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鬼姫

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  鬼姫



逮夜 斎灯たき祭文読む鳥

夕星を手挟みて俯瞰す美し姫は
其の双眸を以て差す手とし舞々神楽

兆しは八逆

金銀の香炉より けぶり けぶりにし人
ほろほろと落ちみだるる木の葉のやうに

あな 煌ら 剰え たゆたふ御灯明よ
あな 煌ら 現れは たゆたふ身 明かし夜

鳴りや 黄泉路へと 憂き夜嘆ひても
果てし独霧を 嗚呼 厭ひ 浮世嘆ひても

事切れぬ 業火は 無二芳香
叶わぬなら 我が鬼を生りこぼさん
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