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著者不詳
ちょっとシタを弄ってやっただけで、悪魔はすぐに果てた。 あーあー、泣いちゃって。よっぽど悔しかったのか?どうでもいいけどな。 「おにーさんったら、二重人格だねー。うふふ♪」 ああ、そういえばウチには淫乱妖精もいたな。忘れてた。ベッドに腰掛けて、こっちを眺めてたらしい。高見の見物か。ふうん? 「悪魔よかずっと悪魔的なオマエよりはマシだぜ?」 「そうかもね? あーあ、ここで見てたら、ぼくもなんだかタイヘンなことになっちゃったな…… ねぇ、おにーさん?」 「どうしろって?」 「シよ?」 「……ったく、オマエは容赦なくストレートだな。 いいさ。毒も喰らわば皿まで、悪魔も喰らわば妖精まで、か。ハハ」 狭い部屋。端から端までだって、数秒だ。くたばってる悪魔を踏み越えて、ベッドに向かう。 近づけば一層甘い香りが増す。汗かいてんのな、妖精。興奮しすぎだって。かなり上気してるし、勃つトコは全部勃ってる。 臨戦態勢ですね200歳。今日はどうしてやろうか?
…思い立ったがシックスナイン。ホントに全身くまなく甘いわ、コイツ。 「は… …ん♪ おにー さん……んっ …ぁは …っ」 嬉しそうにしやがって。ほら、クチが休んでんぞ? ヤらしい音が響く。 200年の舌使い、なかなかだな…… あ、ヤベ いや、まだだいじょぶか。 「…っ は …… ほら、悪魔くん おい、で……」 おいで、っておい。死人に鞭打つようなまねしやがって。しかも起き上がってるし悪魔。うわー、マジで絶対服従だわ。 ずるずると近づく悪魔に、何か指示したらしい。あ、舌が増えた。なんだこれ。これはスゴい。流石に…… 「……っ 出る、ぞ?」 「いー 、よ♪」 放つ。小さな歓声と、悲鳴が聞こえる。 「おにーさん …っ ぼく、も」 どーぞ。 あ、甘い。おいおい、コレもチョコ味なのかよ。しんじらんねー。おいしー。 飲み下す。 「も、ぅ…… まぁ、いいけど、ね…」 妖精でも恥ずかしそうにするんだな。知らなかった。 こっちに向き直って、胸にしがみついてくる。 「ね、クチだけで、満足?」 変態め。望み通りにしてやる。
……その後3Pが炎上して、気がついたら日はとっくに沈んでた。 結局3人でフロに入り、洗濯機でイロイロと洗いつつ気を落ち着かせ、そしてやってきた晩飯の席でオレらの優劣関係が決まったらしい。 野菜炒めをつつきながら、悪魔がポツリと呟いた。 「兄様を、対象にするのは、やめることに、する」 そうか。それは良かった。しかも二人称変わってるし。 「友人くらいは、許してやろう。知己くらいは、いてもかまわぬ。それなりの暮らしを送るが良い」 そうか。それは良かった。これでもう吊らなくていい。 「しかし、恋仲は許さぬ。そのような物との関係は、残らず切り捨てて進ぜよう」 やめろ。この鬼。悪魔。まさに外道。 「やめてよー」 めずらしいな。妖精と気が合うなんて。 「ぼくとおにーさんの仲を切るなんてっ! 悪魔くんひどいっ!」 違うだろオイ! 「いや、然様なことは無きゆえ、妖精殿は安心していただきたい。 ……兄様も、妖精殿に尽くすように」 いっそ切ってくれればいいものを。 どうやら今の序列は「妖精>>オレ≧悪魔」ってトコらしい。ってか、なんでこのチョコが頂点になってるんだよ。 ……いや、頂点か。妖精にソースを取ってあげながら、なんとなく納得する。 結局今日一日で何が起きたかといえば、妖精の手駒とタダ飯喰らいが一人増えた、と。そういうことらしかった。 オレの前途は、危うい。
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