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21歳新米OL、課長に恋しちゃったの(7)   http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1140092719/

236 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 00:36:25.06 ID:uQBT4wlq0

  「マユちゃん」
  「はい……ぐすっ」
  「確かに、気持ちを押し付けちゃったり周りに迷惑かけちゃったりするのはいけない事だけど……」
  「はい……」
  「でもね、気持ちは伝えてもいいと思うんだ。結婚してる人が相手でも」
  「そうでしょうか……」
  「その気持ちを受け止めて、答えを出すのは室尾さんなんだから」

  「でも、それだと課長に負担が……」
  志穂さんがにっこり微笑んだ。
  「本当に優しいんだね、マユちゃん」
  そして、また髪を撫でてくれた。

237 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 00:43:31.21 ID:uQBT4wlq0

  「だけどね、たまにはわがままになってもいいんじゃないかな?」
  「わがままに……?」
  「うん。相手の事を十分に思いやって、大事に思って……時にはわがままになってみる」
  「なんか、志穂さんの事みたいですねそれ」
  ついクスッと笑ってしまった。
  「根っこの所がしっかりしていれば、大丈夫だから。マユちゃんなら大丈夫だよっ!
  マユちゃんファイトっ!」
  そう言って小さくガッツポーズを取る志穂さんにまたクスッとしてしまう。

  「もぅ~、真面目に言ってんのに笑わないの!」
  「ごめんなさい、何か可愛くってつい……」
  「ん~なら許したげる」
  「志穂さん……ホントありがと」

  胸に引っかかっていた物が取れたような気がした。

238 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 00:48:46.09 ID:uQBT4wlq0

  「いいのよ、マユちゃん可愛いし、志穂応援したげたくなっちゃう」
  あら、自分の事名前で呼んじゃう子だったんだ。
  「ホント可愛らしいなぁ志穂さん、うらやましい」
  「マユちゃんだって十分可愛いってぇ~」

  「ところで志穂さん」
  「ん~?」
  「もしかしてさっき言ってた『たまにはわがままになってみる』っていうの、
  志穂さんとこの夫婦円満の秘訣だったりしちゃったり?」
  「えへへ~」
  も~、一丁前に照れちゃってぇっ!
  「ねぇねぇ、どんな人なの?志穂さんのダンナさんて」
  「ん~とねぇ~」
  ほらほら白状しちゃいなさいよぉっ!

239 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 00:52:17.12 ID:uQBT4wlq0

  あら、携帯取り出して……
  ピッピッピッピ……パタンッ

  「んっふふふ~」
  「何よぉ志穂さん、ニヤニヤしてぇ~」
  「呼んじゃった、ふふっ」
  「え~、もしかして……」
  「うん……だ・ん・な・さ・まっ!」
  さすが志穂ちゃん、分かってるぅっ!!

  「あ、でもでもマユちゃん」
  「はいはいなんざんしょ?」
  「何が起こっても……驚かないでね?」
  「大丈夫大丈夫、志穂さんにはもう慣れちゃってるしぃ~」

240 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 00:56:27.15 ID:uQBT4wlq0

  も~、ソワソワキョロキョロしちゃって志穂ちゃんか~わ~い~い~!
  ピピピピピッ、パカッ
  「もうじき着くって~」
  あ~もうトロトロになっちゃって、この万年新婚娘っ!

  ……あの女の人キレイだなぁ、すらっとしてまるで女優さんみた――
  「あ~、こっちこっち~!」
  「もぅ。急に呼び出さないの、バカっ」

  ……はい?
  いや、呼んだのダンナさんだよね、うん、そうだよね、うん、でもそれ女の人だよね。

241 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:01:38.70 ID:uQBT4wlq0

  志穂さんが壁際の席に乗っけてた荷物をどかしてそこに座り、
  謎の美女が志穂さんの座ってた席についた。

  「紹介しま~す、私のダンナ様の神戸彩さ~んっ!」
  「ちょ、志穂……」
  「大丈夫だから、この子は信用出来るから」
  「志穂がそう言うなら……始めまして、神戸彩です」
  「は、はぁ」

  え~と、志穂さんが呼んだのはダンナさんで?彩さんがダンナさんで?
  ギブアップ、降参、私には分かりません。

242 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:05:49.20 ID:uQBT4wlq0

  「あの、えっと、いまいち状況が把握出来ないんですけど……」
  「し~ほぉ~、アンタ一体なんて説明したのよ」
  「え~と、ダンナ様」
  「それで分かるかっ!」
  あ、チョップ飛んだ。
  「いた~い!」

