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 そして、下校時刻。
「そろそろ下校の時刻だね」
 生徒会長の湯崎が言った。
「…ああ」
 俺は立ち上がって生徒会室の黒板を消す。
「進藤君が手伝ってくれて助かったよ。ありがと」
 湯崎が微笑む。またデジャビュだ。この笑顔もいつかどこかで……。
 下校時刻を知らせるチャイムが鳴る。
 なんだ、急に眠たく…な……。
「……藤君、どうしたの?ぼーっとして」
 俺ははっと気がついた。時計はまだ四時、消したはずの黒板には打ち合わせのメモが残ったまま。
 ほほをつねる。痛い。
「夢じゃ、ない」
「なにが?」
「俺、今日の放課後を繰り返してる……?」

「進藤君、本当に大丈夫?」
 心配そうに湯崎が俺の顔を覗き込んでくる。
「嘘じゃない。信じてくれ。ほら、もうすぐ消防車が通る」
 俺がそう言ってすぐに、消防車と救急車がサイレンを鳴らしてやってきた。
「ほんとだ、耳がいいね進藤君」
「そうじゃなくて、俺はちょっと先の未来から戻ってきたんだってば」
「またまた〜」
「本当なんだ、信じてくれないなら、もういい!」
「あ、ちょっと!」
 俺は生徒会室を飛び出し、そのまま学校を出た。家に帰り、自分の部屋に入ってようやく落ち着く。
 きっと俺、疲れてるんだ。晩飯の時間までちょっと寝よう。
 勝手に帰って湯崎怒ってるだろうな。明日謝ろう。
 今は五時半か、二時間くらいは寝れそ……。

 そしてまた、俺は午後四時の生徒会室に立っていた。