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著者不明
五分ほどそうしていただろうか、智がそっと話だした。 「・・・にぃ」 「ん?」 「ごめん、僕」 「ちょっと刺激が強すぎたな」 俺は右腕を智の下から引き抜くと、しずかに智の頭をなでてやった。 「僕だけ気持ちよくって、、にぃは、、」 「俺か?ん~、今日は智を感じられたからな」 身体を起こし、智を再び見下ろす格好のまま言った。 「でも、」 それでも言い募る智に軽く口づける。 「気にすんなって。今は智が満足するのを見てて十分嬉しいんだって。 満足できたんだろ?」 「うん、とっても」 そう言った智に満面の笑みがこぼれ、この笑顔があればいいやと本当に思わずにはいられなかった。
「下着んなか、気持ち悪くないか?」 「うん、実はちょっと。。。」 「俺が拭いてやろっか?」 「いいよ、もうっ、はずかしいっ」 そういって智は俺の身体を押しどけると、すばやくベッドからすべりでた。 「僕、シァワー浴びてくる」 そそくさと部屋を出て行く智を見送りつつ、『一線を越えたのだな』と ぼんやり思っていた。 『俺に後悔はあるだろうか?するだろうか?』そうした思いが頭の隅を掠める。
「にぃ、いっしょに入らない?」 戻ってきてドアから顔を覗かせている智を見たとき、俺には少しも後悔の念が無いことを実感できた。 「ひさしぶりに、一緒に入るか」 俺はベッドから離れ、智が待つドアの向こうに向かって歩きだした。
そうだ、俺は智を好きなんだ。
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