオレンジへと変化、腰を落とす。対峙するガドルとゼロノス。
 最後の技の、時間が迫る。


 香川は目の前の戦いを固唾を呑んで見守っている。
 SSG-3000で援護をしようかとも考えたが、香川の狙撃の腕ではゼロノスを撃ってしまう可能性があるため、手を出せずにいた。
 それにしても、ゼロノスの想定外の戦闘力に驚く。
 若さゆえの後先を考えない防御を無視した突撃。それが、ガドルと渡りあっている秘密だ。
 頼もしさを覚えると同時に、香川は危険を察知している。
 今のゼロノスは、己の限界を超えた戦いをこなしているのだ。
 いつ倒れてもおかしくはない。香川は現状を計算する。
 ゼロノス……桜井を見捨てるべきかどうか?
 答えは否。
 ゼロノスという力以外にも、彼にはゼロライナーという脱出の手段との繋がりが深い。
 ここで彼の死が意味するものは、脱出の道が困難になるということと、戦力の大幅低下。
 それはまずい。つまり、切り捨てるのは侑斗よりも、自分の命。
 侑斗のゼロライナーとゼロノスを含めたメリット、自分が存在するメリットを天秤にかけた結論だった。
 首輪の解体を出来る人間は確かに貴重だ。自分は解除を行える筆頭の一人だろう。
 とはいえ、未知の技術が跋扈しているこの舞台。解析技術を持つものは他にいるかもしれない。
 それに比べて、脱出を行える手段を持つ人物はどれほどいるのだろうか?
 彼、侑斗の話では良太郎なるデンライナーと繋がりのあるものはいないとのこと。
 つまり、今現在ただ一人の時の列車の主、桜井侑斗は優先して救う価値がある。
 自分の命より。
 そして、他の参加者より。


 ―― FULL CHARGE ――

 三度響く電子音を合図に、対峙しているゼロノスとガドルが動く。
 ガドルは稲妻のような速さで地面を駆け、天へと跳躍。
 右足をゼロノスへと狙いを定め、砲弾と化して迫る。
 ゼロノスはそのガドルを迎え撃つため、剣を腰溜めに構えた。
 迫り来るガドルの動きに合わせて、横凪にゼロガッシャーを振る。
 稲妻を纏う斬撃と、総てを砕く蹴撃の打点が重なる。
 膨大なエネルギーの暴風が電柱を折り、コンクリートを砕いた。

「「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」

 ゼロノスとガドルの咆哮が重なる。お互い、負けるかもしれないなどと微塵も思考しない。
 命を賭した死闘。その先にあるものだけをひたすら求める。
 数十時間にも、一瞬にも思える拮抗の中、二人は視線を相手だけに注いでいた。
 ガドルは歓喜を噛み締め、ゼロノスは負けるわけにはいかないと決意をもって、お互いの全力を絞りつくす。
 サイクロンのごときのエネルギーの暴走が二人を中心に渦巻き、再び爆発が起こる。
 その中心には、己の意地をぶつける二人の男がいた。


 粉塵が晴れ、倒れ伏す男が一人。立ち尽くす男が一人。
 倒れている男、桜井侑斗が力を出し尽くしていた。
 それを見下ろすガドルの負傷も軽くはない。装甲が砕け、右足にヒビが入っている。
 ゼロノスの力のおかげだ。
 ガドルは侑斗に近寄り、剣を逆さに構える。
「リントの戦士……いや、『仮面ライダー』か。キサマは強かった。誇るがいい」
 剣先を侑斗の首に狙いをつけ、振り下ろそうとした瞬間、眼前を銃弾がかする。
 心地よい陶酔感を邪魔され、ガドルは不機嫌になりながら振り向くと、SSG-3000を構えている香川が視界に入る。
「すいませんね。その子を殺されては困ります」
「ふん。今は戦えないお前に、なにが出来る?」
「取引……しませんか?」
「断る」
「あなた、ダグバという方を探していましたよね? その人物の居場所は分かりませんが、私は首輪を探知する探知機を支給されています。
これとあそこに放置されているバイクの鍵、これで私たちを見逃してもらえませんか?」
 ガドルは香川を見つめる。残された怪人態の時間は二分弱。
 香川と変身が解けた侑斗を殺すには、充分な時間。しかし、ガドルは剣を下げた。
「一つ聞かせろ。キサマの変身、アレは誰でも使えるか?」
「カードデッキのことでしたら、相手を選びません」
「いい事を聞いた。それもよこせ」
 香川は銃を構えたまま、数瞬迷いを見せた。
 ガドルがカードデッキを求めた理由は一つ。十分しか戦えない、二時間の制限がある状態では強くなるための戦いの経験を積みにくい。
 なら、戦う回数を増やすにはどうすればいいのか?
 答えは簡単。リントの使う、仮面ライダーとなる道具を得ればいい。
 そして、侑斗を見逃したことにも理由がある。単純に、ここで殺すには惜しい、そう思っただけだ。
 侑斗とは、左腕をくっつけた、万全の状態でまた戦いたい。自分をこれ以上強くするには、程よい戦士。
 ガドルは香川の選択を待つ。もっとも、選択の余地などない。
「ええ、いいでしょう。しかし、渡した瞬間殺されても困ります。
これが探知機つき携帯、これがカードデッキ、これがバイクの鍵、デイバックに入れておきます。
桜井くんをこちらに投げてください。私もデイバックを同時に投げます」
 妥当な意見だ。ガドルは侑斗を持ち上げ、香川の顔を見つめる。
 もう一つ気になったことがあった。
「こいつの名、桜井というのか」
「桜井侑斗。前途ある若者です」
 桜井侑斗。その名をガドルは刻む。願わくば、次ぎに会うときはお互い全力で。
 ゲゲルで表に出さなかった戦士としての矜持が、ガドルの中で首をもたげる。
 香川のデイバックと、侑斗の身体が、同時に宙に舞った。


