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詩人氏
「お兄ちゃーん!」 暫くするとスナックを齧りながらTVを見るという俺の平安を弟が取り上げた。 着替えろと言ったのに未だに体操服だ。なにやってんだ? 「お前宿題は?」 「もう終わった!ねーそれよりこれつけてー!」 手渡される紐。 「今年から鉢巻なんだよ!赤白帽よりかっこいいよね!」 「そうか?赤白帽なんて小学生の特権だろう?今のうちに満喫しとけ」 「えー赤白帽ださいもん!・・・あ!僕につけるのー!」 話を聞き流しながら自分の頭につけている俺を弟が嗜める。 もちろんわざとだ、あいつの怒った顔は面白いからな しかし気が付かれたからにはしてやるか。 「ほら、これで良いか?」 「全然良くないー!!これじゃ目隠しじゃん!」 弟の怒りっぷりに笑いを堪えていると思いついた 「よーし、じゃあ一つゲームをしよう」 「ゲーム?」 「目隠し状態で舌で何か当てるゲーム。手は使っちゃいけませーん!」 「わかった!」 弟はやる気満々だ。口の中に俺の指を入れる。 「ひょっはいなひこへ?」 「ハイ時間切れ。答えられない人は大人しく勉強な」 弟のブーイングは全て無視し追っ払う。 何やってんだ俺、しかもちょっと感じちゃってちゃ世話無いな。 さて、トイレに行くとするか。
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