「一滴の疑念は、都市の傷口から心臓にまで染みこむ……お母さまは、そう言っていました」
――影魔道士の浸透者、エレナ・ハーディング
プロファイル |
名前 |
エレナ・ハーディング |
種別 |
魔術師 |
所属 |
カスパール派魔術組織『イシスの職工』 |
身長 |
135cm |
体重 |
32kg |
生年月日 |
2002年7月25日 |
使用魔術体系 |
レクニフ式影魔術 |
趣味 |
花壇の世話、一人カラオケ |
手放せないもの |
カフェイン錠剤 |
特技 |
声真似、ほとんど全てのトランプゲーム |
行動原理 |
母親であるルシアへの忠誠 |
人には言えない秘密 |
辛い時は母の姿に化けて、その声で自分を鼓舞している |
【魔術】
《All the Colors of Darkness》Rank B
自らの影を具現化し、自在に操作する闇の魔術。
具現化された影はほぼ際限なく伸縮・変形が可能であり、物理的・魔術的な強度も極めて高い。
無数の鋭利な触手になって敵対者の肉を骨から削ぎ落したかと思いきや、背後から迫る攻撃を受け止める鉄壁のカーテンとなり、
鍵穴を暴いたりペンを掴むような芸当を見せる一方で、コンクリート塊を粉砕するほどの粗暴な威力を発揮する。
また影の利用法は戦闘だけではなく、全身を覆い尽くすことで他者に変装することも可能。
肌や眼の色、声質などまで真似することができるが、仕草の模倣については完全にマニュアルである。
影の一部を分離し、操る。
飛び道具や罠を生成したり、いわゆるところの影分身を作って敵を混乱させることができる。
この状態の影は本体との連絡を絶たれており、予め仕込まれた術式通りの動きしかしない。
分離した影は自動的に再生するが、あまりに多く切り離してしまうと一時的に修復が滞ってしまう。
自分以外のものの影の中に潜る。
影の範囲内であればほぼ一瞬で移動できる他、影の持ち主が移動すればエレナも引きずられる形で移動する。
この状態では影による攻撃を行うことはできず、もし潜り込んでいる影が投影されなくなった場合、その場で地上に弾き出される。
【装備】
《翠玉の首飾り》
エレナの本当の両親が、幼い娘のために魔術の「レンズ」として準備していた小さな宝石を嵌め込んだペンダント。
彼女にとって唯一の父母の形見だが、ルシアが自分のために用意してくれたものだと思い込まされている。
【備考】
薄紫色の長髪を腰まで伸ばし、いつも眠たげに眼を半開きにしている白人の少女。
十中八九小学生と見間違われるほどに背が低く、儚く脆いインプレッションはガラス細工のよう。
口数は少ないが実は人懐っこく、園芸部の一員として花に水をやったり、隣の子に勉強を教えてあげたりと、不言実行タイプのいい娘である。
表向きは学園都市第一学園に通う留学生だが、その正体はカスパール派の過激派魔術組織『イシスの職工』が送り込んだ暗殺者。
育ち盛りのはずだが、影で自らを覆う擬似的な変身能力を活かすために薬物で成長を抑制させられている。異様な低身長はそのため。
高名なバルタザール派の一族に生まれたが、イシスの職工によるテロで物心がつく前に家族は鏖殺され、自身は誘拐の憂き目に遭う。
組織の長であるルシア・ハーディングの娘として育てられたエレナは、影魔術の才能を見出され幼い頃から殺人と間諜の英才教育を受けた。
この世に自分を繋ぎ止める唯一の縁となった母に見捨てられないため、彼女はよく学び、よく殺した。
現在はルシアの命令を受けて日本の能力者が集住する学園都市に潜伏。文字通り闇に紛れ、様々な秘密工作を行っている。
今まで葛藤と躊躇はありつつもうまく仕事をこなしてきたエレナだが、学園都市の空気は彼女の心に小さな波を立てつつある。
血腥い「日常」からかけ離れた世界で生きることの開放感と、それに勝る罪悪感。
街への想いと母の信頼との間で揺れ動きながら、選択する勇気はなく――今日もエレナは、組織と偽りの家族愛のために罪を重ねる。
最終更新:2015年06月28日 00:16