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武田薬品工業は10日、米バイオベンチャーのミレニアム・ファーマシューティカルズ(マサチューセッツ州)を88億ドル(約8800億円)で買収すると発表した。買収により抗がん剤や患者個人の体質に適した新薬を開発するテーラーメード医療を強化する。国内の製薬企業としては過去最大の買収額になる。国内の製薬会社は新薬不足が続いているだけに、開発力のある海外の製薬会社と連携する動きが今後も広がりそうだ。
武田薬品、米国の合弁会社を子会社化へ
国内製薬最大手の武田薬品工業(大阪市)は、同社の米国法人「武田アメリカ・ホールディングス社」(ニューヨーク州)と米製薬大手アボット社(イリノイ州)との合弁会社「TPAファーマシューティカル・プロダクツ社」(イリノイ州)を武田アメリカの100%子会社にすることでアボット社と合意した。
武田薬品の米国法人「武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ社」(イリノイ州)が今秋に「TPAファーマシューティカル・プロダクツ社」を合併、同社が持っている開発機能を別の米国法人「武田グローバル研究開発センター社」(イリノイ州)に移管する。
TPAファーマシューティカル・プロダクツ社は、武田アメリカとアボットが折半出資している。子会社化は、会社分割の方式を採り、武田が開発・販売権を保有している前立腺がんや子宮内膜症の治療薬の販売権、新薬候補物質などの開発・販売権の一部を譲渡することによって、アボット社が保有する全株式を取得する。TPA社は販売中の消化性潰瘍治療剤、承認申請中や開発中の消化性潰瘍治療薬、痛風・高尿酸血症治療薬などの資産をそのまま保有する。
日本の医薬品市場は約7兆円。小泉政権以降、縮小、頭打ち状態が続いている。一方、米国市場の規模は日本の4倍以上の30兆円近く。伸び率も年率10%と高い。さらに新薬開発が迅速に進められる。
国内の製薬会社は最近、四番手のエーザイが米バイオ医薬会社に巨額を投じて買収、三番手のアステラス製薬も研究開発拠点を米国に移すなど、米国シフトを強めている。
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企業] - &trackback() - 2008年04月12日 22:50:29
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最終更新:2008年04月12日 23:00