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21歳新米OL、課長に恋しちゃったの(8)   http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1140092719/

255 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:10:51.11 ID:uQBT4wlq0

  「んふふぅ~」
  1月2日、今日もまた課長からの年賀状を見ながらニヤニヤしている。
  はぁ~、早く会いたいなぁ~。
  早く1月4日にならないかなぁ~。

  もう思い切って電話しちゃうとか!?

  ……いや、さすがにそりゃマズいか。奥さんでたらどうすんのよ。
  あ~仕事始めが待ち遠しいよぉ~っ!!

  ……さすがにベッドの上でバタ足はそろそろきついか。年齢的に。

256 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:13:53.45 ID:uQBT4wlq0

  1月3日、いよいよ明日課長に会える~っ!
  とりあえず新聞新聞っと、昨日は新聞無かったしね。

  う~ん、広告もあんまし入って無いや。
  お、今日は牛乳安いのか~。後で行ってこよっと。

  さて、それじゃ新聞本体でも読みましょっかね。
  ふんふんふ~ん、とりあえず後ろから~

  ……ん?
  今なんか見覚えのある字が見えたような?
  なんだろなんだろ~?

257 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:17:58.66 ID:uQBT4wlq0

  あ、やっぱり!
  『室尾 誠』
  おぼれてる子供でも助けたのかなぁ~?

  『モチを喉に詰まらせて会社員死亡
  1月1日未明、会社員室尾 誠(36)が自宅にて……』

  え?見間違えかな?

  『モチを喉に詰まらせて会社員死亡
  1月1日未明、会社員室尾 誠(36)が自宅にてモチを喉に詰まらせ、
  搬送先の病院にて数時間後に死亡……』

  ……同姓同名の誰かよね、うん、そうだよね、まさかね。

258 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 02:21:58.23 ID:uQBT4wlq0

  ――誠に残念ではありますが、志半ばにお亡くなりになられた
  室尾誠営業2課長のご冥福を……

  1月4日仕事始めのその場に課長の姿は無く、代わりに営業部長がその席に立っていた。
  やっぱり本当だったんだ、あのニュース。
  今年はドジ治すって言ってたのにね。
  お餅、ノドに詰まらせちゃうなんて……もぅ。

  意外と平気なもんなんだな、好きな人が死んじゃっても。
  ……そんな程度の気持ちだったのかな、やっぱり。

14 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:08:13.56 ID:uQBT4wlq0

  年が明けて最初の仕事。
  始業時は若干バタついたものの、昼以降は平時と変わり無く
  滞り無く業務がなされていく。

  ふと、課長の席を横目で見る。

  ……うん、もういないんだよね。

  代わりに、営業部長が座っていた。

15 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:11:02.51 ID:uQBT4wlq0
(>>13気にしない気にしない、たまには落ちる事もある)

  今日もまた、滞りなく仕事が進んでいく。
  課長の席に、新しく営業2課長に任命された……誰だっけ。
  新しい課長が、その席に座っていた。

  「木戸さん……」
  「ん、何」
  「……いや、何でもない」
  大泉君たら、変なの。

  あ、いけない。伝票の数字一桁間違えてた。

16 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:13:23.62 ID:uQBT4wlq0

  今日も、問題なし。
  何事も無かったみたいに。

  「木戸君ちょっと」
  あ、新しい課長が呼んでる。

  「こまるんだよ、こんな初歩的なミスされちゃぁ」
  「すいません」
  「まったく……次からは気を付けてくれよ」
  「はい」

17 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:14:45.90 ID:uQBT4wlq0

  「ねぇマユミ」
  隣の席から香苗がこっそり話しかけてきた。
  「大丈夫なの、アンタ……」
  「ん、何が?」
  「いや何がって……」

  変なの。

  何も、問題なんて無いに。

18 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/02/19(日) 21:16:39.81 ID:zbZefhw+O
ごめんよ。
油断した隙に落ちちゃった…………。