  志穂さんに一撃をかまし、こっちに向き直りポリポリ頭をかく彩さん。
  「う~ん、あまり好きな言葉じゃ無いんだけど……レズって分かる?」
  「ええ、まぁ」
  「つまり、それ」
  うわぁ謎が全て解けたよぉ……そら志保さんの説明じゃ分かりませんわな。

243 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:10:54.78 ID:uQBT4wlq0

  確かによく見てみると志穂さんと彩さん、それぞれの左手の薬指にお揃いの指輪をはめてる。
  「え~と、あの……」
  いや、何話せばいいのやら。妙な事も聞けないし。

  「ねぇねぇ彩ちゃん」
  「ん?」
  志穂さんが甘えるような口調で……なるほど、家でも甘えん坊……ね。
  「トイレ行きたいからちょっとどいて」
  「はいはい……」
  彩さんがすっと立ち上がり、奥の席の人がぴょこぴょことパーテションから出て行った。

  ……てか志穂さん、2人っきりにしないでくださいよ。初対面だしアレだしでどうにもならないんですから。

244 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:19:35.37 ID:uQBT4wlq0

  それにしてもホントキレイだな……
  指もアゴもすらっとしてて、目元もキリリっとしてるし。
  これでもうちょい身長あったらタカラヅカで男役いけるんじゃないかな……
  「えっと、木戸マユミさんだったかしら」
  「ふぁいっ!」
  急に話しかけないでくださいよぉ……いやボーっとしてた私が悪いんですけども。

  「あの子ね、男の人と色々あって男性恐怖症になっちゃったのよ。今はだいぶよくなってるけど」
  なるほど、それでローズガーデン……女ばかりのチーム立ち上げたのか。
  「それでね、今から7年前だったかな。あの子とこの近所で再会して……あ、元々同じ高校だったのよ2人とも」
  ふむふむ。
  「で、色々あって告白されて、現在に至る……と」
  「なるほどぉ~」
  どっかの誰かさんと違って分かりやすい説明だなぁ。

245 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:26:22.97 ID:uQBT4wlq0

  「私も元々はヘテロ……男の人が好きだったんだけどね」
  「あら、そうだったんですか?」
  「何かね、あの子の事見てると放って置けなくて……
  あ、勘違いしないでね、同情とかで付き合ってる訳じゃないから」
  いや分かります分かります、たしかにあの子は放っておけません。危なっかしくて。

  「私にとってあの子……志穂はかけがえの無い存在だし、志穂にとってもそれは同じだろうから」
  「まぁ志穂さん見てたら分かりますよ、彩さんにメロメロなんだなって」
  「えっ」
  あらら、彩さんの顔がみるみる真っ赤に。
  「やだ、ちょ、あの子一体何を、もうっ!!」
  なるほど、確かにラブラブらしいや。

(注:ヘテロ(ヘテロセクシャル)異性愛者の意。
ちなみにホモセクシャルは同性愛者の意(男女どちらとも含む))

246 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:32:20.71 ID:uQBT4wlq0

  「え~、ゴホン。それでね、さっきは分かりやすく説明するためにレズって言ったんだけども」
  「はい」
  「別にね、私達は女の人が好きって訳じゃないのよ。
  ただ、お互い好きになった人がたまたま女だったってだけで」

  あ……

  「ん、どうしたの?」
  「いや、私と同じなんだな~って」
  「へ?もしかして木戸さんも……?」
  「いやいやそうじゃなくて、私の場合は……好きになった人が、たまたま結婚しちゃってまして」
  「あらまぁ、それは大変ねぇ」
  「大変なんですよぉ、これが」
  「まぁ……でも仕方ないわよね、好きになっちゃったんじゃ!」
  そう言いニッコリ微笑む彩さん……なるほど、ホント夫婦なんだなぁこの2人って。

247 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:36:22.06 ID:uQBT4wlq0

  「あ~、何コソコソ話てんのよぉ~!」
  向こうの方から志穂さんがパタパタ走ってきた
  「彩さん彩さん、奥さん帰って来ましたよ」
  「もう、しょうがない子なんだから……」
  そう言いながらも顔がニヤけてる彩さん。

  「こ~らっ、お店の中で走らないの!」
  「だってぇ~」
  「口答えしないっ!」
  ピシッ、またチョップ出た。
  「あう~」
  「ほら、席に戻る」
  そう言いながら、志穂さんが通りやすいように席を引いてあげる彩さん。