 甲高い足音を響かせ、ガドルは放置されているバイクへと近寄る。
 バダーが馬代わりに愛用していた乗り物を前にして、鍵を差し込んだ。
 ガドルの記憶がたしかなら、この乗り物は歩くよりも遥かに楽で、しかも速く移動が出来る。
 操作マニュアルも一緒に入っていたところ、あの香川という男は几帳面で、約束を守る男だと判断した。
 ガドルはバイク―― YAMAHA T MAX ――に跨り、エンジンを吹かす。
 ガドルは知らなかったが、ビックスクーターであるため、片腕でも何とか運転が可能だ。
 特に運動神経とバランス感覚に優れている彼なら、多少の運転しにくさにも目を瞑れるだろう。
 携帯の探知機能を見てみると、周囲のエリアに人が固まっている。北上してまずは身体を休めたほうがいいと判断した。
 それほど、ゼロノスのつけた傷は深い。
 傷む傷口に視線をやりながら、ガドルは呟く。
「桜井侑斗……」
 恋焦がれるような呟きは闇に消える。
 駐車場に響く排気音。ガドルはそのまま、加速させながら進む。
 強くなり、ダグバを越える。そのためにより多くの戦いを経験する。
 ガドルは侑斗や仮面ライダー二人の善戦に思いを馳せた。
 朝日が昇りかけ、空に光が満ちる。
 ガドルはさらにアクセルグリップを捻って、バイクを進めた。
 新たな戦いを求めて。


「手を貸そうか?」
 侑斗に肩を貸す香川の前に、金居が現れる。
 別行動した際の彼の収穫を期待するが、返ってきた答えは散々だった結果に追い討ちをかけた。
「お願いします」
 侑斗を金居に預け、とりあえずこの場を離れる。
 どうにかガドルをやり過ごせたが、彼や北崎のような連中が多いこの殺し合い、やはり人員が必要だ。
 結果だけを見れば散々とはいえ、あのクラスの強敵と出会った結果としては悪くはない。
 侑斗が生きていることが最大の収穫だ。
 とはいえ、カードデッキにバイク、探知機を失ったのは大きい。
 早急に戦闘力を持つメンバーを引き入れる必要がある。
 金居に抱えられている侑斗を、守るために。
 自分が侑斗を守る盾となるために変身手段が、侑斗を守るための盾が、両方必要だ。
 香川の瞳が冷たく輝く。
 変身手段、そして盾となりうる参加者の確保。
 香川は、なんとしても侑斗を守り抜く決意をした。
 ゼロライナーという脱出手段をつぶさないために。
 例え、一を犠牲にしても。残り九十九を救うために。


 金居は散々だった二人を見つめ、失望する。
 もう少しやると思っていたが。懐にしまった写真は今は使えない。
 最大限利用してから、これは使う。今まだ二人は自分の役に立っていない。
 これだから、人間という奴は使えないと考える。
 やはり、己も時機を見ては二人を見捨て、新たな集団に取り入る必要があるのかもしれない。
 なぜなら、あのカブト虫の怪人―― 見た目だけなら、スペードのAやキングと酷似していた ――の実力は、自分やキングに迫る。
 まともに相手しては身体がいくつあっても足りはしない。
 駒が必要だ。自分の手足となって動く、駒が。
 金居のメガネの奥の瞳が冷たく輝く。
 己が目的、クワガタ虫の楽園を目指すために。
 己が世界の頂点と立つために。




