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チュン...チュン...
雀の囀りが朝を伝える。意識がしっかりして来ると共に昨日の事が思い出された。
気まずい、相手に望まれての事とは言え、会って二日目に関係を持つとは…それも男、宇宙人。
逃げ出したかった。
「…すけ……こうすけ!!」
「うわ!!…あ…」
急に名前を呼ばれ思わず飛び退ける。ロアは驚きで目をまん丸にしていた
「先ほどから浮かない顔ですが…どうかしたのですか?」
「なんでもない。ちょっと夢見が悪かっただけだ。ロアもごめんな」
本当の事を言える訳も無く適当にごまかした。
見るとリオは心配そうにこっちを見ている。
ロアに至っては俺に避けられたショックで目がウルウルと涙を蓄えていた。
それでも頭を撫でてやると安心して抱きついてくる。
気にしているのは俺だけだ、落ち着け俺、何時も通りでいい。
あれは2人に知識を教えただけ。
「よし。ちょっと寝坊しちまった。リオ、ロア、朝飯作るの手伝ってくれるか?」

「そう言えば…船は直りそうか?」
「外傷も思いの他少なく、システムもそこまで深刻な問題はありませんでした。ただ…」
「ただ…?」
「重力制御装置が使い物にならなくて…出来れば代わりを用意したい所です」
リオがこちらに助けを求めてくる。と言っても俺はそっちの方面は全く分からない。
ただはっきり言えるのは…
「それはこの辺でホイホイ手に入る物じゃないな…というか手に入れるの不可能かもしれん」
「…そうですか、となると修理にはかなり時間がかかってしまうのですが…」
どうやら俺に迷惑かかるのを気にしているらしい、さっきからチラチラとこっちを見ていた。
「気にせずここに居れば良いよ。俺も2人が居ると食事も弾むし中々楽しいぞ」
「ありがとうございます」
その時俺は初めてリオの笑顔を見た。その笑顔は少しぎこちなく
リオも笑えたんだ…そんな事を思いながらその笑顔に釘付けになっていた。
ロアの笑顔が可愛いというならリオの笑顔は美しいという言葉がよく合う。
「私の顔に何か?」
リオが怪訝な顔でこちらを見る。やはりこっちの方がリオらしい。
「あ、いや…今日も行くのか?」
「そのつもりですが…何か問題でも?」
「そんな事はないけど、余り根詰めるなよ」
「…そうですね。それでは今日は休息をとります」
リオは休めと言っても休むような子では無いと思っていたのだが
聞き分けはすごく良いらしい、いや良すぎる。苦笑が漏れた。
「それなら俺と一緒で週休二日、土日を休みにしたらいい」
「土日とは?」
カレンダーを指差し説明する。
「七日を一単位と考えるのですか。本当にここは興味深い事が多いですね」
「そうか、で、どうすんだ?」
「はい、コウスケが言うのならそれで構いません」
こうしてまた一つルールが出来る。
理由は納得できないが…まあ良いだろう。