ちぐはぐな仲間たち

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

ちぐはぐな仲間達


「行ってしまったか…」
 朝日を反射させて輝きながら走り去っていく電車を死神博士と影山はただただ眺めていた。
「これでこの電車はもう使えんな…」
 午前7時。線路の通るエリアが1つ禁止エリアとなってしまった。死神博士は再び地図に目を通すが、駅に関する記述はどこにも見当たらない。事実、彼らが駅を見つけられずに電車に乗りはぐったのはそのためだ。
「さて…どうしたものか…」
死神博士は考え倦ねる。駅の場所が分からない以上、この路線で北上するのは危険だ。禁止エリアに突入する前に安全に電車から降りられる保証はない。
「あの~、死神博士。ちょっと宜しいでしょうか…?」
自信なさげに、それでいて甘い声を絞り出す影山。彼が自分よりも上に位置する人物と接するときはいつもこうだ。最も本心から目上の者を尊敬することもあまりないのかもしれないが。
「何だ…影山?」
「電車が使えなくなったのでしたら、徒歩で移動出来る距離にある施設に向かいませんか?」
影山は死神博士の見る地図上の放送局と病院を指で差し示す。
「特に…病院なんて…どうでしょうか? 治療器具は闘いに必要かと…」
影山の態度に死神博士はすぐに意図を察する。
「そうか。背中の傷が痛むか?」
図星を突かれた影山は一瞬たじろぐが、またすぐに平静を装って話し始める。
「…いや、そんなことは…ただ少しでも死神博士のお役に立ちたいだけでして…」
「もういい…確かに一緒に行動する以上、お前の治療もしておいた方が良い。病院へ向かうとするか」
「はい! ありがとうございます!!」

 高く上り始めた日の光が彼らを照らした。都市部を探索するために別行動をとった"城戸真司"、"風間大介"。仲間との合流を願いつつ、彼らは都市部へと南下していた。
「そろそろ病院に着きますね」
そう語る大介は、出来れば都市部を探索した後、合流地点である病院へ向かうつもりであった。しかし、南下の途中で特に寄る必要性のある場所も見つけられず、予想よりも早く目的地へ到着する結果となった。
「城戸さん…」
大介は黙ってドレイクグリップを構え、城戸に見せる。
「…分かりました」
城戸もその意を汲み取った。病院に待ち受ける者が必ずしも友好的とは限らない。二人はそれぞれの変身ツールを用意して病院へと近づいていった。
「…っ!」
「やはり痛むか…?」
「いや! 大丈夫です! ありがとうございます!!」
病院の一室。影山の背中を治療しながら死神博士は影山から話を聞き出していた。人類に襲いかかる怪物"ワーム"。それに対抗する組織"ZECT"。そしてワームに対抗する手段"マスクドライダーシステム"。
 "マスクドライダー"、すなわち"仮面ライダー"。自分の知るライダーとは人体に改造を施す必要性がないという点で大きく異なった。
(これならば一般戦闘員ですら強大な力を得られる。マスクドライダーシステム…是非ともショッカーに加えたい技術だ!)

 そのとき、博士達のいる病室の扉が開いた。
「何者だ!」
鋭い鎌を構えた死神博士に訪問者達は優しく語りかける。
「待ってください! 俺達は闘うつもりはありません!」
「あなた方は…影山!?」
「…風間か!?」

「それでは…あなた方はこの殺し合いには乗っていないんですね」
死神博士、影山に風間と城戸も加わり、情報交換を進めていく。といっても、死神博士だけは言葉巧みに自分のことは語らずに話を聞き出しているだけなのだが。
 そんな彼らの周りを蜂と蜻蛉が飛び回っている。
「ああ、勿論だ。今は対抗する力と情報を集めているところだ。なぁ、影山?」
「は、はい! そうです!」
「じゃあ、二人とも俺達と一緒に行動しましょう! もうじき響鬼さん達も来るはずだし」
「ほう…まだ仲間がいるのか。それは頼もしい」
死神博士は考える。自分の知らない仮面ライダー達。彼らが自分の真の目的を知れば敵対することになるかもしれない。だが、ゼクターやカードデッキという未知のライダーシステムに強い興味を持った。影山は思っていた以上に自分に従順で彼からボロが出ることはなさそうだ。
(今暫くは…正義の味方に付き合ってみるのも悪くはないか…)
だが、博士は知らない。彼らの仲間に"もう一人の一文字"がいることを。
 一方、大介も考えていた。影山は確かに信用出来る人物ではない。だが、今この場では事を荒立てるべきでもない。
(今暫くは…様子を見るか…)
 城戸は新たな仲間との出会いを素直に喜び、影山は城戸のデッキと風間のハイパーゼクターが気になっているようだ。
 あまりにちぐはぐな仲間達の未来は如何に…………


