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著者不明
「正太郎、ねえキスしてみない?」 「え!?キ、キス!?」 正太郎が驚いてベッドからこっちを向いた。外からミンミンと蝉がうるさい。 「キスって僕と?」 「いや、嫌ならいいんだけど」 「……でも僕男だよ」 「わかってるよ、俺も男じゃん」 「おかしくない?」 「だって…」 正太郎は可愛いい。女の子みたいな顔をしてる。 だけど、正太郎にこんなことを言うのは初めてだった。言った後に、しまったと後悔した。暑さで頭がおかしくなったのか、やっぱりよせば良かった。 「いいよ」 「え?」 「りゅう君がしたいなら」 意外と言うか、何と言うか、嬉しいのだがちょっと戸惑ってしまった。 とりあえず俺は立ち上がって、正太郎の傍によった。さっきまで寝ていたところの畳が自分の汗で濡れている。
「なあ、ホントにいいの?」 正太郎の顔は間近で見ると、まるで女の子にしか見えない。 「……うん」 「じゃあ…」 俺はそういって正太郎の肩に手をかけた。一瞬、正太郎がビクっとなった。 「あ…」 「…ん……気にしないで、一回だけだからね」 もう一度正太郎の方に手をかける。汗でパジャマが少し濡れている。正太郎の温もりが伝わってきた。 「いくよ」 俺は思い切って、正太郎に顔を近づけた。 「あ、ん…」 正太郎が驚いて、声を洩らした。目を下に向けて、顔は真っ赤になっていた。 女の子のようなその仕草に、思わず見とれてしまった。 「早くしてよ」 催促する声が震えている。 「ねえ、やらないな」 俺は正太郎の声を遮って、自分の唇を正太郎のものに押し付けた。
「ん、んん~」 さっきまで食べていたアイスの、それが混ざった甘い唾液を、俺と正太郎の口の中で交換し合った。 正太郎は目をつむっていた。その頭を抱え込んで、更に自分の口に正太郎を吸い寄せる。正太郎がまた声を洩らした。 「あ…ん…ん……」 くちゅくちゅと、エッチな音がする。正太郎の口の中が熱い。 左手で正太郎の頭を押さえ付けて、空いた右手で体を抱きしめた。いつもは病弱で冷たい正太郎の体が今までにないくらい熱くなっていた。 そのまま舌、上の歯、下の歯、隅々まで俺は正太郎の口の中を嘗め回した。正太郎も舌を絡めてきた。嬉しくなった。そうか、正太郎も気持ちいいんだ。 俺は正太郎をゆっくりと押し倒すと、静かに上に重なった。 そのときお腹に何かが当たるのに気づいた。 「ごめん、その僕…」
さっきよりももっと赤くなった顔をして、消え入るような声で正太郎が言った。 確かお父さん達が帰るのは6時だった。時計を確認するとまだ3時にもなってない。 「ねえ、もっと気持ちいいことしようよ」 「え…」
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