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服を脱いで、水場に入る。
カーテンで仕切られた其処は、あまり広いとはいえないが、あるだけ十分と言えるだろう。
此れくらいの大きさの街ともなれば、ちょっとした宿に泊まるとこれぐらいの設備はついている。
ま、ちょっと大判ぶるまいだったお陰もあったけど。
少ないとは言え、久しぶりの収入だし、何より久しぶりの屋根の下だ。
蛇口を捻ると、暖かい湯が出てきた。
そういえば、この辺は温泉が出るんだったっけ。
それを、魔法でくみ上げて引いている、ってところだろう。
俺はとりあえず、髪を洗おうと目を瞑って暖かい湯のシャワーの下に行く。
お湯は、俺の身体を温めて疲れも一緒に流して行ってくれるみたいだ。

そんな風にしていると、唐突に背後のカーテンが開かれる音がする。
なんだろう。
振り向くと、リュオが立っていた。
服を脱いで、俺と比べると大分浅黒い肌が逞しい印象だ。
魔法だけじゃなくて、ちゃんと身体も鍛えてるから、俺に比べれば全然太い腕。
俺があいつの金色の目を見ると解りづらいけど、その肌を恥ずかしそうに赤くして、顔を背ける。
尻尾と耳も、遠慮がちに垂れていた。
「その、だ。…一緒に、入ってもいいかな、って…」

そんな様子に、俺までドキドキしてくる。
普段、見慣れていないわけじゃないのに。
ちょっと顔が熱くなるのを感じながら、俺は落ち着くように軽く息を吐いて
「…い、いいけど…」
少し、動揺が口に出てしまっただろうか。
言って、一人で占領してたシャワーを、半歩ずらしてリュオが浴びれる様にする。
隣で、俺と同じように湯を浴びるリュオ。
俺も、だが、かなりそわそわしている。

…落ち着かない。