状態表


【死神博士@仮面ライダー(初代)】
【1日目 現時刻:午前】
【現在地:G-4 病院】
【時間軸】:一号に勝利後。
【状態】:若干疲労、擦り傷程度の傷多数 
【装備】:鞭
【道具】:基本支給品一式、デスイマジンの鎌@仮面ライダー電王
【思考・状況】
基本行動方針:打倒本郷、及び一文字。この殺し合いをショッカーの実験場と化す。
1:影山を利用して戦いを有利に進める。
2:仮面ライダーを倒す、牙王とゴルゴスも倒す。
3:ゾル大佐?そいつは後回しでいい!
4:首輪を外す方法を研究する。その為にも研究施設へ向かう。
5:未知のライダーシステムの技術を可能な限り把握する。
6:影山をショッカーライダーとして導く……?
7:利用できそうな人物を集める、障害となりうるのであらば排除。
※一文字隼人(R)の事を一文字隼人(O)だとは信じていません。
また、第一回放送で呼ばれた一文字隼人(O)は一文字隼人(R)だと思っています。
※流れ星は一戦闘に六発まで使用可、威力はバイクがあれば割と余裕に回避できる程度。
 尚、キック殺しは問題なく使えます。
※変身解除の原因が、何らかの抑止力からではないかと推測しています。
※風間と城戸の所持品、カブト世界、 龍騎世界について把握しました。


【影山瞬@仮面ライダーカブト】
【1日目 現時刻:午前】
【現在地:G-4 病院】
【時間軸:33話・天道司令官就任後】
【状態】:全身に若干の疲労。背中に軽い裂傷。
【装備】:ザビーゼクター、ブレス
【道具】:支給品一式×2、ラウズカード(◆J)、不明支給品0~2(確認済)
【思考・状況】
基本行動方針:生き残り、脱出する。
1:取り敢えず死神博士に協力する。
2:天道総司を倒した参加者、牙王は自分の手で倒す。
3:自分に使用可能な武器・変身ツールの確保。
4:木場とは出来れば会いたくない……。
5:仲間を集める。
※午前1時過ぎの時点でG-2のガソリンスタンドに乗り物はありませんでした。
※不明支給品は彼に戦力として見なされていません。
※風間と城戸の所持品、龍騎世界について把握しました。


【風間大介@仮面ライダーカブト】
【1日目 現時刻:午前】
【現在地G-4 病院】
[時間軸]:ゴンと別れた後
[状態]:鼻痛(鼻血は止まっています)
[装備]:ドレイクグリップ、ドレイクゼクター
[道具]:支給品一式、オロナミンC2本(ぬるめ)、ハイパーゼクター
【思考・状況】
基本行動方針:戦いはなるべく回避し、できるだけ早く脱出する。
1:都市部の探索。仲間との合流。
2:協力者を集める(女性優先)
3:謎のゼクターについて調べる。
4:あすかがどうなったのか心配。
5:移動車両を探す。
6:影山瞬に気をつける
※ハイパーゼクターはジョウント移動及び飛行が不可能になっています。マニュアルはありません。
※変身制限に疑問を持っています。


【城戸真司@仮面ライダー龍騎】
【1日目 現時刻:午前】
【現在地:G-4 病院】
[時間軸]:劇場版、レイドラグーンへの特攻直前
[状態]:全身に軽度の痛み、芝浦の死に悲しみ
[装備]:カードデッキ(龍騎)
[道具]:支給品一式
【思考・状況】
基本行動方針:早期に殺し合いを止めた上でのスマートブレイン打倒
1:仲間を集めて主催者打倒 。
2:金色の仮面ライダー(グレイブ)に注意する。茶髪の男?まさか…?
3:本郷ともできれば再度合流したい。
4:志村の後を追い、長田結花との合流を目指すついでに話を紐解く。
5:手塚に似てるなぁー。
[備考]
※不信感を多少持ちましたが、志村をまだ信用しています。
※名簿に手塚、芝浦、東條、香川の名前がある事から、スマートブレインが死者蘇生の技術を持っていると考えています。
※連続変身出来なかった事に疑問を感じています。
※志村について話していません。
※カブト世界について把握しました。

[共通備考]
※死神博士を除く三人は互いに所持品、行動方針、出身世界程度の情報交換をしました。

065:終わるのは遊び、始まるのは戦い(前編) 投下順 067:リング・オブ・ローズ
065:終わるのは遊び、始まるのは戦い(前編) 時系列順 067:リング・オブ・ローズ
046:かげやまのなく頃に~仕切り直し編~ 死神博士 073:恐怖!死神ショッカーライダー大部隊結成作戦!!
046:かげやまのなく頃に~仕切り直し編~ 影山瞬 073:恐怖!死神ショッカーライダー大部隊結成作戦!!
060:僅かばかりの不信 風間大介 073:恐怖!死神ショッカーライダー大部隊結成作戦!!
060:僅かばかりの不信 城戸真司 073:恐怖!死神ショッカーライダー大部隊結成作戦!!

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー