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竹千代と国千代(2)

著者不詳

「ずっとついて来ていたのならば、何をしていたかも見ていたのだろう?」
竹千代は、意地の悪い国千代を責めるように言った。
「…ごめんなさい。でも、国千代は、兄上を泣き虫だなどとは思わぬ」
「…は?」
意表をついた弟の答えに、竹千代はまぬけな声をもらした。
泣き虫だって?
「兄上は、ほんに悲しきことがあられたから泣いておったのじゃ、国千代だったら我慢できないような悲しきことがあられたから…、国千代はそう思う」
国千代は小さな拳を胸の辺りで握りしめて、そう一気に言った。


…そうか、こいつ、おれのあえぎ声を泣き声だと勘違いしているのだな。
「馬っ鹿だなあ」
「え?」
思わず呟いた言葉に、国千代は目をぱちくりさせた。
その可愛い顔に、竹千代の嗜虐性が突如として燃え上がる。
「ば、か、って言ったんだ」
竹千代は弟を組み敷いた。
しかし力は国千代の方が強いため、すぐに押し戻されそうになる。
竹千代は全体重をかけて国千代を押し倒した。
すかさず弟の首筋を舐める。
「ひぁ…」
今まで聞いた事のないようなかん高い声。
竹千代は思わず弟に口付けをした。
地下牢に、淫らな水音が響く。
その小さな唇と唇が透明な糸を引いて離れたときには、国千代の瞳は洸惚にとろけていた。