19 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:17:43.13 ID:uQBT4wlq0

  あ、志穂さんからメールだ。
  『最近顔見せないけど、マユちゃん大丈夫?』

  心配性だなぁ志穂さん。
  大丈夫ですよっと。
  ピッピッピ。

  ヴヴヴヴ、ヴヴヴヴ
  『ホントに?』

  もぅ。
  ……面倒だから、電源切っとこ。

20 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:21:02.90 ID:uQBT4wlq0
(>>18気にしない気にしない)

  「マユミ……ちゃんとご飯食べてるの?」
  えっと、この書類が15日締め切りだから……明後日か。

  「ねぇ、聞いてるの?」
  「え、何?」

  あ、これ課長からハンコ貰わないと。
  記入漏れ無いか過去の分と照らしあわせてチェックしよっと。

21 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:23:27.79 ID:uQBT4wlq0

  パラパラパラ……

  あ……

  去年の書類の中。朱色で、丸に囲まれた『室尾』の文字。

  「ちょっと、どうしたのマユミっ」
  「ごめん、ちょっとトイレ」

  早足で、トイレの個室に駆け込んだ。

22 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:26:32.19 ID:uQBT4wlq0

  洋式の便座の上に腰を下ろす。

  課長……
  室尾、誠課長……
  会いたい……
  会いたいよ……
  あいたいよぉ……
  気持ち伝えたかったよぉ……
  課長、課長……
  大好き、だった、のにっ……

  会いたいよぉっ!会いたいっ!会いたいよぉっ!!
  帰ってきてよぉっ!!!
  なんで、もう、あえないのよぉっ!!!!!

23 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:29:34.72 ID:uQBT4wlq0

  腕時計を見る。
  2時間近くこうしてたみたい。
  帰らなきゃ。

  あそこにはもう課長いないけど。

  いっそ、このまま辞めちゃおかな……

  とりあえず、戻ろう。

24 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:32:53.86 ID:uQBT4wlq0

  「あれ……」
  机に戻ると、積んであったはずの未処理書類があらかた無くなってた。
  「代わりにやっといたから」
  香苗がぶっきらぼうに言った。
  「あと、課長には河部チーフに呼び出されてるって言っておいたから」
  「ありがと……」

  あの席は空席……外回り行ったんだ。
  とりあえず、怒られないですんだや。

25 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:36:31.28 ID:uQBT4wlq0

  「ほら、それこっちよこして」
  「うん」
  香苗がてきぱきと私の分の仕事まで片付けていく。
  「でも、香苗の仕事は……」
  「余計な事気にしないの」
  「……ありがと」

  香苗、こんな仕事出来たんだ。知らなかった……

  終業間際には私の分の仕事もきれいさっぱり片付いていた。

26 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:38:51.05 ID:uQBT4wlq0

  「あのさ、マユミ」
  「何?」
  香苗が机の上を片付けながら、こっちも見ずに行った。
  「今週末の合コン、アンタも来なさいよ」
  「え、でも……」
  「いいかげん踏ん切りなさいよ」

  そうだよね、いつまでもこんなままじゃダメだよね……

  「うん……分かった」

27 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:44:16.93 ID:uQBT4wlq0

  香苗に連れられて居酒屋に入る。
  「始めまして~」
  「ひょ~、今回レベル高いなぁ」
  「やだもぉ~っ」

  みんな背高いなぁ、それに若いし……
  「マユミ、マユミってば」
  香苗が肘で私を突付く。
  「ほら、自己紹介」
  「あ、木戸マユミです」

28 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:49:09.95 ID:uQBT4wlq0

  「へぇ~、彩華堂行ってんだ」
  「うん、私とこの子がね」
  「やっぱ化粧品メーカー行ってるだけあって、香苗ちゃんか~わ~い~いぃ~っ」
  「も~っ何それぇ~っ」

