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コウとセイ【4】」(2006/01/28 (土) 02:10:30) の最新版変更点

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その日以来2人が話す事は無くなった。 2人とも互いを気にしながらも避けるように行動し、その姿は周りが見ても不自然であった。 そんな事が続いたある日、日直だったコウは職員室からの道、あの教室の前で立ち止まった。 そういえば、あの日はセイちゃんが日直だったっけ… セイちゃん…もう話す事もできないの? ガタン… 目の前の教室から音がする。コウは今にも零れそうな涙を堪えてその教室の扉を開けた。 そこにはセイが机に腰を掛け外を見つめていた。 「セイちゃん!!」 それを見るとコウはいてもたっても居られず、思いきりセイに抱きついていた。 「セイちゃんごめんね。あんな事言ってごめんね。」 セイは何も答えない、それでもコウの口からは言葉が止まらなかった。 必死にごめんねと続けるコウを見て、セイの口から少し笑いが漏れた。 「あやまるのはオレの方なのに、コウってばおかしい」 「おかしいのかな…?」 「おかしいよ」 「うん、セイちゃんが言うんだからおかしいんだよね」 いつしか教室からは笑い声であふれていた。 「あのさ、コウ…」 「まって。たぶんね、今いっしょの事考えてると思うんだ」 そう言うとコウは目を瞑り顔を少しセイに近づけた。 それは初めてのコウからのおねだり。セイはそれを見て黙って唇を重ねた。 「ん、はぁ…ぅんっ。…セイちゃんだいすきぃ」 セイは何も言わずに再び唇を重ねる。それでコウは満足だった。 好きという言葉を言ってはくれない、でもその分キスで返してくれる。 今はそれが分かってるから、コウはセイの気が済むまでその気持ちを受け止め続ける。 クチュ、チュパ… 放課後 2人きりの教室から水音が漏れる。

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