248 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:42:16.14 ID:uQBT4wlq0

  「ねぇねぇ彩ちゃ~ん」
  「もぅ……今度は何よ」
  ホント甘えん坊だなぁ志穂ちゃん……
  「チューして」
  甘えすぎ。
  「……」
  ほら、彩さん固まっちゃった。耳まで真っ赤だし。
  いやこっち見てもらってもどうしようもありませんから彩さん。

  ん?メニュー取って、机の上に広げて立てて……?
  あの、顔隠れてても体の動きで分かりますから。しかも何か長いし。
  あらまぁなんかクチュクチュ音してるし、もしかして舌入れてます?
  「彩ちゃん、だ~い好き」
  「もぅ、バカ……」
  メニュー越しに聞こえてますからまったくもう。はいはいごちそうさまでした。

249 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:48:16.01 ID:uQBT4wlq0

  「ほら彩ちゃん、しっかりして」
  「ゔ~」
  結局閉店までしっかり堪能してしまいました。
  「志穂さ~ん、重くないですかぁ~?」
  すっかりへべれけになってる彩さんを、志穂さんが背中におぶさるようにして引きずっていく。
  「余裕余裕っ」
  と言うか何故あんだけ飲んでシラフ同然なんですかあなたは。
  私と彩さんの分を足した以上に飲んでるはずなんですけど。
  「それに結構鍛えてるんだから!」
  そう言ってヒュッヒュッとパンチをしてみせる。

  「タクシー来ないね~」
  まぁ年の瀬だし運ちゃんも忙しいんでしょきっと。

250 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:52:23.69 ID:uQBT4wlq0

  「ゔ~、じほぉ~」
  「はいはい何ですか?」
  おや、彩さん気がついた。
  「ちゅ~して~」
  ブルータス、お前もかっ!!

  「も~しょうがないなぁ~」
  そう言い振り向きながら、おぶさる彩さんに……
  いや、ちょ、道端でそういう事はやめなさいって。
  ちゅっ、ちゅぷっ、あむっ
  「志穂ぉ~、愛してるぅ~」
  「志穂も愛してるよ、彩ちゃん」
  家に帰ってからにしなさいよまったくもうこのバカップルは。

251 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 01:56:28.21 ID:uQBT4wlq0

  「それじゃマユちゃん、よいお年を~」
  「おふたりさんもよいお年を~」
  やっとこさ捕まったタクシーの脇で、お互いに小さく手を振ってみせる。
  「……頑張ってね、マユちゃん」
  「志穂さんも、彩さんとお幸せに」
  「うん、ありがと」
  「あ゙り゙がどぉ~」

  2人を乗せたタクシーが走り去って行く……あ、またチューしてるよ。

  私も……来年は頑張るぞぉっ!!

252 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:00:13.35 ID:uQBT4wlq0

  「うん、うん……分かってるってばぁっ!」
  経済的な事情により実家に帰れないので電話にて新年のご挨拶をする。
  ……ちょっと服買いすぎちゃった。ごめんよ母ちゃん。
  「それじゃお盆には帰るから、2人とも元気でね」
  ピッ

  さ~てっと、それじゃ新年のお楽しみ行ってみますかぁ~!
  ねっんがじょうっ!ねっんがじょうっ!
  いやま、正直どうかとは思うんだけどね。スウェット姿に頭ボサボサで一人はしゃぐのもさ。

253 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:04:04.11 ID:uQBT4wlq0

  え~と、実家からにマミにサチコに……
  あ、志穂さんからも来てる。
  うわお、手書き。しかもすごい達筆!
  ……でもこれどう見ても犬じゃないし。うん、豚だわ。

  お、これは香苗からか。
  そうだね、あんたはそういう子よね……ローソンで見たからこの絵の。

  大泉君からも来てるや。
  印刷かな?あ、一筆添えてある。
  『今年もお互いによい一年でありますように……』
  やっぱりいいやつだねぇ、うんうん。

254 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:07:44.21 ID:uQBT4wlq0

  あ……

  『室尾 誠』

  どんな年賀状なんだろ……

  『明けましておめでとうございます
  昨年は公私に渡り、大変お世話になりました
  本年もまた一層のお引き立て賜りくださいますよう
  よろしくお願い申し上げます』

  手書きだ……あ、横に小さくなんか書いてある。

  『今年はドジが直るようがんばります』

  課長……直るじゃなくて治る、ですよ。もぅっ。