  みんな賑やかだなぁ……
  あ、鳥レバーだ。
  そういえば課長好きだったっけ、鳥レバー。

  課長、やっぱり会いたい……

29 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:52:22.34 ID:uQBT4wlq0

  「どうしたのよマユミちゃん、飲んで無いじゃ~ん」
  「え、あ、はい」
  気がついたら何か男の人が隣に来てた。
  「ほらほら飲んで飲んで」
  まだ半分ぐらい残っているグラスに、瓶からビールが注ぎ込まれる。

  そういえば課長もよくこうやって注いでくれたっけ。
  注ぐのヘタでいつも泡ばかりになっちゃって。

  ごくっごくっ

30 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 21:56:58.81 ID:uQBT4wlq0

  「なんだいけるじゃんマユミちゃん」
  「ええ、まぁ」
  「ほらどんどん行こうよ、カクテルでも頼もっか」
  「はぁ、それじゃ……」
  「すいませ~ん、スクリュードライバー1つ~」
  隣の人が注文し、すぐにオレンジ色のカクテルが運ばれてきた。

  「ほらぐ~っと行って、ぐ~っと」
  あ、美味しいなこれ。
  「なになにコレ気に入っちゃったの?それじゃもう一杯行ってみよっか」

31 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 22:01:54.33 ID:uQBT4wlq0

  「マユミぃ、大丈夫~?」
  「だいじょうぶぅ~」
  香苗がテーブルに両手をついて私の顔を覗き込む。
  「そう、じゃ気を付けて帰るのよぉ~」
  「うんばいば~い」
  男の人と腕を組みながら歩いていく香苗に手を振ってみせる。

  「ほら、マユミちゃん大丈夫?」
  「だいじょうぶですってばぁ~」
  席から立とうとす……あらら、足に力が入らないや。
  「ぜんぜんダメじゃ~ん、ほらつかまって」
  隣の席の人が手を貸してくれた。
  「あ、ありがとぉ~」

33 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 22:06:00.55 ID:uQBT4wlq0

  「ほらほら、ちゃんと歩いて」
  「あるいてますぅ~」
  隣の席の人に肩を貸してもらい、しがみつくようにしながら歩いていく。
  変だなぁ、そんな飲んでないはずなのに。
  うん?なんか腰に手回されてる?

  「やだぁ~エッチぃ~」
  「ん~、何が~?」
  それになんかこの辺見覚えないし。

  「ね~ね~駅ってこの道であってたっけ~?」
  「あってるよ~」
  うん、ならいいや。

34 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 22:08:52.14 ID:uQBT4wlq0

  ん~、なんかネオンが光ってるなぁ。
  ん~~……
  ん?
  え?
  ちょ、え?
  ホテル?
  「ほらマユミちゃん行くよ~」
  「え、やだっ、何、はなしてよぉっ!」
  「いいからいいから」

  やだ、ホント放してってば!
  ……ダメ、体に力全然入んないし!
  いやだっ!やぁっ!!助けて、誰か助けてっ!!

35 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 22:12:26.06 ID:uQBT4wlq0

  「やだっや……ん~、ん~っ!!」
  わめく私の顔を無理やり肩に押し付ける。

  やだよぉっ!こんなのやだ!助けて!課長助けてっ!!!

  「ほ~ら大丈夫だいじょ……いてっ」
  ……え?

  「な、なにしや、ぎぇぇっ!!」
  なんかゴキって音がして、男の人が宙を舞って……え?
  どさっ
  「ほら、逃げるよ!」

36 名前: マユミ ◆mWaYx4UM2o 投稿日: 2006/02/19(日) 22:14:14.78 ID:uQBT4wlq0

  え?え?
  何でここに?

  「ほら走るよ、しっかりつかまって」
  ちょ、え?

  しかもお姫様だっこされて、え?

  ねぇねぇ、どういう事なの?

  大泉君っ!?