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夜が更けてゆく。
月明かりが襖の隙間から差し込んだ。
部屋の中に灯るのは、ぼんやりと浮かぶ蝋燭の明かりだけ。
帯を緩め、紫火が着ているものを脱ぎ捨てた。
肌が露になり、七科の瞳に妖しくその裸体が映る。
だが、目線を腹部に持っていくと、山科の顔が一瞬にして凍りついた。
生々しい傷跡がそこにはあり、今にもまた血が吹き出すのではないかと、七科は心配になる。
「その傷は…」
「気色悪いですよね。僕の力じゃ…ちゃんと化けられなくて…」
衣服を広いあげると傷を隠して、紫火は苦笑する。
七科は静かに首を振って、紫火を布団の上に押し倒した。
そして、紫火の首筋に下を這わす。
「ん…あっ…」
紫火の口から、淡い吐息が漏れた。
舌は徐々に下部に移動していき、紫火の乳首を玩ぶ。
起立したその小さな蕾を舐められ、時には甘く口に含まれ、その度に紫火の体がぴくっと痙攣した。
「ひぅ……ぁん…」
七科は、紫火の平らな胸の上にある二つの蕾を楽しみながら、足を開かせて入口にゆっくりと指を押し込んでいく。
紫火が小さく息を吹く。

「まだ一本なんだが…痛いか?」
「…だい…じょうぶです…」
涙が潤む瞳が、七科を見て笑った。
それが七科には愛しく感じ、指を一旦抜くと臀部を引き寄せる。
舌が内部に侵入し、優しく慣らして始めた。
「だめ…だめぇ…」
舌のその感触に、真っ赤になった顔が歪む。
とろけそうなその快感に、紫火は何も考えられない。
「じゃあ、いくぞ」
唾液に濡れた入口から舌を離すと、七科は猛々しいそれを取り出して、ゆっくりと紫火の中へ収めていった。
「あっああぁ……」
圧迫感に身を悶えさせ、紫火の口元から涎が垂れた。
「まだ達くなよ?入ったばっかだかんな」
七科が言うと同時に、腰が動き始める。
逞しいそれは紫火の中の全てを占め、一つになったようなそんな感覚さえ二人にはあった。
抜き差しが繰り返され、紫火は乱れたあえぎを上げる。
「ふぁっ…ひ…ぃ……だ、だき…しめて…だきしめてくだ…さい…」
紫火が懇願した。
七科は紫火の背中に腕を回し、そのまま抱き寄せると腰を高く突き上げる。
「うぁっ…ん…体温を感じる……あぁひぁぁ…あったか…いです…あぅんっ……」
紫火の体は震え、小さなそれが絶頂を迎えようとしていた。

七科ももう限界で、腰を振る速度を速める。
「あっ…ああぁぁぁっ」
「くっ」

七科が気付くと、そこには何もなかった。
部屋も、屋敷すらも消え、山の中にぽつんと座っている。
しかし、腕の中にはまだ温もりが残っている仔狐がいた。
この仔狐は、猟師にでも撃たれたのだろうか。
親狐はいない。だが、仔狐は家族の温もりが忘れられず、息絶える前に力を使って七科に頼みを聞いてもらった。
行為など必要なかったのにと、七科は思う。
仔狐を抱えたまま、七科は日が昇るのをただ眺めていた。

「お。村が見えてきたな」
他愛のない独り言を口にしながら、七科は変わらず山道を歩いている。
何も意味もない男だが、確かな意味を持つ出来事に出逢えた。
それを心の中で、山に礼を言う。
そしてこの広い山の何処かに作った墓の中で眠る仔狐に別れを告げて、七科は山を下りた。