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「所で名前は何て言うんだ?」
家に着くと、まず2人の呼び方に困った俺は名前を聞く事にした。
「有りません。言葉が有りませんので必要無いのです」
「…」
「ですが前立ち寄った所では私はリオ、彼はロアと名乗っていました」
「リオにロアね、俺は天津幸祐よろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
リオと手を交わす。すると今までちょこんと座っていたロアが俺の袖を引っ張った。
「ん…どうした?」
「きっと貴方の名前を言えるようになりたいんでしょう」
純粋に見つめてくるロアに困惑しているとリオが助け舟をだす。
それを聞くと俺はロアの前にきちんと座りなおして目を見た。
「いいか?幸祐だ。こ・う・す・け。言ってみな」
「…お……おう…?」
「こうすけ…だ」
ロアはとても難しそうな顔をしながら一生懸命に俺の名前を呼ぼうとする。
オウムに言葉を教えているような気分だったが、その一生懸命な姿はとても可愛らしかった。
「こう…す…け」
「そうだ!俺の名前はこうすけ。ロアもこれからよろしくな」
「こうすけ!こうすけ!」
俺が喜んでる姿を見てちゃんと言えたと理解したロアは喜びの余り俺に抱きつき
覚えたばかりの言葉を嬉しそうにずっと繰り返していた

その後俺たちは疲れていたのかすぐに眠りについた。幸いにも今日は土曜。仕事も無しだ。
突然の宇宙人との遭遇、しかも現にその宇宙人はこの家に居る。俄かに信じられるものではない。
なんと言っても見た目は地球の人間と同じなのだから。それでもあの船やら頭の穴やら…
信じなければやってられない事が多かった。

「起きろー!」
「…おはようございますコウスケ。」
「こうすけ!お…?」
「おはよう、だ」
ロアに「おはよう」を教えると俺は朝飯の準備を始めた。
今までと違い3人分。机に食器を並べていく。
「食事…ですか?」
「そうだ。ここでは朝・昼・晩と1日3回食事を取るんだ。リオたちはどうだったんだ?」
「私たちには食事という文化はありません。エネルギーは自分で生成できますので」
「…て事はこれ無駄か?」
なけなしの金で三人分の食事を用意したというのに…
「いえ、折角ですから頂きます。特に必要ないだけで食べられない訳ではありませんから」
「了解。それに食文化に触れるというのもこの星を知るには良いだろ」
「はい」
そういうとリオは席に着く。ロアはさっきから俺の周りをうろうろしている。
どうやら気に入られたらしい。
「っと、それでは。いただきます」
「いただきます」
席につき手を合わせるとリオもロアも俺の真似をして手を合わせ、箸を手にもつ。
見事に箸を使いこなしてるリオとは反対に初めて箸を見た外国人のようなロア。
何から何まで正反対な2人は傍から見るととても滑稽だった。
「ところで、2人の居た星ってどんな所なんだ?」
「…何も無いところです」
リオの手が止まった。