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竹千代と国千代【2】」(2006/01/23 (月) 22:43:45) の最新版変更点

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<h2>竹千代と国千代(2)</h2> <p align="right">著者不詳</p> <p> 「ずっとついて来ていたのならば、何をしていたかも見ていたのだろう?」<br> 竹千代は、意地の悪い国千代を責めるように言った。<br> 「…ごめんなさい。でも、国千代は、兄上を泣き虫だなどとは思わぬ」<br> 「…は?」<br> 意表をついた弟の答えに、竹千代はまぬけな声をもらした。<br> 泣き虫だって?<br> 「兄上は、ほんに悲しきことがあられたから泣いておったのじゃ、国千代だったら我慢できないような悲しきことがあられたから…、国千代はそう思う」<br> 国千代は小さな拳を胸の辺りで握りしめて、そう一気に言った。</p> <p> …そうか、こいつ、おれのあえぎ声を泣き声だと勘違いしているのだな。<br> 「馬っ鹿だなあ」<br> 「え?」<br> 思わず呟いた言葉に、国千代は目をぱちくりさせた。<br> その可愛い顔に、竹千代の嗜虐性が突如として燃え上がる。<br> 「ば、か、って言ったんだ」<br> 竹千代は弟を組み敷いた。<br> しかし力は国千代の方が強いため、すぐに押し戻されそうになる。<br> 竹千代は全体重をかけて国千代を押し倒した。<br> すかさず弟の首筋を舐める。<br> 「ひぁ…」<br> 今まで聞いた事のないようなかん高い声。<br> 竹千代は思わず弟に口付けをした。<br> 地下牢に、淫らな水音が響く。<br> その小さな唇と唇が透明な糸を引いて離れたときには、国千代の瞳は洸惚にとろけていた。</p>
<h2>竹千代と国千代(2)</h2> <p align="right">著者不詳</p> <p> 「ずっとついて来ていたのならば、何をしていたかも見ていたのだろう?」<br> 竹千代は、意地の悪い国千代を責めるように言った。<br> 「…ごめんなさい。でも、国千代は、兄上を泣き虫だなどとは思わぬ」<br> 「…は?」<br> 意表をついた弟の答えに、竹千代はまぬけな声をもらした。<br> 泣き虫だって?<br> 「兄上は、ほんに悲しきことがあられたから泣いておったのじゃ、国千代だったら我慢できないような悲しきことがあられたから…、国千代はそう思う」<br> 国千代は小さな拳を胸の辺りで握りしめて、そう一気に言った。</p> <br> <p> …そうか、こいつ、おれのあえぎ声を泣き声だと勘違いしているのだな。<br> 「馬っ鹿だなあ」<br> 「え?」<br> 思わず呟いた言葉に、国千代は目をぱちくりさせた。<br> その可愛い顔に、竹千代の嗜虐性が突如として燃え上がる。<br> 「ば、か、って言ったんだ」<br> 竹千代は弟を組み敷いた。<br> しかし力は国千代の方が強いため、すぐに押し戻されそうになる。<br> 竹千代は全体重をかけて国千代を押し倒した。<br> すかさず弟の首筋を舐める。<br> 「ひぁ…」<br> 今まで聞いた事のないようなかん高い声。<br> 竹千代は思わず弟に口付けをした。<br> 地下牢に、淫らな水音が響く。<br> その小さな唇と唇が透明な糸を引いて離れたときには、国千代の瞳は洸惚にとろけていた。</p>

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