状態表


【香川英行@仮面ライダー龍騎】
【1日目 現時刻:早朝】
【現在地:G-3北西部】
[時間軸]:東條悟に殺害される直前
[状態]:強い決意。全身に大程度のダメージ、大程度の疲労。二時間変身不可(オルタナティブ・ゼロ)
[装備]:神経断裂弾(三発)、シグザウアー SSG-3000
[道具]:煤けた首輪、双眼鏡
[思考・状況]
1:殺し合いの阻止
2:侑斗の生存を優先。
3:北崎(名前は知らない)を倒す。
4:東條、北崎(名前は知らない)、ガドル(名前は知らない)を警戒
5:五代雄介に一条薫の死を伝える。
6:金居は信用できない。邪魔になるなら切り捨てる。
7:侑斗を生存させるため、盾となるべく変身アイテム、盾となる参加者を引き入れる。
[備考]
※変身回数、時間の制限に気づきましたが詳細な事は知りません。
※剣世界の事についておおまかな知識を得ましたが、仮面ライダーやBOARDの事など金居が伏せた部分があります。
※神経断裂弾の残りの弾数、首輪の損傷具合は不明です。




【桜井侑斗@仮面ライダー電王】
【1日目 現時刻:早朝】
【現在地:G-3北西部】
[時間軸]:最終回直後
[状態]:深い悲しみ、強い決意。全身に大程度のダメージ、大程度の疲労。二時間変身不能(ゼロノス)
    気絶中
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×2、ゼロノスカード4枚、不明支給品1~3(確認済・このメンバーでは戦闘に役に立たない)
    一条の支給品0~1(確認済・このメンバーでは戦闘に役に立てない)
[思考・状況]
1:殺し合いの阻止
2:香川と行動しつつ仲間との合流を目指す
3:自分と同じ顔をした少年(桐矢)への疑問。保護が必要ならそうする。
4:北崎(名前は知らない)、ガドル(名前は知らない)を倒す。
5:五代雄介に一条薫の死を伝える。
6:金居は気に食わないが戦力が必要。坊やって言うな!
[備考]
※変身回数、時間の制限に気づきましたが詳細な事は知りません。
※剣世界の事についておおまかな知識を得ましたが、仮面ライダーやBOARDの事など金居が伏せた部分があります。




【金居@仮面ライダー剣】
【1日目 現時刻:早朝】
【現在地:G-3北西部】
[時間軸]:45話終了後
[状態]:ある程度回復。疲労と負傷共に中。鼻血は止まった
[装備]:なし 
[道具]:基本支給品×2、コーヒーセット、デジタル一眼レフ(CFカード)、望遠レンズ
    Lサイズの写真(香川の発砲シーン)
[思考・状況]
1:可能な範囲で殺し合いの内幕をさぐる。
2:橘とは会いたくない、というか知り合いに会いたくない。
3:東條が参加者を減らしてくれる事に期待。
4:利用できる参加者は利用し、障害となる参加者は状況によっては殺害する。
5:この二人を利用して上手く生き残る。邪魔になるなら殺す。
6:香川英行が首輪を解除する方法を思いつくのではと期待。
7:二人の戦闘力に僅かに落胆。
[備考]
※香川・侑斗と簡単な情報交換を行いました。しかし、仮面ライダーとの敵対や東條と約束を交わした事など、自分に不利になる情報は伏せました。
※ライフル・首輪を香川に譲渡しました。
※桐矢と侑斗は別人だと認識しています。



【ゴ・ガドル・バ@仮面ライダークウガ】
【1日目 現時刻:早朝】
【現在地:F-3南西部】
[時間軸]:ゴ・ジャーザ・ギのゲゲルを開始後
[状態]:二時間怪人体に変身不可、左腕の肘から先を破損。右足部装甲破損。疲労&全身の負傷大
[装備]:オルタナティブゼロのデッキ、基本支給品×1、首輪探知携帯、YAMAHAのT MAX
[道具]:破損した左腕、
[思考・状況]
1:リントの戦士を倒す。
2:再びあの二人と戦う。
3:桜井侑斗と決着をつける。
4:戦闘を繰り返し、強くなる。
5:最終的にダグバを倒す。
備考
※ガドルは自分にルールを課しているため、抵抗しないただのリントには攻撃しません。




041:正義のためなら鬼となる 投下順 043:Hypothesis and reality
041:正義のためなら鬼となる 時系列順 043:Hypothesis and reality
037: 香川英行 054:知略と決意のとき
037: 桜井侑斗 054:知略と決意のとき
037: 金居 054:知略と決意のとき
028:それぞれの場合/NEXT STAGE ゴ・ガドル・バ 063:休息

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