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最悪の「あいつ」【2】」(2006/02/06 (月) 17:07:42) の最新版変更点

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「あちー!」 真っ黒に日焼けした180センチはあろう巨体が、はぁはぁ言いながら汗水垂らして帰ってきた。 ツーンとした汗の匂いが鼻をかすめる 「…臭い。」 思わず声に出してしまう。 待ってましたと言わんばかりに兄が答える。 「お兄様はお前と違ってちゃんと部活してるの。ま、いいや。風呂入ってくる…一緒に入ろうぜ(笑」 「はぁ?馬鹿行ってないでさっさと行け!」 「はいはい♪」 と言うと、くるりと背を向け…ではなく、こちらに向かってくる。 「!…うわ、やめなにすんだ」 座っていた俺の事をひょいと持ち上げる兄。 「拒否権はなーい」 …ふざけるな。 「やだー、離せー!」 必死な抵抗も虚しい。俺はクラスでも前から2番目の150センチ。 かたや180の巨体に加え、毎日高校の部活のサッカーで鍛え、更に空手道場に週2で通うスポーツマンだ。 誤解のないよう言っておくが、これは俺が成長中な中1だから凄い身長差な訳で、大きくなったら兄だって越えるはずだ、うん。 まぁとにかく、抵抗しても無駄な事など最初っから解っていたのだが。 「あーあ…」 兄の腕の中で呟く 「ん?なんか言った?」 もう、この馬鹿兄貴は。 「なんでもない。」 時既に遅し。 考える暇もなく脱衣所到着。 (ふう…喧嘩してたはずなんだけどなぁ…まぁ、もういいか…) 服を脱ぎながらにやにやしている兄を横目に、そんな事を考えていた。 同時にさっきまでの暑さの事なんか微塵も忘れ、これから起こるであろう出来事に、 諦め混じりの笑みを浮かべている俺なのであった…。

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