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飛鳥氏
蓮が目を覚ました。蓮の上には布団がかけられていた。 部屋を見渡す限り。秋の姿はない。 「・・ん・・・夢・・・?・・痛っ・・・」 腰に痛みがある。夢ではないと実感し。さらに虚しくなる。 自分は毎日あんなことをされるのだろうか。あの苦痛を毎日味わなければならないのか。 そう考えるとまた涙か出た。 なんとなく蓮はテーブルのほうに目をやると。さっきはなかった紙が一枚おいてある。 蓮は目をこすりながらその紙に書いてある内容を読んだ。 『レン ゴメン 本当にゴメン 自分もなんであんなことをしたのかわからない もうこの家に居たくないならここにあるお金をもって 出て行って良いよ。買い物してきます。』 「・・・・・ばか・・・」 ここまで苦痛を与えた次にはゴメン出て行け?そんなこと--------
一方。秋は罪悪感に包まれながら買出しをしていた。 「はぁ・・・・もうあいつ・・・出ちゃったかなぁ・・・」 なんともいえない気持ちが秋の心を締め付ける。なんであんなことをしてしまったのだろう。そんなことを思いながらだとろくなものが買えず。 結局ウーロン茶(大)だけ買うことにして。家に帰った。そして家のドアのノブに手をかける。鍵がかかってる。 「まさか・・・」 蓮が出て行ったなら鍵は開いているはずだ。そう思って鍵をあけて。ドアを引く。 「オカエリー!!」 そこに。蓮が居た。なんともいえない気持ちがまた心を締め付ける。 「蓮・・・」 「ん?何?」 蓮は何事もなかったかのように接してくれる。 「蓮・・・その・・・ゴメン・・・」 「本当だよ。全く。あのあと腰がすごく痛くてしばらく歩けなかったんだから!!」 そう怒ったそぶりを見せたと思うと。こう付け足した。 「責任は取ってもらうからね。生活面の援助くらいはしてよ?秋兄ちゃん?」 「ははは・・・」 その言葉を聞いて涙が出ていた。何で俺ばっかりに頼るのか。 ほかにも生活援助できる人くらい居るのではないかという疑問もあるが。 そんなことより。蓮がまだ家に居てくれること。 それともうこんな過ちはしないという気持ちで、何も考えず。ただ蓮を抱きしめていた。
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